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アカデミー賞では音響しか駄目でした。でもLEGOオスカーもらいました!
上左ブラッドリークーパー 右イーストトッド
下なぜだかメリルストリープ



 


映画製作に関するイーストウッドが関わってからのニュース

2015.3.9
○アメリカン・スナイパーが北米3月6-8日の週末興行で北米2014年公開映画の最高興業収入映画となった。

○アメリカンスナイパーの興行は、日本では2週連続首位から陥落。春休み興行のドラえもんの圧倒的パワーには太刀打ちできずもソロモンの偽証には勝るなど、順調に売上を重ね、3週目の週末を終えトータル米ドルにして12.2ミリオンの売上。米Deadlineからの数字で、日本円では約14億円。
日本と同じ週に公開だったフランスでは3週連続首位。ロシアとオランダでは先週が公開初週だったが最初の週末では両国共にイーストウッド映画最大の初週興行成績を記録した。世界興行では先週末の段階で500ミリオンを超えた。

2015.3.1 出演した退役軍人さんと、カイルの弟ジェフのインタビュー
○映画アメリカン・スナイパー終盤、病院で精神科医に診て貰うカイル。その後、苦しんでいる退役軍人を助けることになる。その病院でカイルと出会い、一緒に射撃場でライフルを撃つシーンで登場しているWynn役を演じているのがJake Schick(Jacob Schick表記もあり)。
6年間の海軍に所属した退役軍人だ。怪我をした理由は乗っていたハンビーが地雷でやられてしまった。
Schickさんのインタビュー。
家族の軍暦は?
Schick「じいちゃん、父方の叔父2人が軍人だった。お爺ちゃんは第二次大戦、叔父はベトナムだった」
あなたの派遣先、や志願した理由は?
Schick「イラクのスンニトライアングルなどで僕は0311マシンガンを撃ってた。自分は家系の遺産を継ぎたかったし8歳の頃からだったかな。海兵隊になるのが夢だったんだ」
クリスカイルとはあったことはあるの?
Schick「ないんだ。何度か近い所で戦っていたんだけどね。僕が怪我をした後に、彼が僕の所属していた隊を護衛してくれたことがあったんだよ。怪我をしなければ、僕のために彼が助けてくれることになっていたんだけどね。だけど彼の弟のジェフとは友達なんだよ。だから彼のお父さんやお母さんともあったことがあるんだ」
怪我はどうして?
Schick「あれは2004年の9月20日だった。地雷原でハンビーがふっとんで僕は30フィートも吹っ飛んだんだけど、意識は失わなかったよ。右足の膝下を失ったよ。あと左腕も一部と左足の一部もね。皮膚とか骨の一部とか筋肉の一部とかだよ。あばらも全部折れたよ。顔は切り傷みたいなものだけだった」
映画にはどうして出ることに?
Schick「僕はテレビのHBO局のイラクからの帰還兵を扱ったドキュメンタリーに出たことがあるんだ。多分映画のキャスティングの人がそれを見たんだと思う。あるときカリフォルニアのマルパソカンパニーの女性から僕のFacebookに連絡があったんだ。クリントイーストウッドの会社だよ。最初はいたずらと思ったんだ。だけど一応クリスカイルの弟のジェフに電話してみたんだよ。
”よぉ、なんかクリスの本の映画化の話って知ってるか?”って。
そしたらジェフが”あぁ、クリント・イーストウッドが監督でブラッドリー・クーパーが主演のやつだろ?”って言うんだよ。僕は”おい本気じゃないだろな?”って言ったら彼は”ハリウッドさ!”って言ってたよ。翌日僕は連絡を入れてきた女性に返事を入れたんだ。それでオーディション映像を送るんで、ジェフのとこに行ってオーディション用にジェフがカイルの台詞を読んでくれたんだよ。ジェフが自分からやってくれるって言ったんだ。それをiPhoneで撮影してメールで送ったんだ。4週間後くらいに役をもらったんだ」
ジェフカイルとの出会いは?
Schick「二、三年前の退役軍人のイベントで会ったんだ。それ以降連絡を取り続けてるんだ。気があったんだよ。彼も僕も海兵隊上がりだしね。海兵隊同士には他人なんていないくらい合うんだ。彼や両親と会う度に仲が良くなっていったんだよ」
多くの退役軍人は人前に出たり、経験や体験を話しません。あなたは何故映画に出るのですか?
Schick「この国では生産者か消費者になる。僕は両方になりたいんだ。だから海兵隊に入った。僕は海兵隊であることを死ぬまで誇りに思う。映画でも僕は本当に出演したかったんだ。役をもらうためにジェフが協力してくれたからね。彼は映画には出ていないけど、僕のオーディションテープを作ってくれたから一緒に出て居るようなものだ。あとはご両親へカイルへの敬意かな。クリント・イーストウッドが監督でブラッドリー・クーパーが出て、クリス・カイルの物語の一部になれるなんて光栄なことだよ。映画でカイルを讃えることが出来るなんてね」
撮影はどうでした?
Schick「僕はこんな経験ないからちょっとリラックスというわけにはいかなかったよ。ドキュメンタリーに出たからテレビのスタッフとは仕事したことあるんだけど、映画は全然違うからね。でもクリント・イーストウッドやブラッドリーがいて、おまけに全体のクルーがみんな和気藹々なんだよ。とてもいい環境で素晴らしかったよ。僕のシーンは最後のほうで射撃場でのシーンなんだ。台詞で”今はどっちが伝説なんだろうな?”ってカイルに言うんだけどこれはアドリブなんだよ(射撃場でSchick演じるWynnがライフル射撃で的に二発連続で当てた後にちょっと自慢するようにいう台詞)。クリントがアドリブで何か言っていいっていうからさ。あの言葉しか出てこなかったんだ。でもあのシーンは小さいけど重要なシーンだと思うんだ。クリスカイルみたいな人が帰国して、それで何かしら混乱状態に精神がなっていても、それはおかしくないんだ。戦争のトラウマをかかえることは普通のことなんだ。アメリカ人のほんの少しの人間しか経験しないことなんだ。海兵隊として、PTSDと診断される。普通に戻るまで凄い時間がかかるんだ。軍人が退役したあと、普通の人間に戻ること、これが一番大変なことなんだ。この映画はそれを描いているんだよ」
あなだも怪我のリハビリで多くの支援を受けたんですか?
Schick「当然だよ。助けがなかったら今僕はこのように生きていない。人間は一人では何も出来ないよ。家族、友達、仲間の戦士達。皆に頼って生きていくんだ。僕も誰かを助けられるし、みんなそのためにいるんだ。それが家族ってものだしね」
ブラッドリー・クーパーはどうでした?
Schick「彼は僕をリラックスさせてくれたよ。彼はカイル役を本当に真剣に考えていたでも彼は他の人がやりやすいようにしてくれていた。クリント・イーストウッドもそうだったよ。居心地がよくなるようにしてくれた。皆素晴らしい人だったよ。こんな経験は他にないよ。もし機会があったらまたやってみたいと思ってるよ。」
自分の姿を映画で見た感想は?
Schick「それほど緊張していなかったね。まぁまぁよくやってたね。でも映画を鑑賞中には僕のシーンのことは全然考えていなかったんだ。で僕がブラッドリーと一緒のシーンで出てきて凄いクールに感じたよ。あと僕の友達のBryan Andersonもね。彼は射撃場でライフルを撃つ僕のスポッター役で出演していたんだ」

なお映画では車いすにすわったままだったが実際のSchickさんは義足をつけ、歩くことが出来る。
左は映画のシーン、右はSchickさんの後ろ姿。

○クリス・カイルが弟と飛行場で偶然会うシーン。戦場で心が砕め憔悴した弟と、戦場に出る喜びを感じている兄クリス。弟のジェフカイルはFoxのインタビューで
「あれはフィクションだよ。あれは兄が弟を守というシープドッグ(番犬)の役割を見せるシーンとして作られたんだろう。(彼はいつもあなだを守ろうとしていたの?)そう、そう、そうなんだ。でもつらいこともあったけど、僕は映画ほど心が折れてはいなかったよ」と話している。弟ジェフは兄と同じ時期にイラクに派遣され4年間戦った。兄とは一度もイラクで会うことはなかったという。
「子供時代?兄は皆が知って居るとおり、ビッグバッドガイだったよ。いつも二人で競いあいながら成長していったよ。映画は素晴らしかった。彼を正しく描いてくれた。主演のブラッドリー・クーパーは企画の初期からクリスになり切りたいと話していた。そしてクリスのことをポジティブに描きたいと話していた。僕は映画製作において何も口出しはしなかったけど、クーパーやクリント・イーストウッド監督とは話をして、カイルがどうやって生きて成長していったかを話したよ。」
また別のテレビ番組では
「兄の死は、家で妻と子供と過ごしてい時に、父からの連絡で知ったんだ。兄も僕も軍に所属していたから当時は互いにその時が来るかも知れないという覚悟はもっていた。でもお互いに除隊してからは、そんなことが起きるなんて準備もしていなかった。兄も僕も退役軍人のための活動をしていたけど、そんなことが起きるなんて考えてもいなかった。彼が死ぬ前日に電話で話をしたんだけど、母さんの話とかで、彼があの日退役軍人と出かけるなんて話は出なかった。」と話している。
CNNのインタビューでは
「戦争では相手を憎まないといけないんだ。相手を殺さなくてはいけないんだから当然だ。もし相手を憎む心を持たないと、残念ながら戦死して故郷に帰れなくなる。ベトナムでも当時のアメリカ軍人は相手を憎まないと戦えなかった筈だ。そして僕達もイラクでそうだった。映画で伝えたいことは、戦争に行った者は皆違う人間になって戻ってくるんだ。これ映画はクリスだけの物語ではない。戦場に行った全ての人間の姿を表現しているんだ」とジェフ。

2015.2.28 ビグルスはニックネームだった!
○クリスカイルの自叙伝を読んでを詠んで・・・
ビグルスは名前ではなかった!
彼女にダイヤモンドを用意していたのに、顔面に銃弾を受けて亡くなってしまうビグルス。
映画ではわからなかったがクリスカイルはビグルスの先輩。ビグルスは新人として小隊に入ってきます。カイルいわく、新人で”第一印象が一番強烈”だったのがビグルス。理由はカイルが唖然とするほどの”贅肉の塊”。ベイマックス級のぶよぶよ男(私の想像)だったのでしょうか。なのでアメリカ国内で派遣前の訓練では先輩全員で、のちにビグルスと呼ばれることになるライアン・ジョーブを虐め尽くしたそうです。しかしライアンは贅肉のぶよぶよ具合と反比例するように決意が固かった。やれと命じられ事は必ずやり遂げる、努力家で真面目で愉快な奴だったそうだ。そして訓練の中で体も締まりチームの一員となっていきます。さてビグルスという呼び名。これは大きいBigとくすくす笑い、冗談のGigglesの二つの単語を合わせた合成語。もともとは映画では本人役で出演していたドーバーの親戚のニックネームだった。あるときドーバーがその話をした時にライアン・ジョーブのことをそう呼んだためビグルスという呼び名になったそうです。ドーバーはクリス・カイルにレジェンドのニックネームをつけた人でもあります。またレジェンド以外にも”ザ・ミス(本では”でっちあげ”という意味とルビが振ってありました)というニックネームをクリスにつけ、レジェンドとザ・ミスの二つで分相応にしてくれていたそうです。
さてビグルス。彼にはさらに加えられたニックネームがあり、それは”砂漠カバのビグルス”でした。紫のカバの人形を仲間の誰かが発見、当然それはカバに似ているものに与えられたそうです。それはビグルス。ビグルスはそのカバを何所に行くにも、戦場にさえ持っていったそうです。カイルは本の中でビグルスを”世界一の60射手”と呼んでいます。軍の用語はよくわからないのですがM60機関銃のことだと思います。

2015.2.26 スティーヴン・スピルバーグ監督が『アメリカン・スナイパー』の脚本家とタッグ!
○上記の見出しの記事がシネマトゥデイさんにより配信された。
ただしスピルバーグが監督するかは未定のようだ。

「スティーヴン・スピルバーグ監督が手掛ける予定の、作家デイヴィッド・フィンケルのノンフィクション「帰還兵はなぜ自殺するのか」の映画化で、映画『アメリカン・スナイパー』のジェイソン・ホールが脚色を担当することがThe Daily Mailや複数のメディアで報じられた。

 同書に主に登場するのは、アダム・シューマン、トーソロ・アイアティ、ニック・デニーノ、マイケル・エモリー、ジェームズ・ドスターの5人の兵士とその家族。そのうち1人はすでに戦死し、生き残った4人も重い精神的ストレスを負っていて、帰還兵とPTSDの問題を浮き彫りにした衝撃作だ。

 今のところ、正式にスピルバーグ監督がメガホンを取るかは未定だが、製作には関わる模様だ。現在、スピルバーグ監督は、コーエン兄弟が脚本を執筆し、トム・ハンクスが主演するスパイ映画『セント・ジェームズ・プレース(原題) / St James Place』が編集段階に入り、さらにロアルド・ダールの児童小説「オ・ヤサシ巨人BFG」を実写化する準備段階に入っている。

 同様に帰還兵を描いた『アメリカン・スナイパー』は、もともとスピルバーグ監督の製作で企画され、最終的にクリント・イーストウッドがメガホンを取ることになっただけに、この題材にスピルバーグ監督が関心を持っていることは確かだ。本作の撮影は今年の後半期に行われる予定だ。 」

 

2015.2.25② 話題二つ 
○歌手のKid RockがChris Kyleへのトリビュートソングの宣伝をしている。
歌っているのはPete Scobell Band features Wynonna Judd。
曲のタイトルは「Hearts I Leave Behind」。 Youtubeの映像ではクリスカイルだけでなく、射撃場で一緒に亡くなったChad Littlefield氏にも捧げられている。
日本のAmazonで検索してみらたMP3フォーマットのデジタルダウンロードで150円で売っていた。iTuneでみてみたら200円だった。 売上は100%クリスカイルの基金に寄付されるとKid Rock。
Scobellは軍歴17年間の退役軍人。自分の夢は”自分が覚えている限りずっとNAVY SEALになることだった”という。Scobellは夢をかなえNAVY SEALとしてブロンズスター二個を受けている。Scobellはスキーも大好きでプロスキーヤーとしての活動もあるそうだ。

○劇中でクリス・カイルはSEAL3のメンバーのことを「パニッシャーズ」と呼んでいた。でも字幕では「チーム」になっていた・・・。
「パニッシャー」だと日本人にはわかんないと字幕作った人が思ったのかな?なにせ「パニッシャー」はマーベルのアメコミながら、映画ではドルフ・ラングレン版も10年くらい前の再映画化もちょっと地味。しかし、SEAL3のチームロゴとしてジャケットや乗り物にバンバン「パニッシャー」のマークが入っているんだから字幕にしてくれればいいのに!


 

2015.2.25 話題三つ
○映画の最後の方、バーベキューで犬がクリスカイルの息子に飛び乗ったところで、怒り爆発のクリスカイルのシーン。あの犬はシープドッグなんだそうだ。カイルのお父さんのがカイルの子供時代に”世の中にはSheep(羊)、Wolfe(狼)、Sheepdog(牧羊犬,番犬)の三種の人間・・・”という教えがありました。

○クリス・カイル射殺事件の裁判の記事 NY時事通信さんは以下に伝えた

「ニューヨーク時事】イラク戦争で「米軍最強の狙撃手」と評された海軍特殊部隊員クリス・カイル氏を退役後の2013年にテキサス州で射殺し、殺人罪に 問われた元海兵隊員エディ・ルース被告(27)に対し、同州の陪審は24日、有罪評決を下した。判事は直ちに仮釈放なしの終身刑を宣告した。
カイル氏はイラクで敵側の160人を殺害した。名誉除隊後の13年2月、イラク戦争を経験したルース被告に射撃場で撃たれ、38歳で死亡。一緒にいた友人も撃たれて死亡した。カイル氏は被告が心的外傷後ストレス障害(PTSD)を克服する手助けをしていた。
弁護人は被告が統合失調症で責任能力がないと主張したが、陪審員は受け入れなかった。
カイル氏の自伝「アメリカン・スナイパー」は映画化され大ヒットし、日本でも21日に公開された。弁護人は映画を見た人が陪審員になれば公正な審判ができないなどと異議を唱えたが、判事は却下した。 」

○Cinema Cafeさんが日本でのアメリカンスナイパー大ヒットスタートを以下のように伝えている

「クリント・イーストウッド監督の作品史上最大ヒットとなっている最新作『アメリカン・スナイパー』。先週末に日本で公開を迎えたが、公開2日間(2月21 日&2月22日)で332,396,600円を記録。大ヒット中の『テラスハウス クロージング・ドア』を抜き、週末興行ランキングで第1位を獲得したことが明らかとなった。

本作の舞台となるのは、9.11以降のイラク戦争ーー米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに入隊を果たしたクリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)に課せ られた任務は「どんなに過酷な状況でも仲間を必ず守ること」。その狙撃精度の高さで任務を遂行し、およそ160人もの敵を射殺し、仲間を守り抜いた。そう して“レジェンド”の異名を轟かせる一方、過酷で終わりのない戦争は幾度となくクリスを戦地へと向かわせ、彼の心を次第に蝕んでいくのだった…。

全米興行ランキングでは3週連続1位を獲得、2014年公開の全米興行記録第1位も射程圏内(2/23時点では第3位)。世界各国で軒並み大ヒットを記録しており、世界での興行収入は4億2800万ドル(513億円 ※1ドル=120円換算)を突破。

戦争映画としては17年ぶりに歴代興行収入の記録を更新(今までの最高記録は、スティーブン・スピルバーグ監督作『プライベート・ライアン』:全米興収・約2億1600万ドル)。34本目の監督作にして、イーストウッド監督史上最大のヒット作となっている。

日本では全国333スクリーン(劇場数:316)で封切られ、本年度初となる実写洋画として初登場NO.1を飾り、2015年公開作品としては最大のオープニング成績となっている。

イーストウッド監督作が興行ランキングで第1位を飾るのは『チェンジリング』('09)以来、実に6年ぶり。配給元のワーナー・ブラザース作品比較では、 『ゼロ・グラビティ』(公開:'13/オープニング成績:322,903,200/最終興収:30億円)の110%。イーストウッド監督作『グラン・トリ ノ』(公開:'09/オープニング成績:128,986,300/最終興収:11億円)の257%、『父親たちの星条旗』(公開:'06/オープニング成 績:186,711,850/最終興収:17億円)の178%となっており、『硫黄島からの手紙』(公開:'06/オープニング成 績:492,566,950/最終興収:51億円)に次ぐ成績だ。

84歳にして全く衰えを知らないイーストウッド監督。この記録はまだまだ伸びていきそうだ」

2015.2.24 ダーティハリー3のムスターファを抜いて、
イーストウッド映画史上最強の
ムスターファの話
○クリスカイルの伝記を毎日チビチビ読書中。ついにシリアの元オリンピックメダリストのムスターファが出てきた。ほんの数行だけ。
「こんなやつがいてウンチャララ・・、最後はシールに射殺されたらしい」程度の登場だった。しかし映画ではえらいクローズアップされ、クリスカイルの最大のターゲットとして登場しいる。
しかし・・・。そんなやつはシリアのオリンピック委員会がいないと否定した。
Olympic Rings and Other Thingsというオリンピック関連の記事やコラムを配信しているサイトがこのアメリカン・スナイパーのキャラクアーのムスターファを調べるという行動に。まず過去の歴史を調べたところ、シリアでこれまでオリンピックでメダルを獲得した選手は3人のみ。いづれも射撃競技ではない。またオリンピックの公式記録委員会の人の調べでは、イランはあまり射撃競技の出場選手はなく、映画の舞台の2000年代で年齢的にムスターファに一番近いとみられる射撃のシリア代表はMohamed Mahfoundという選手程度。この選手は2000年のシドニーでライフル射撃で出場。53人中53番の成績だったという。しかも出場した2000年ですでに43歳。その後腕を上げテロリストとしてアメリカ兵をばんばん射殺していたとはちょっと考えられない年齢。
さらにこの記事のライターはシリアのオリンピック委員会にメールで質問状を送るド根性ぶり。シリアオリンピック委員会からの返事はなんとちゃんとしたサイン入りの文面で帰ってきて
「記録をたぐったところ映画のムスターファというキャラクターは、あなたが調べた通り、想像のキャラクターです。」というお返事。
この返事の手紙の中には、
「このキャラクターに関してシリアのオリンピック委員会に映画製作の側が事実確認の連絡を入れてきたことは無い。このキャラクターはシリアのオリンピック活動に対するゆがみを生じさせるプロバガンダである」とも書かれており、おかんむりのシリアのオリンピック委員会の様子。Olympic Rings and Other Thingsでこの記事を書いたライターはアメリカン・スナイパーの映画を嫌いなようで、脚本のHallを批判するような書き方をして、さらにシリアからのこの文名をクリントイーストウッドに送ってやりたいが誰か連絡先を知らないか?などと書いていた。

ムスタファを演じたのはサミー・シーク。左はローンバイバーの時のシーク、中央が宣材写真のシーク、右はアメリカン・スナイパー。
アメリカン・スナイパーのインタビューでは
「現場はいままでで最高の環境だった。イーストウッド先生も歓迎してくれて、現場も皆暖かかったよ」と話していたが
ローンサバイバーの時のインタビューの時もほとんど同じこといってたけど。

 




2015.2.23 アカデミーでは1冠のみ
○現地22日夜第87回アカデミー賞発表があった。6部門でノミネートされていたアメリカン・スナイパーはAlan Robert Murayと Bub Asmanが音響効果賞を授賞した。
作品の紹介はその映画のスコアが流されるが、アメリカン・スナイパーの新録スコアはクリント・イーストウッド監督作曲の静かな「タヤのテーマ」一曲。様にならないからか、作品で使用されたエンニオモリコーネ作曲の「続荒屋の一ドル銀貨」の「Funeralの音楽が使用された。「葬儀」と名のついた音楽をバックに壇上に上がったMurayとAsmanはイーストウッド映画の常連スタッフ。「硫黄島からの手紙」でも同賞を受けている。
壇上からはイーストウッド監督への感謝の言葉が最初だった。

○21日に日本で公開されたアメリカン・スナイパー。興収3億3239万6600円で週末興行でトップの売上を記録。この数字はアメリカの興行サイトによると、日本でのイーストウッド映画としては2番目の公開初週興収額になるという。多分1位は「硫黄島からの手紙」。しかしこれは主演が渡辺謙、嵐の二宮和也が出演する日本が舞台の日本語の映画。イーストウッド映画ではあるが、別枠扱いともいえる異色作。「硫黄島からの手紙」は日本で51億円というとんでもない売上を記録したが、それを抜かせば、日本でのイーストッド映画最大クラスのヒットになるかもしれない。間違ったら御免なさいだけど多分イーストウッド映画最大のヒットは「マディソン郡の橋 」23億円、以下「パーフェクトワールド」17億円、「父親達の星条旗」17億円。今後の粘り腰次第だがアメリカン・スナイパーは20億円を狙えるスタートになっている。
フランスは公開初週に6.1ミリオン$を記録。フランスのイーストウッド映画最大の公開初週の売上。ほかスペインでも3.25ミリオン$でイーストウッド映画最大の興行スタート、メキシコで2.57ミリオン$でこれは同国最大と伝えているサイトと、大ヒットスタートながら同国最大とはしていないサイトもあった。
本国アメリカを含む北米興行では先週末まででおよそ320ミリオン$を売り上げている。
2014年度公開映画興収1位の「ハンガーゲームFinal レジスタンス」の336ミリオン、2位の「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」333ミリオン$を追っている。2週間後くらいには逆転する見込み。

2015.2.22 ④ トランペット!!
○アメリカの映画サイトの掲示板を見ていたら
アメリカン・スナイパーの最後のトランペットの曲ってモリコーネ自身が吹いてんの?という書き込みがあった。最後のトランペットの曲はレンニオ・モリコーネが音楽担当をした映画「続・荒野の一ドル銀貨」から「Funeral」という曲。
モリコーネは映画音楽家として有名だが元はトランペット奏者だったそうだ。なのでそうなのかと思った人がいたようだ。そして掲示板をクリクリ読みながら下げていたら
「ちゃうやろ、Michele Lacerenzaやろ。」という回答があった。
調べたところ日本語表記では「ミケーレ・ラチェレンツァ」となっているイタリアでは知られたトランペット奏者。数多くのマカロニウェスタンでトランペットを吹いており、「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」「続夕陽のガンマン」のイーストウッド&レオーネ&モリコーネのドル三部作でも高らかにトランペットを吹いていた。
また話は変わるが、モリコーネの2009年のインタビューを読んだのだがだがなんと
「荒野の用心棒?あぁあれは自分の書いたスコアで最悪の映画だ。レオーネの映画の中でも最悪だ。自分のかいた作品なら続夕陽のガンマンとかワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカとかいいのがたくさんある」と話していた。えぇ・・・ファンなのに・・・。

2015.2.22 ③ 知らなかったよ!
○映画を見る随分前に、狙撃手は観測手とコンビを組み、観測手の合図で銃を撃ち、撃った後も銃が動くので観測手が相手にヒットしたのか確認する・・・みたいな英語の記事と日本の記事で読んでいたのだけど、原作読んでんだけど「SEALの狙撃手には観測手はつかない」と書いてあった。どうりで映画でカイルの横にいた奴、なんもしてないと思った・・・。

2015.2.22 ② 

左映画のカイル 右本物 左映画のタヤ 右本物
左映画のリー 右本物 左映画のビグルス 右本物
映画で自分役の"Dauber" Lacz 左映画のカイル弟 右本物


D役のCory Hardrict。Dの写真はネットで探しても無かった。HardrictいわくDは現役で現在外国に派遣中だという。現役なので写真がないのかな?なおHardrictはDのモデルとは役作りで会いたかったが会えず、メールや電話で色々連絡を取り合ったという。Dは色々教えてくれたそう。HardrictはDは映画を後で見ると話していたから、恥にならないよう真剣に役にとりくんだと話している。なおHardrictはイーストウッド映画2作目。グラントリノでイーストウッドにからむ街の不良役で出ていた。

 

2015.2.22 マニア向け! 日系SEALに戦車も登場の第2稿はこんなんだった
○アメリカの脚本サイトでは映画の脚本がごろごろ転がっている。今回は
アメリカンスナイパーの2013年の7月脱稿の第2稿があったので読んでみた。
初稿が出来たのが2013年1月。その後スピルバーグ監督となりスピルバーグ版は相手の狙撃者を大きくクローズアップした、カイルと相手スナイパーのドッペルゲンガー狙撃者対決が大きな映画の柱だったと伝えられてる。5月にスピルバーグ降板、8月にイーストウッド監督交渉中と報道されているのでこの7月脱稿の第2稿は監督不在の中で出来た物になる。この第2稿では相手スナイパーの描写は完成版の映画と同じなのでスピルバーグ版の脚本構想の姿はまったく見られない。スピルバーグが去り、第2稿はイーストッドが監督決定の報道がなされる前だが、もうすでに、仮決定で新しい脚本を指示していたのだろうか。話の流れが非常に完成映画に近い。ただシーン数が多いだけである。
実際の映画との違いは箇条書きで抜き出してみた。
一度試写会で映画を鑑賞。この第2稿脚本を読んだ後、映画公開後に見に行って確認してきたのであっていると思うけど、ちょっと確認忘れたとこもあり。

・軍に入隊してからの訓練シーンが第2稿脚本は本編より少し長い。夜のヘリコプターのブラックホークからの降下訓練も入っている。
・ターヤとカイルの出会いからプロポーズ、結婚の流れまで、第2稿脚本は映画より二人の仲が良くなっていくシーンが多い。ターヤがカイルからプロポーズされたことを電話で母親に報告するシーンもあった。
・Japanese SEAL登場!。Japaneseといっても日系アメリカンなのでしょうが、なんとカイルのSEALチームに日系が!この日系はASIANというニックネームで呼ばれており、小さい手をからかわれ、ASIANが"この小さい手は人を殺すためにあるんだ”というと”小さい手コキジョブだな”とかメンバーに言われている。
・2回目の派遣。完成映画では最初の行動は、夜のレストランの監視。おっさんの部屋から銃を発見するくだりだったと思うけどこの第2稿脚本ではその前に一見せ場多くなっている。
第2稿脚本の最初の活動はブッチャー捜索のためシールメンバーが川からボートで町に上陸するシーンから始まる。カイルは泳ぎが苦手なのでビグルスに
「ゆらすなよ。伝説は泳げないんだからな」などと冗談を言われている。上陸し家の探索中に敵と遭遇、マーク・リーがグレネードを向けられたカイルをタックルして助けるシーンがある。グレネードの直撃を避けた2人。ベストを開けるとポケットに入れていた聖書に破片がめり込んでいて、”聖書が助けてくれた”などという定番シーンが。第2稿脚本では聖書の出番が多いくなっている。
戦闘が終わると、スズキのサムライ(日本ではジムニー)が登場。死んだ敵兵を収容したようで河岸でASIANとシールメンバーで本人役で出演しているKevin "Dauber" Laczが車をガードしているシーンがある。収容した遺体がブッチャーの可能性があるためのようだ。
ASIANがDauberに”Tight Samurai、huh!"と話す台詞がある。
その後カイルが死体を確認。ASIANは
「この中にブッチャーはいないのか?」とカイルに聞いてカイルにいないよと言われると
「なんでわかるんだ?こいつら皆同じ顔してるぞ」などという台詞も。
この後のシーンで捕まえた敵兵をカイルが拷問をしてレストランにブッチャーが居ることを聞き出して、映画の完成版につながる。このカイルの拷問はシーンは、カイルの狂気を強く表現しているシーン。カイルがジャックバウワー並にぶち切れモードで周囲が止めに入る程の切れ具合。銃を取りだし、話さないと撃つぞコノヤロー的な感じ。ASIANらが収容した遺体を銃で撃ち、話さないと今後はお前に撃ち込むぞ、と脅す。敵兵の頭に銃を置きトリガーを挙げ、「アワワワワ、こりゃ本当に撃っちまうぞ」みたいな状況で、ついに潜伏しているレストランの名前を聞き出し、映画のシーンに続く。
・顔面に被弾したシールメンバーのビグルスがテントでメディカルから手術を受けた後のシーン。第二稿ではカイルらチームがメタリカのマスターオブパペッツの曲に乗せエイブラハム戦車でて町中を猛スピードで突進というシーンになっている。完成映画では曲はドラムのリズムで、車輌もたしか戦車でなくハンビー軍団だったような。ミリタリー関係は詳しくないのでちょっと不明ですが、多分、戦車出すと制作費がかさむのでやめときましょう、みたいな感じで戦車ナシになったのではと思います。
このカイルらの車輌団をグルネードで狙った敵兵を倒した後、クリスカイルは聖書とアメリカの国旗を取りだし、ビグルスの復讐だと話す第二稿脚本に。映画よりも第二稿脚本のこの一連のシーンは、ビグルスの復讐目的でカイルが敵兵を憎んで行動しているというイメージが台詞で明言しているため強くなっている。
なおメタリカの楽曲はアメリカのグアンタナモ基地で受刑者の拷問するときに使用され、メタリカ側が政府に使用をやめる訴えをしたことがあった。
・最後のツアー前のアメリカ本土のシーンが第二稿脚本では少し長い。
1.アルカイダと関連がある組織の幹部と言われていたテロリストのザルカウィの死亡のニュースを見るクリスカイルのシーンがある。
2.頭が崩壊しつつあるカイルが自宅のベッドルームで銃を握りしめているシーン、すると家の警報器が侵入者がいると鳴り始める。家の中を移動するカイル。侵入者の位置を告げるアラーム、自分と同じ場所にいると警告するアラームに、侵入者を捜すカイル。しかし誰も居ない。カイルはようやく気づく。警報器が反応した侵入者はクリスカイル本人だった。
尚この下りは脚本ではPTSDに苦しむカイルを表現するシーンになっているが、原作では、朝、妻のターヤが出掛けるときに自宅の警報器をオンにして家を出たため、残されたカイルに警報器が反応して、カイルは、ふざけんなこの、シールの家に入るなんてどこのどいつだコノヤローという笑い話として書かれていた。
3.聖書を開けヨシュア6章21節を読むカイル
「神は彼らに、男も女も、若者も老人も、牛、羊、ろばになど町にあるものは全て剣をもって滅ぼすよう命じた」と読むカイル。カイルはこれが自分の使命だと神に告げられたと悟り、最後の戦場へ向かう。
・4回目の最後のツアーから本土へ帰国。バーでビール飲んでターヤと話すシーンの前に、1シーンある。上官から、軍はまだカイルを必要としている。戦場に出ないにしても仕事があるので残って欲しい、シルバースター二個は名誉だぞ等々、カイルの心をまったく理解していない言葉が精神的にいっぱいいっぱいのカイルに投げかけられるシーン。
その後映画の完成版にもあるバーでビールを飲んでいるシーンがあり、その後に家に帰れないカイルがモーテルのベッドで寝ているシーンがある。寝ていると誰かがドリルで部屋を壊す音を聞き飛び起きる。ドリルが壁を突き破るという幻影を見るカイル。
カイルの壊れっぷりがどんどん酷くなってきている。
ターヤと子供達の元に戻っても、頭の崩壊はとまらず、飼っている犬が言うことをきかないのでぶちぎれて銃で撃とうとするシーンも。映画では誕生日会で、少し興奮した犬にカイルが切れて犬を締め付ける程度だったが、第二稿脚本では、家のガレージで銃を持ち出していた。映画よりもPTSDで苦しむ描写が多い第二稿脚本。
・映画の最後、カイル宅で奥さんと子供との最後のひとときのシーン。自宅にカイルと一緒に射殺されることになる友人のチャド・リトルフィールドが尋ねてくる。チャドは奥さんのターヤにももうお馴染みの人物になっているようで、仲良くみんなご挨拶。その後に二人はのちに二人を殺す殺人犯人のルースと三人で射撃場へ。
車中の会話のシーンなどは数日前のこのHPで書いてありますのでそちらを。
この脚本ではルースに二人が銃で撃たれる直接の映像はなく、サウンドのみの表現。三人が射撃場の入り口に入って行くところの映像に銃声がひびくことで何かが起きたとを知らせている。その後カイルとリトルフィールドが射殺されたことをテロップで伝え、その後は完成映画と同じで実際の映像が使用され終わりになっている。

2015.2.21 ② フランスで大ヒットスタート
○世界一クリントイーストウッドを愛するフランスでアメリカン・スナイパー大ヒットスタート。80年代、まだアメリカでイーストッドが俳優が趣味で映画監督をしているといわれていた時代に、すでにイーストウッドを偉大な映画作家と評価していたフランス。イーストウッドも2009年に
「39年前に初めて映画(『恐怖のメロディ』)を監督した時、わが国では(米映画評論家の)ロジャー・エバートを除けば誰一人として、私が映画を監督できるとは信じてくれなかった。でもフランスの映画狂たちは以来ずっと私を支え続けてくれ、私に製作意欲を湧かせる勇気をくれている」と感謝の言葉を述べるほどのイーストウッド大好きカントリーフランスで、アメリカン・スナイパーが18日ようやく公開、初日の売上はフランスでのイーストウッド映画最大の興行を記録したと伝えられた。これまではグラントリノが記録した1日動員10万人が記録だったがアメリカンスナイパーは公開初日に動員16万でイーストウッド映画最大の出足。グラントリノはフランスでは09年度年間10位のヒット作。
イーストウッド映画のフランスでの公開最初の週の動員トップ映画は2010年のインヴィクタスで約86万人最終311万人、2位はグラントリノで約86万人で最終341万人。
アメリカン・スナイパーはすでにイタリアでは2014年度公開映画最大のヒット、イギリスでもイーストウッド映画最大にヒットになっている。

注 フランスの新聞の日本語訳を元に書いたのですが単位がentreeとなっており、このentreeの単位がわからないのですが、なんとなく人数ではと想像し動員~人という単位で記事を書きました

2015.2.21 アメリカン・スナイパーとは関係ないけど、マイケルチミノ!
○マイケル・チミノ降臨!

なんと、あのマイケル・チミノのインタビューがHollywood Reporterに掲載。2月7日の全米監督協会のシンポジウムではイーストウッドと2ショット。アメリカン・スナイパーとは関係ないけど、イーストウッドファンとしては懐かしいにもほどがあるチミノなので記事にする。
チミノは1973年のダーティハリー2の脚本に参加しイーストウッドと知り合う。チミノは「サンダーボルト」の脚本を書いておりイーストウッドのマルパソで映画監督デビュー。「サンダーボルト」は犯罪バディ映画として高い評価を得る。その後デニーロとクリストファーウォーケンを主演にした「ディア・ハンター」で見事アカデミーを制覇。大監督の座は揺るぎないものに・・・と思ったら、人生まさかの急降下。超大作「天国の門」が大失敗。製作会社のユナイテッドアーティスツを倒産に追い込むことに。「最も赤字を出した映画」として長らくギネスブックにのったほどの大失敗映画だった。その後はチャイナマフィアものの「イヤーオブザドラゴン」がそこそこ受けカムバックなるかと思れたが、しかしかつての栄光が戻ることはなく、名前が出ることはほとんどなくなっていた。

・アメリカンスナイパーはどうだった?
チミノ「クリントのベストワークだよ。今の所の。僕を含めこの素材をここまで成功させられるのは彼しか居ないよ。クリントは本当に凄い人だからね。彼は僕と40年も友達なんだよ」
・ディアハンターとの比較はある?
チミノ「ないよ。スナイパーは政治的映画じゃない。正しいとか間違っているだのを論議する映画でもない。スナイパーは戦争でのトラウマを対処する人間の物語だから」
・イーストウッドからはサンダーボルトの監督を任せるというチャンスをもらいましたね。
チミノ「大きな出来事だったよ。あれは彼のマルパソカンパニーの最初の映画じゃなかったかな。彼は新人にチャンスを与えることに躊躇しないんだ。彼と僕のプロデューサーとニューヨークで一緒にワイルドバンチを見に行ったことを覚えているよ。鑑賞後PJ Clarkesでハンバーガーを食べたんだ。出演したジェフ・ブリッジスも素晴らしかった。僕は幸運だったよ。彼等との仕事のチャンスがあって。映画の製作中も楽しかった。僕は毎日クリントのところにいって”ボス!調子はどうです”っていうと彼は”マイケル、黙って撮影に集中しろ”って言われてたよ。何が凄いかって未だにあの映画の印税が入ってくるんだよ。あの映画って未だに世界中で見られているんだ」
・ビグローのハートロッカーはどうだった?
「ハートロッカーね(笑い)。何もない」
・プラトゥーンもハートロッカーも何がよくないの?
「いや、まぁ感性が違うのかな。オリバーストーンは好きだし一緒にイヤーオブザドラゴンの脚本を書いたしね。だけどプラトゥーンはベトナムの、ハートロッカーはイラク限定映画なんだよね。アメリカン・スナイパーはどの戦争にも当てはまる兵士の痛手なんだ。これは僕のディアハンターも同じだよ。全ての戦争の物語なんだ」
・「天国の門」がデジタルリマスターされて完全版が出来ましたね
チミノ「あれには驚いたよ。それが凄い評判がいいんだよね。ヴェニス映画祭で上映されたんだけど、30分のスタンディングオベーションだったし、NY映画祭でもそうだった。ルミエール映画祭では6000人くらいの人が集まったんだ。上から下までぎっしりお客さんが入ったんだ」
・最近は何を?
チミノ「毎日書いてるよ。フランスで何冊か短編集を出版しているんだ。だけど英語圏では出さないよ。キャラクターが好きなんだけどアメリカの批評家は僕の仕事を好まないから彼等にこのキャラクターをさらしたくないんだ」
・このインタビューは13年振りだけどメディアを避けているの?
チミノ「アメリカではそうだね。アメリカのメディアは僕を知らないのに目茶苦茶書くから」
・ところで性転換手術を受けたの?
「冗談辞めてくれよ。もう噂以上のひどさだよ。個人攻撃だよそれは。」

いや写真見るとなんかMr Bigのボーカルにも見えるよね

 

 

2015.2.19 原作を読んだ人向けの記事
○本のクリスカイルは別人や!
アメリカン・スナイパーの脚本を書いたJason Hallが、自叙伝のクリスカイルと映画のクリスカイルのキャラクターの相違について詳しく回答。
「自叙伝のクリスカイルは、彼自身とはまったく違う。あの本は、カイルが退役した直後で戦争から戻ってきたばかりの頃に書かれたもの。あの時の彼は怒りを持ち、自堕的になっており、壊れていた。4回のイラク派遣から戻ったばかりの頃に書かれたものなんだよ。10年に近い軍の生活で彼の神経はすり減っていた。あの本はそんな状態の時に数週間の間に口述されたものを書き起こしたものなんだ。
あの自叙伝は彼がどんな人間であるか、どんな人間であったか、そしてどんな人間になっていくのかにつてい何も答えていない。本にはたくさんの怒りで満ちあふれていたんだ。僕はクリスと会い、本のクリスは彼という人間を完全に表現していないと判っていた。僕の脚本を書くにあたっての最大のチャレンジは、本当のクリスを見つけ、彼が何を犠牲にしたのかを見つけることだった。沢山のストレスがが彼にはあった。本を読めば行間からそれを理解することが出来る。でも本からではそのすべてを読み取ることは出来ない。本当の彼を見つけるためにベストを尽くしたよ。彼が生きている間にね。僕は彼が変わっていくのをこの目で見たんだ。殺されるまでに数年間、彼はどんどん温和になり変化していった。僕達は友達になったんだ。彼には笑顔が戻ったんだ。精神が戦場から普通の生活に戻ることもあるし、中には戻れない者もいる。こういうことは戦場から戻った戦士には多くあることだ。でも僕は彼は戻る道を見つけたのを見たんだ。彼の死後、奥さんからも話を聞き彼の本当の姿を知る助けになった。彼がどのように、以前の彼に戻っていったか。奥さんは彼の目が普通の目に戻っていったから彼が戻ってきたことを知ったんだ。死の数ヶ月前、彼が台所にふらっと入ってきたそうだ。其の時、彼女はやっと彼が本当に意味で戦場から帰還したんだと感じたそうだ」とHallは話している。

2015.2.18
○ハメネイ師がアメリカン・スナイパーを批判した。
イランの最高指導者であるハメネイ師のコメントはイランの日刊紙に掲載されたたもの。同紙の中でハメネイ師はアメリカン・スナイパーの映画そのものは見ては居ないが、内容に関しては聞いており、ムスリムへの暴力行為を誘発する原因になると話している。
「ハリウッドののこの映画は若いクリスチャン、もしくは非ムスリムにムスリムへの否定、攻撃を推奨している」とハメネイ師。

 

2015.2.17②
○すでにアメリカン・スナイパーを鑑賞された方向け。消されたラストと書かれていたラスト

 

 

アメリカン・スナイパーのエンディング、クリス・カイルが射殺されたシーンは描かれていない。クリスの奥さんのターヤが
「子供達の父親の思い出になるよう正しく描いて欲しい」と脚本家のJason Hallに話、Hallは以前のインタビューで
「Kyleの6歳の子供と時間を過ごしてみて思ったんだ。この子は父親なしでこれから生きていく。この子供が映画を見たとき、自分の父親の頭を吹き飛ばした映画を作った人間だなんて僕は思われたくなかったんだ。僕はTayaに約束したんだ。僕はこの映画を”正しく作る”って」と語っていた。
エンディングでカイルが射殺されるシーンが描かれなかったことでまた新しい記事が出ている。2月15日のNew York Dailey News発のニュース。Hallはこの記事で上記と同じような言葉とともにさらに
「カイルの射殺シーンも入れるかどうかの話し合いは幾度も行われ実際に僕は脚本に書いたりもした。入れるか、入れないか、いったりきたりだった。5パターンくらいのものを書いたし、どう撮影するかも打ち合わせした。でも結局の所”これはクリスがどう生きたかの物語でどう亡くなったかの話ではないんだ”、というのが結論となったんだ。」とHall。
この映画の大ヒットでHallは多くの人から、この映画は退役軍人が除隊後の苦しみを語るきっかけになっていると言われたという。多くの軍人は、かつては自信にあふれ、弱い所を見せることを嫌う性格のため、悩みを心にしまい込みそれにより精神的に追い詰められていく事が多い。
「退役軍人の皆がこの映画を観て、彼等が家に帰ったとき、自分達の苦しみを話はじめて欲しいと思う」とHall。

○Hallが書いた2013年7月17日脱稿の第2稿の映画とは違う脚本のラストは以下。

クリスカイルと友達のChad(注 Littlefield、カイルと共にエディールースに射殺された)がターヤや子供達とわいわいがやがやのシーン。映画ではChadはおらず、クリスとターヤと子供達だけだった。
本編映画で最後クリスと挨拶する男はその後クリスを射殺するエディールース。

外 道路 デイ(日中シーンの意味)
黒いF350(フォードのトラック)が二車線を走行している。

中 F350 デイ
運転しているクリスがミラーで後部座席を観る。暗い影の中の男(28歳)は野球帽で顔が隠れている。何か言っているが目は見えない。

クリス「戻るのは難しいのはわかってるよ。でも俺達だけで乗り越えるというわけじゃないんだ」

男「あんたを知ってるよ。一度飛行機の中で見たことがある。あんたは俺を見なかったけど俺は見たよ」

クリスは男をちらっと見たが、何を考えているのかはわからない。

クリス「一緒に戦ったんだ。一緒に治そう。なぁエディー、俺がついてるよ」

太陽が丘を照らしている。

外 射撃場 イブニング
低いアングル 車の車輪、停車する。ドアがあいてブーツが降りてくる。
クリスがウェディングバンドを外しネックレスにつけ、フロントガラスのミラーに吊す。それを二度見るクリス。夕陽の光が反射する。

車の中の鏡
クリスとChadが射撃場の中へ入っていくのが映っている。そして男が後ろからついていく。

チャドの声
”クリスカイルはアメリカ合衆国の軍の歴史の中で究極の狙撃者として2009年に海軍を除隊した”

SFX  銃声 エコーが続く。そして次の銃声、さらに銃声、6発の銃声。

チャドの声
”2013年2月2日。クリスカイルは助けようとした元海兵隊の射殺された。彼は友人を見るようにまるで生きているかのように死んでいた”

外 高速道路 葬列シーン 映画と同じ画面
奥さんのターヤの声がかぶる
ターヤの声
”クリス、あなたがどれほど私に意味があったのか、それをいう十分な時間はない。私があなたにどれだけのことを教わったかはしらないでしょう・・・・・・・云々葬列にあわせ続く。・・・・I love you Chris,,,,,Ilove you I love you"
(注 この音声はクリスカイルの死後、テキサスのダラススタジアムで行われたクリスカイルメモリアルでターヤが壇上から集まった人に話したスピーチの一部のです)

最後の車が通り過ぎる、市民は濡れた路面の上で朽ちた英雄へ敬礼をしている
シールのメンバーが旗を揚げ声を出している
”Hooyar,Chris Kyle"

終わり

なおこれは2013年7月17日脱稿の第2稿とのことなのですが、スピルバーグが降りたのは13年5月、イーストウッドが監督を受けるかも知れないと伝えられたのが8月後半。Hallはのちにスピルバーグ降板で映画化の当てがなくなり、イーストウッドに決まるまでの2ヶ月以上の間は失意のどん底だったと話していました。この脚本は監督不在の中でプロデュサー達の会議で映画化されるのかわからない状況で書かれたものなのでしょうか。

2015.2.17
○すでにアメリカン・スナイパーを鑑賞された方向け。

映画最後のエンニオ・モリコーネの楽曲「Funeral」 の曲で映画の最後を迎えます。
ラストは当時のテレビ局などが撮影した映像です。映画では順番が逆に編集されているようです。映画では葬列→ダラスのスタジアムでの追悼イベントの流れですが実際は
現地2013年2月11日月曜日、スタジアムでの追悼イベント
現地2013年2月12日火曜日、200マイル離れた墓地への向かう時葬列 です

火曜日の葬列の映像はYoutubeにたくさん投稿されています。
http://youtu.be/tmJGpObKjkI
http://youtu.be/U53ZVfW0CIk
http://youtu.be/i6yvubSCe6k

ダラスのスタジアムでのクリスカイルメモリアルイベント 1時間のフル映像となっています。
http://youtu.be/jmWZ7Fafhso

2015.2.16
○アメリカン・スナイパーが北米興業収入で300ミリオンを突破した。
300ミリオン超え映画では記念すべき50本目の映画になった。現在約304ミリオンで2014年公開映画の興行収入トップの「ハンガー・ゲーム:FINALレジスタンス」の約336ミリオンを追っている。
また300ミリオン超えをもって名実ともにイーストッド映画最大興業収入となった。
”名”ではとっくにイーストウッド映画トップの収入であったが、貨幣価値アジャストランキングではトップではなかった。1978年公開の主演作「ダーティファイター」は当時の興業収入で約85ミリオン。この数字は現在の価値では約294ミリオン相当(Box Offfice Mojo換算)となっており、この数字を抜いて”実”でもイーストウッド映画最大のヒットとなった。

○CNNの名物番組だったLarry King LiveのLarry Kingがなんと今頃になってアメリカンスナイパーを鑑賞したようだ。Twitterで
”アメリカンスナイパーを観たよ。素晴らしい映画だった。クリントイーストウッドのディレクションは完璧だ。ブラッドリークーパーもファンタスティック”とつぶやいていた。
Larry King Liveを放送していたCNNは民主党寄りの放送局。

○クリスカイルとその友人2人を射撃場で射殺したEddie Ray Routh。裁判が行われており
「”あいつら俺に話しかけないから殺したんだ”とMr Routhは話していました」と保安官が証言した。退役軍人のセラピーを射撃場で行う活動をしていたカイルは友人と車の前に座りRouthを後部座席に座らせ射撃場へに。Routhは
「居心地が悪かったんだよ。あいつら俺に話しかけないんだ。」とRouthは話していたという。Routhは45口径の銃でカイルの背後から6発うち射殺。Kyleも銃を携帯していたが、銃を抜いた様子は現場の状況からなかったという。カイルの友人はカイルが所有していた銃でRouthにより7発の弾を受けていた。またRouthの家からはマリファナが事件後発見されている。

○イーストウッド作品最近の日本の興行成績(米サイトBoxOfficeMojoより)
()内の円は面倒なので1ドル100円計算したもの。
当時のレートで円からドルへの換算されたものなので、日本で実際に当時発表された興業収入とは差があります。当時のレートで円からドルに計算されたもの。さらに()内はその数字を1ドル100円で日本円にしたもの。
2014 ジャージーボーイズ $2,744,783(3億)
2012 J エドガー 3億以下
2011 ヒアアフター $8,409,324(8億5千万)
2010 インヴィクタス $8,623,873 (8億9千万)
2009 チェンジリング $12,946,062 (13億円)
2008 グラントリノ $10,187,296 (10億円)
2006 硫黄島からの手紙 $42,911,049(42億円)Wikiでは51億円の興行収入
2006 父親たちの星条旗 $13,100,000 (13億円)Wikiでは17億の興行収入

2015.2.15
○ノースカロライナで起きたイスラム教徒の銃殺事件。亡くなった方の姉にあたるSuzanne Barakatさんが全米ネットCNNに出演。この事件は反イスラム教徒への差別からおこるヘイトクライムであると話した。出演中に支援してくれる人への感謝を述べたがその中に、映画アメリカン・スナイパーへの批判も含まれて居た。
「アメリカンスナイパーでイスラム教徒が非人間的に扱われている、アンチムスリムの流れのある現状のアメリカの社会で、温かい支援にはとても感謝しています」と述べた。
地元警察も46歳の白人男性によるイスラム教徒銃殺事件を”ヘイトクライムの可能性が高い”と話している。アメリカン・スナイパーの映画に対してはADC(American-Arab Anti-Discrimination Committeeアラブ反差別委員会)が映画拡大公開後に”アメリカのアンチモスリム(反イスラム)感情を高めることになっている”とイーストウッド監督、ブラッドリークーパーに抗議の文書を送付していた。
この事件はアメリカで起こったことであるがイギリスでも問題に発展。現地木曜日、イギリスのBBC局の建物の前ではプラカードを持ったデモが行われた。。BBC局がフランスで起きた新聞社襲撃事件はテロ行為と大きく伝えたが、アメリカで起きたイスラム教徒への殺人テロ行為の報道が少ないのはおかしいという理由。MuslimLivesMatterと書かれたボードを持ちイスラム差別を批判していた。

○ アメリカンスナイパープロダクションノート
アメリカンスナイパーの撮影はアメリカを離れ、モロッコのラバトで開始された。撮影開始は4月からだった。クリント・イーストウッド監督は
「モロッコの建築物はイラクに似ているんだ。ロケセットを作るには、アメリカのどこでも作ることは出来る。しかし広い画角のショットではどうしても町の雰囲気というものが出てしまう。だからイラクの町並みを模倣するのは難しい。しかしモロッコは本当に素晴らしい選択だったよ」と話した。
モロッコでの撮影はキャストにも大きな好い影響を与えた。ブラッドリー・クーパーは
「SEALのチームを演じる俳優達の絆が強まったよ。毎日地元で演技をして家に帰るのではなく、外国ではずっと一緒だからね。それに外国で撮影することで故郷から離れるというイメージも演技に生かすことが出来る。ラバトでの撮影はたくさん得ることがあったよ」と話した。
キャストとスタッフはモロッコの人達から大歓迎された。自由に撮影することが許可され、またモロッコの陸軍がエクストラで出演してくれた。
モロッコでの撮影が終わるとアメリカ本土へ戻った。カリフォルニアではイーストウッド映画の常連スタッフJ Murakamiと今回初めてイーストウッドと仕事をするCharisse Cardenasの二人のプロダクション・デザイナーが撮影本隊が戻るのを待っていた。MurakamiはChris Kyleがアメリカに居る時のセットのデザインを担当しCardenasは戦場シーンでのセットを担当した。Cardenasは
「イラクの情報を沢山集めた。ラマディやファルージャらKyleが派遣された地域にフォーカスしてデザインをしていった。モロッコにいっていたプロダクションチームも助けになったよ」と話す。
アメリカに戻ってからはイラクの戦場シーンの多くカリフォルニアのBlue Cloud Movie Ranchで行われた。美術部はモロッコで撮影していた町を再び作り出した。今回は広い画角のショットではなく、寄ったサイズのショットが多くなる。ラマディーのシーンはほとんどがここで撮影された。
映画のクライマックスの砂嵐の中の戦闘シーンはサンディエゴの100マイル東にあるEl Centroの乾燥したImperial Valley。閉鎖された牛乳工場で映画最後の戦闘シーンは撮影された。砂嵐は現場の特効が起こしたものと、後にマイケル・オーエンス率いるVFXチームが作ったものを合成して表現した。
ラストの戦闘シーンは四方からアメリカ兵が攻撃を受けるという設定のため、時間のかかる撮影になる。撮影では最新のBlackmagicのカメラを複数持ち込み、手持ち、フィックスと、戦略的に効率よく撮影を進めていった。
Chris Kyleの海兵隊のトレーニングシーンは2カ所で撮影された。サンタモニカのThe Paramount Ranchでは銃を使ったトレーニング風景。マリブのLeo Carillo State Beachでは海岸でのトレーニングなどが撮影された。
MurakamiはKyleが海外派遣している時にTayaが過ごしていたカリフォルニアの家、Kyleが除隊した後に住んだテキサスの家をデザインしていた。
SEALのメンバーが着ている軍服は実際に使用されていたものを完璧に模した。しかし衣装のDeborah Hopperは
「とはいってもSEALのメンバーは同じ制服でも各々自分の個性を出すように着ていたので結構ばらばらなのよね」と話している。
Kyleは戦場では英雄であっても
「ファッションアイコンでは間違いなくなかったわね」とHopperが話すように、普段はTシャツにジーパンに野球帽という服装が多かった。
「でも除隊後、テクサスに戻ってからはすこし自分のルーツに戻っていってるのよね。それは彼の本当の姿を見せる大事なことだった」とHopper。クリスの映画での最後の服装はブーツを履き、大きなバックルのベルトをし、同じラフなスタイルでもテキサス風の服装になっていた。
兵器担当のMichael PanevicsはKyleに対して多くの武器を用意しなくてはいけなかった。Kyleは派遣される度に違った色々な武器を使用したからだ。
「kyleは派遣毎に違う武器を持っていったんだ。でも撮影は順番通りでなくて進行するから、撮影中はシーンに合わせて、ライフルは交換して、次はこれで、と次から次へと武器を交換していたよ」とPanevics。
3ヵ月もかけずに撮影が終わると編集へ。編集はイーストウッドとは70年代からのつきあいのJoel Cox。アカデミー受賞経験のある大ベテランだ(とはいえってもイーストッドよりははるかにペーペーになるが)。Coxは
撮影開始は4月2日でこれは僕の誕生日。その前週まで前作のイーストウッド監督作品Jersey Boysの編集をしていたんだ」とCox。
アメリカン・スナイパーの撮影にあたってイーストッドはCoxに
「今までと違い、今回は撮影より編集が重要になるから。この作品は編集で生まれる作品になる」と伝えられていたという。Coxはイーストウッド作品では単なる編集マン以上の仕事をする。アメリカン・スナイパーでもキャスティングの段階からCoxは参加していたという。出演する役者達が画面の中でどのようなコラボレーションを生むか。編集マンの意見も重要だった。
(4月2日撮影開始とCoxが話したものだが3月31日撮影開始となっているメディアもあった)
音楽はスコア、曲と呼んでいいものはわずかにしかない。TayaとKyleの結婚式ではVan MorrisonのSome One Like Youが使用された。最後のニュースフッテージの映像ではEnnio MorriconeのThe Funeralが使用された。いずれも既曲だ。新曲はイーストウッド監督本人がTayaのテーマという曲を書いただけ。イーストウッド監督は音楽で場面を盛り上げるなどの、セルジオ・レオーネ的演出を好まない。しかし本作ではその姿勢は行き着くところまでいった。戦闘シーンや狙撃のシーンでは、効果音的な音やビートの繰り返しは何度も使用されているが曲に関しては上記三曲のみだった。主役としでではなく、プロデューサーとして、編集にも顔を出していたブラッドリー・クーパーは
「2時間半のこの映画にはスコアはなかった。例えば「フューリー」とか他の戦争映画を観るともうスコアの大洪水だ。スコアがない戦争映画ってあったのかな?だけど、音楽がなると皆簡単にこう思う。”あぁ音楽だ。映画みているんだもんな”って。人為的なものは必要なかった。スコアが映画で不必要だなんていっていない。でも今回の作品ではリアルにいくことがベストと判断したんだ。脚本、演技、撮影、編集で勝負し、そしてスコアはいらないとなったんだ。もちろんスコアではないサウンドデザインはたくさんあった。でも編集過程でこれはいらない、いらない、いらないと排除していった」と話している。
スコアがないことで音響チームは妥協する余地はまったくなくなった。
John Reitz, Gregg Rudioff, Walt Martinの三人の音響担当は三人併せて18のオスカーノミネート、3回授賞の強者が集まった。イーストッド作品でもお馴染みだ。
Kyleがアメリカ国内に居るシーンでは、周囲のバックグラウンドノイズを強調した。鳥のさえずり、芝の音。Rudioffは
「だけどユニークな手法としては、たとえばクーパー扮するカイルが屋根の上で狙撃を行う場面。僕達はKyleというキャラクターに集中させたかったんだ。そこでは通常の戦争シーンで使われるバックノイズを小さくして、Kyle本人が何を聞いているかの音に集中した。映画を観ると、彼の”吐息”が聞こえるはずだ。」と話している。
映画の撮影開始されたのが4月。しかし同じ年の11月には最初の上映会が行われていた。公開は12月25日。常に驚異的なスピードで映画を完成させるイーストウッドだが、また今回もその噂通り、誰もが予想しないペースで映画を完成させてしまった。そして驚くべきことに、その映画はアカデミーにノミネートされる最上のクォリティだった。

Michale OwensのVFX関連の記事は残念ながら発見出来なかった。

2015.2.14 Happy Valentine's!!
○映画の予告編のパロディをたくさん作っているBoo Ya Picturesさんが、ヴァレンタインということで、恋のスナイパーとなったブラッドリークーパーが恋のキューピッドとなるべく撃ちまくる、”American Cupid"という偽映画の予告編を作りました。

2015.2.13
○ ノースカロライナのチャペルヒルで3人のイスラム教徒が銃殺された。46歳の白人男性が逮捕。この事件の背景には”映画アメリカンスナイパーがイスラム恐怖症を呼び起こしていることがある”とネット上でアメリカンスナイパーへの批判が叫ばれている。
現在クリスカイルを射殺したルース被告の裁判が始まっており、ネットで映画関係のニュースを探しても、事件・裁判関係のニュースで埋め尽くされてる・・・・。
3人はチャペルヒルのノースカロライナ州立大学に近い自宅で3人は射殺されてしまったそうだが、ノースカロライナ州立大学チャペルヒル校といえば、マイケル・ジョーダンの出身校だな。

○アメリカでアメリカン・スナイパーが公開された時にTwitterで多くつぶやかれていたのは”最後映画館で誰もが声、音を発せず、涙をすする音しか聞こえなかった”というような、”終了後の静寂”の話題だった。誰もが、”こんな静かな映画館は生まれて初体験だった”とつぶやいていたのだ。

所かわって日本。わたくしが試写会で見た時は、最後のエンドクレジットが流れると、どたばたどたどた~とたくさんの客が席を立って出口へと向かっていった・・・。鑑賞後の余韻もへったくれもない終わり方だった・・・。

 

2015.2.12② ボディチェンジだブラッドリー!

○5月に新作映画「Aloha」が公開されるブラッドリー・クーパー。キャメロン・クロウ監督のコメディ映画。撮影は2013年9-10月にハワイで行われ、さらに12月と翌年2月にも何日かハワイでが撮影。右下の写真はその撮影風景。いつものクーパー顔である。うってかわって左の写真。2014年5月のアメリカン・スナイパーの撮影中のクーパーの熊さんのような肉体はまるで若い日のスタン・ハンセンだ。アメリカンスナイパーのために2月から肉体改造を開始、撮影開始が4月。恐るべし・・・・。
なお「Aloha」は20世紀フォックスの作品。、元々2014年12月公開の予定とだったが、14年に2月に15年5月に変更と発表された。

○ニューズウィーク電子版でクリス・カイルを射殺したルース被告に関するニュースが掲載されていた。
『アメリカン・スナイパー』射殺事件の真相は・・・というタイトル。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/us/2015/02/post-3550_1.php

 


2015.2.12 ブラッドリー・クーパー扮するクリス・カイルのベッド際にメタリカ!


クリスカイル→イーストウッドのファン メタリカのファン
クーパー→イーストウッドのファン
メタリカ→ライブのオープニングはイーストウッド主演の続夕陽のガンマンのThe Ecstasy of Gold

映画ではターヤにカントリーは好きか?と聞いていたカウボーイ男のクリスはロックが好きで、メタリカも好んで聞いていたという。クーパーもカイルに変身するためにウェイトトレーニングで激しい汗を流しながら、メタリカの音楽を聴いていたという。クーパーがトレーニングをしながら聞いていた曲は、カイルのトレーニングの最中に聞いていた音楽。 カイルの奥さんのターヤからクリスのプレイリストをクーパーは貰っていた。
カイルは生前、自分の話が映画化になったら大好きなイーストウッドに監督してほしいとターヤと話していた。
クーパーはカイルになりきるためにイーストウッドファンになったわけでもなく、昔からのイーストッドファン。イーストウッドに映画に出たくて父親たちの星条旗、グラントリノ、Jエドガーのオーディションをうけている。
メタリカはボーカル&ギターのジェームス・ヘッドフィールドが続夕陽のガンマンの子供の頃から大ファン。
つい最近も続・夕陽のガンマンの上映会の前に壇上にあがり
「映画が公開されたころは子供すぎて映画館では見られなかったけど、その後はテレビで見まくってたんだよ」と挨拶するほど続夕陽のガンマンマニア。メタリカの ライブのオープニングではThe Ecstasy of Goldを演奏している。このThe Ecstasy of Goldを作曲したのがエンニオ・モリコーネ。「アメリカンスナイパー」最後のニュースフッテージのシーンで使用されている曲はモリコーネ作曲の「続・荒野の1ドル銀貨」。

 

 

 

2015.2.11
○ 日本のアメリカン・スナイパーの記事は現地のものを日本用に短く、感動的な言葉をピックして適当にまとめたもので、ほとんど読んで面白いものはない。その中でガジェット通信さんが脚本家ジェイソン・ホールに電話インタビューしている記事は短いけど面白い。
自伝の中のカイルと映画のキャラクターのカイルは違っていることに関して
「原作はクリスが戦地から戻ってきて間もない頃に書かれたものだから、戦争から全然抜け切れていなかったんだと思う。まるでクリスが戦地からそのまま喋りかけてくれている感じだ。多くの苦悩を抱えているのが本から読み取れる。
原作はそんな男の口述を書き起こしたものであって、出版社もそれに忠実でいようと判断した。出版社が言うには、自伝というよりはあくまでも回顧録で あって、戦争から未だ抜け切れていない男が戦地での体験やそれに至る自身の経験を語ったものに過ぎない。ようやく自分を取り戻し始めたのが本を出したあと で、そのあたりを映画に盛り込んでいるんだ。」とホールは答えている。
ガジェット通信さんのホールのインタビュー全文は

http://getnews.jp/archives/812246 で

2015.2.10
○ 試写会で見たけど、予告の字幕で”~~ならコトだぜ”の台詞が本編では普通の台詞だったよ!松浦美奈さん字幕担当だよ。

 

 

 

○ネタバレ写真

 

 



○この写真はクリス・カイルを射殺した犯人。左が軍人時代。真ん中が逮捕された時の写真。右が現地9日、裁判所での写真。もの凄い体重像でえらい健康そうだな・・・・。

 

 

2015.2.09 明日は試写会いってきまーす
○正しく伝えられることは正しくしようと、今日仕事で失敗して思った。
日本のニュースサイトで北米の興行成績を伝える記事で”全米”とか”米国内”などの表現は見られるがこれは間違えで”北米”が正しい。アメリカのニュースサイト、たとえばよく日本のサイトでも情報として利用されているBox Office Mojoなどで予想として出される数字、もしくはアメリカの映画スタジオが興業見積もりとして出す数字はUSAとCanadaの北米の興業収入の金額なのです。今度からは正しく”北米”と書きます。
ネットのサイトを見ると、ロイター電、ウォールストリートジャーナル日本版などは北米表記ですが、映画サイトはなぜか全米表記が多いです。

以下はアメリカン・スナイパー拡大公開4回目と最新週末興業の成績をウォールストリートジャーナル日本版より
「 週末の北米映画興行収入ランキングは、ニコロデオンが1999年に放送を開始したテレビアニメシリーズ「スポンジ・ボブ」の映画版「スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo(う〜)!」が初登場で首位に立った。配給会社である米バイアコム傘下のパラマウント・ピクチャーズによると、興収は推計5600万ドル(約66億7000万円)。

 一方、多額の予算をかけた新作2作品の滑り出しは低調だった。ウォシャウスキー姉弟監督のSFアクション「ジュピター」は1900万ドルで3位、ファンタジーアクション「セブンス・サン」(原題)は710万ドルで4位に終わった。

 「ジュピター」は米メディア大手タイム・ワーナー傘下のワーナー・ブラザースとビレッジ・ロードショー・ピクチャーズが約1億7500万ドルを共同出資した。「セブンス・サン」は米レジェンダリー・ピクチャーズが約1億ドルで制作した。配給会社は米コムキャスト傘下のユニバーサル・ピクチャーズ。

 クリント・イーストウッド監督の戦争ドラマ「アメリカン・スナイパー」は2420万ドルと、2位に後退した。北米での累計興行収入は2億8230万ドルとなった。」

2015.2.07
○アメリカでは興業ペースが落ちてきており、ようやくアメリカン・スナイパーフィーバーも一段落。2014年公開映画の興業収入トップのHunger Games: Mockingjay(邦題ハンガー・ゲーム finalレジスタンス)の335ミリオンへ向けて一踏ん張りが必要な状況となっている。今週末で拡大公開4週目の週末を迎え木曜の時点で258ミリオンの横行成績。週末に20ミリオン程度の興業が予想されており、280ミリオン程度になる。
日本では来週月曜から東京、名古屋、大阪他全国で続々と一般向け試写会が開催。月曜からはTwitterやブログ、各映画サイトの作品ページで鑑賞した人の声が多数投稿されると思われる。

 



○下の文章は2013年2月、クリスカイルとチームメイトだったデレクというSEALのメンバーの母親が地元メディアに書いたもの。アメリカン・スパイパーが拡大公開される15年1月中旬に、過去の記事ではあるが話題になっていた。
映画を見る前に、この長い文章が映画をもっと意味あることにしてくれるとネット上で取り上げられていた。

「クリスと息子デレクはSEALで10年の間チームメイトだった。互いにPTSDで苦しんだこともある。2006年のイラクのラマ-ディーは若者には激しすぎる場所だった。多分テキサスのフットボールフィールド以外にこれより肉体的に厳しい場所はないだろう(テキサスはフットボールは聖書といわれ、高校フットボール、カレッジフットボールの競争率の激しさは有名)。そんな中でKyleは仲間を沢山失った。彼はそこで仲間を守るため、最高の狙撃手となった。彼が喜んだのはそれが仲間を守るためになるからだった。
3年前にクリスのおくさんのターヤが彼にSEALを離れることを頼み、彼はそうした。
クリス・カイルはダラスで軍人や警官、そして確か消防士も、をトレーニングする会社を立ち上げた。彼等が特殊な状況でどう自分を守かを学ぶ場所だ。またPTSDで苦しむ退役軍人を助けるための基金も立ち上げた。クリスは何かを受け取る人間ではなく与える人間なのだ。彼はPTSDで苦しんでいる若い退役軍人に殺されてしまった。
ここからが、私が皆に知っていてほしい伝えたいことになる。
カイルの死去のためにたくさんの人がテキサスへやって来る。
サウスウエスト航空はクリス・カイルのためにテキサスに飛んで来るSEALのメンバーとその家族のための料金を無料にしてくれた。航空会社で働いている人達が、自分達が航空会社から貰っている親族パスなどの無料パスを寄付してくれたのだ。ダラスのマリオットホテルはSEALのメンバーや家族のため一泊の宿泊料を45ドルに値引きをしてくれた。テキサスの地元警察はその45ドルを支払ってくれた。多分200人分くらいいたと思う。ホテルには不明の誰かによって支払われた2台のチャーターバスが用意されていた。
カイルの家ではテキサス州警察が大型のモーターハウスで家の周囲を包囲していた。沢山集まるメディアのカメラや、侵入してくる人を防ぐためだ。カイルが亡くなってから、SEALのメンバーが別宅のレストルームを使い、家に関係の無い人間が入らないよう護衛をしていた。
家の中ではターヤと2人の子供達、そしてカイルとターヤの二組の両親が悲しみに暮れていた。何人かのSEALのメンバーも家の中で同じ時間を過ごしていた。彼等には彼等の仕事があった。私の息子デレクはカイルの棺を担当する辛い役割だった。
ターヤは自分のベッドルームでほとんどの時間を過ごしていた。教会の人、親族ほかたくさんの人がカイルの家を訪問した。私はある午前中クリスのお母さんとクリスが亡くなった時に一緒に殺されたChad Littlefieldのご両親と過ごした。とても厳しい役割だった。
ジョージ・W・ブッシュ元大統領とローラ夫人も訪問し、家にいたSEALのメンバー1人1人と会話をした。その後ターヤのベッドルームに話をしていた。
ノーラン・ライアン(テキサスの英雄。豪腕右腕で速球王。現ヒューストン・アストロズのフロント)は料理人を派遣してくれた。たくさんのグリル、ステーキ、チキン、ハンバーガーを持ってきた。家の前の庭で200人以上のSEALとその家族のために食事を用意してくれた。
翌日には地元のバーベキューレストランがやってきてくれた。たくさんの食事が皆によって用意された。家族が通っている教会は家の中の食べ物を用意してくれた。
人に嫌われる事を愛するジェリー・ジョーンズ(NFLダラス・カウボーイズの名物オーナー)はロックスターだった。彼は出来ることならなんでもやると約束してくれていた。彼はカイルの葬儀に参列したい人は漏れなく全員参加出来るようにダラスのカウボーイズ・スタジアムを葬儀の場所に提供してくれた。
月曜日の朝10時30分。スタジアムへ。何台ものチャーターバス、車、オートバイがすべて地元警察の爆弾専門の警察犬による厳しい検問を受けた。
私達は到着するとたくさんの料理が用意されている特別室に案内された。サラ・ペイレンとその夫も来ていた。彼女は素敵だった。葬儀は午後1時から始まった。私達はフィールドに案内された。私は衝撃を受けた。1万人ほどが葬儀に参加すると聞いていた。しかしフィールドに入ると後ろのスタンドにたくさんの人達が座っていた。とても美しく、感動的な光景だった。バグパイプとドラム隊の演奏は素晴らしく、テキサスA&M(大学)の聖歌隊は葬儀が終わるまで歌い続けていた。私達は涙をこらえることが出来なかった。
翌日、カイルの棺はスタジアムのあるオースティンから200マイル離れた墓地までの移動だった。とても寒い日だった。風も強かった。警察のオートバイ、地元のライダー、フリーダムライダーのメンバー、5台のチャーターバスとたくさん車が墓地に向かった。護衛のためのヘリコプターが二台、横のドアからは狙撃手が姿を見せていた。テキサスの州史上、最も長い葬列となった。我々が進む前の道は完全に我々ための用意されており、道の周囲を人々が埋めていた。消防士が膝をつき祈り、警官は帽子をとり胸に抱えていた。子供達は国旗を振っていた。すべての橋には消防隊が出した梯子車がハシゴを伸ばし国旗を掲げていた。人々は冷たい雨の日にもかかわらず道の両側に200マイルに渡って祈りを捧げていた。ターヤはカイルの亡骸と共に霊柩車に乗った。棺を担当している息子デレクは私達の車に乗り込んだ。
Texas National Cemeteryに埋葬される数は少ない。多くは南北戦争からのもの。そして名誉勲章を受けた者。何人かはアラモ砦での戦いで命を落とした者。すべてはテキサス州の歴史に名前を残した人達だ。狂った人の乱入がないようテキサスフリーダムライダーズが墓地を完全に包囲していた。カンサスのテキサスの軍用墓地に反対する教会の人達とかそういった人達からだ。
SEALのメンバーは隊員を表すバッジをクリスの棺の上に当てていた。デレクは棺を四度小さく叩き、棺を抱きかかえるようにしていた。涙が出る光景だった。
その後州知事リックペリーが知事のマンションに私達を招待してくれた。奥さんのアニタはすべての人に挨拶をしSEALのメンバーにテキサスのコインを手渡していた。
私達は庭に案内されバーベキューをいただいた。たくさんの州外から来ていたSEALのメンバーは除隊後はテキサスに引っ越してもいいなと話していた。テキサスのもてなしに皆感動していた。その後チャーターバスは皆を乗せ空港へ向かった。デレクからはさっき連絡をもらったばかりだ。20時間の移動の後。赴任地に戻った。彼はいまでもアメリカを守り続けている。
とても感傷的な1週間だった。しかし神のご加護に包まれた1週間だった。」

 

2015.2.04 裁判近し
○2013年2月2日にChris Kyleを射殺したEddie Ray Routh。2月11日より裁判が開始される。Stephenvilleという小さな町で行われる裁判。しかし映画の影響もありメディアが殺到することが予想されている。Routhの弁護側はもっと大きな町で裁判で行うことを求めている。裁判官のJason Cashonは裁判に関してメディアのヒートアップを抑えようと裁判にはカメラは各メディアを代表して一台のみ、携帯電話の持ち込みなし、パソコンの持ち込みなし、などの発表を行った。裁判所関係者によると州や連邦政府からも警備の人間が派遣されるという。
Kyleを射殺したRouthは2006年9月にイラクへ派遣。武器を直す工兵で、捉えたイラク人を収容していた刑務所の看守も行って居た。2009年に帰国。明らかに精神的に壊れており、異常な行動を見せ、隣人に指を立て銃の形を作り叫びつけるなどの行動をとっていた。
飲酒量も多かった。2010年にハイチの大地震の際にはハイチに派遣され死亡者の収容任務を行った。Routhはハイチから帰国後母親に
「自分は浜辺の死んだ赤ちゃんを抱くような訓練は受けていない・・・」と語ったという。ハイチでは半年の間、数え切れないほどの遺体の収容を行った。帰国後Routhは除隊した。RouthはPTSD(心的外傷後ストレス障害)で苦しんでいた。同じようにPTSDで苦しみながら社会に復帰、退役軍人を支援する活動をしていたChris KyleとRouthの出会いは2013年の1月だった。Kyleが子供を学校に送り車から降りた時、Routhの母親が息子Routhと共にKyleに話しかけた。母親は息子が苦しんでおりKyleに手助けをしてほしいと頼んだ。KyleとRouthはカウンセリングの約束をした。Kyleは母親に
「出来る限り息子さんのために努力する」と話したとう。彼等はハグを交わした。Routhの母親は
「本当に素晴らしいハグだった。私は、息子の話を聞いて、息子を助けてくれる人をみつけて本当に嬉しかった」とのちに語っている。
それから一ヶ月もたたない2月、RoughとKyleは150キロの道のりをドライブしていた。Kyleは精神的に苦しんでいる退役軍人をしばし射撃場に連れ出しセラピーを行って居た。
2人は午後3時の射撃場についた。
Kyleのリクエストで従業員は場を離れて居た。従業員が射撃場に戻ってきたのは4時55分だった。そこには静寂と、魂なき体だけが残っていた。
警察の報告ではKyleはうつ伏せに倒れ頭部と背中と共に後ろから銃弾を受けて死亡していた。Kyleの銃はそばの砂地に落ちていた。車はなかった。
その日の夜、Routhの姉妹のLauraが警察に通報したきys。
「兄弟が今ここに来ている。彼は人を殺したといっている。私のことも脅している。彼の名はEddie Routh。R,O,U,T,H。2人殺したといっている。もう気が狂っているようだ。Fuk×××Psychoticだ」
あれから2年。Routhは死刑を求めている。アメリカン・スナイパーの大ヒットは裁判にも大きく影響を及ぼすと見られている。

2015.1.31

○アメリカン・スナイパーの原作本が単行本から文庫本へ安くなって登場!
以下早川書房さんよりオフィシャルアナウンス
”米軍史上、最も多くの敵を殺害した狙撃手として知られるクリス・カイル。
彼はイラク戦争に四度従軍し、そのあまりに正確な狙撃能力のために、敵兵から「ラマディの悪魔」と恐れられた。
彼は、「私はただ野蛮人を殺しただけだ」とうそぶくものの、戦争は彼の心に大きな爪痕を……。 2月中旬にハヤカワ・ノンフィクション文庫より刊行予定の本書は、そのカイルの自伝であり、アメリカでは記録的大ベストセラーとなっています。
現在アメリカでは、クリント・イーストウッド監督、ブラッドリー・クーパー主演の映画版が公開され、2週間で2億ドル超の大ヒットとなっています。
アカデミー賞にも作品賞、主演男優賞他6部門でノミネート中です。
日本での映画公開は2月21日です。”

○現地木曜日アメリカン・スナイパーがアメリカの戦争映画の歴代興業収入1位となりました。木曜の段階でアメリカン・スナイパーの興業収入は217ミリオン。スティーブン・スピルバーグ監督の「プライベート・ライアン」の216.5ミリオンを超えました。とはいうものの「プライベート・ライアン」は1998年という17年も前の映画。当時の216ミリオンはboxofficemの貨幣アジャストメントでは現在の379.7ミリオン相当。ゆえ実質戦争映画1位はいまだ「プライベート・ライアン」で、アメリカン・スナイパーが379.7ミリオンに到達するのは現場ではギリギリの予想が出ております。
またクリント・イーストウッド映画最大のヒットとも伝えられているアメリカン・スナイパーですが貨幣アジャストメントした後の数字では1980年の「ダーティファイター 燃えよ鉄拳」の212ミリオン(当時の興業70ミリオン)を抜いて現在第2位。1位は1978年の貨幣アジャストメント後294ミリオン(当時の興業85ミリオン)に次ぐ2位にまであがっています。この2作は主演のみで、監督作に限ると貨幣アジャスト後の数字でもイーストウッド最大のヒットになっています。

○大統領夫人のミシェル・オバマ大統領夫人がアメリカン・スナイパーを賞賛。
退役軍人をたたえるキャンペーンGot Your 6(軍隊用語で"I've got your back."のこと)の一環で現地金曜日にワシントンで開催されたイベントでのこと。ブラッドリー・クーパーも参加していたこのイベントでミシェル夫人は
「この映画にはたくさんの批判があることを知っています。しかしこの映画は私がこれまで軍関係者から聞いてきた話や経験を思い起こさせます。この映画は私が聞いた厳しい状況に陥ってしまった退役軍人の話と同じ。複雑な旅、毎日の激務。そして愛する国と愛する家族とのバランス。そして帰国してからの対応へのチャレンジ。これがこの映画の大切なところなのです。多くのアメリカ人の多くは軍人が退役した後の苦労を知りません。この映画のようなものが無い限り眼にしないのです。
私達は映画やテレビを通じて、軍人を壊れてしまった人、もしくは英雄という見方を仕勝ちです。しかしその間にあることを見逃しています。彼等も我々と同じ”普通の人間”なのです。貴方達の近所でゴミ拾いをしえいる人、貴方の子供の学校の先生、彼等と同じ軍人も私達と同じ人間なんです。」
オバマ大統領には軍人に対する敬意がないと多く批判されている。
クリス・カイルの死去の際には
「ホイットニー・ヒューストンには追悼を言葉を出しながらカイルにはなし、NBA選手のゲイ告白を英雄的行為と話したのにカイルの死去には何もなし」と保守サイドの人間から批判を受けていた。

 

 

2015.1.30
○クリスカイルの自伝でカイルにぶん殴られたと書かれた元SEALのジェシーベンチュラ。元プロレスラーであり元ミネソタ知事。映画プレデターの第一作にも出演している。ベンチュラは殴られた過去はないと名誉毀損でカイルを訴え、カイルの死後は褄であるTayaを相手に裁判が続けられ、ベンチュラは2億円の損害賠償金を受け取る判決を受けた。勝利したのだ。ベンチュラの勝利はこの映画を批判したい人には格好の材料になっている。
「クリスカイルは嘘つきだ」「嘘つきを英雄に祭り上げている」などなどだ。
ベンチュラが映画アメリカンスナイパーを見る気はないと話している。
「英雄は尊敬出来る人間でなければならない。もし嘘つきなら尊敬なんて受けることは出来ない。」と話した。現在ベンチュラは冬に過ごすメキシコのバハカリフォルニアにいるが”そもそもここではアメリカン・スナイパーは上映されていないし”とベンチュラ。ベンチュラはこの映画をプロバガンダであると話している。イラクが3.11に関連していると誤解を招いていると批判する。
「これはダーティハリー映画だよ」とフィクションであるアクション映画と同じだと話している。

○マイケルムーアがしつこい。もはやストーカー状態でアメリカンスパイパーとイーストウッドを批判し続けている。1月29日付けのFaceBookにとんでもな長文を掲載。
それはまず29日のちょうど10年前にイーストウッドに”お前が俺の庭に入ったら殺すぞ”とNational Board of Reviewの授賞式で脅されたという説明から始まる。これは有名な話でムーアは其の時感じたことを書いている。半分冗談ぽく周囲の人は笑っていたが「華氏911」で右翼から散々脅迫を受けたいたムーアは”イーストウッドからそのような暴力的な言葉を受けて本当に打ちのめされた”とし、
「彼は皆を笑わそうと冗談を言ったんだからと、僕も笑いを作ったけど彼には笑いの表情はなかった。彼は”本気だよ、俺の庭に入ったら撃ち殺すぞ”と言ったんだ」と説明。当時の記事の引用をだらだらと続け
「そろそろこの話題をやめよう」と10年前をの話を辞め
「そして僕はクリントイーストウッドのファンであることも言わないといけない。僕は彼は偉大な映画作家だと思っていた(過去形)。「許されざる者」は西部劇の中で最も好きな映画だ。第二次大戦の日本を描いた硫黄島も素晴らしかった。彼は本人とは違う反対側の左翼的な俳優もキャスティングする。ショーンペンとかティムロビンスとか。2人はミスティックリバーでオスカーを受けた。素晴らしいジャズ映画も作った。チャーリーパーカーのバードだ。ネルソンマンデラのインヴィクタスも。でもこの10年の彼はおかしい。人種差別者である主人公のグラントリノでは自分を主役にキャスティングしている。共和党の応援演説では空の椅子を相手に演説した。そしてついにアメリカンスナイパーだ。歴史を書き換えようとする破綻した映画だ。僕は映画の関する感想をいったらひどい批判を受けた。FOXのキャスターの俺を殺したいとまで言った。ビル・オライリーも同じ事を言った。ここ数週間の僕に対するヒステリーに近い批判はアメリカが暴力を愛していることを証明している。彼等はアメリカのISISだ。”自分たちが神格化している狙撃手を批判するのなら痛ぶってやる”ってね」と書いている。
と暴力を愛する右寄りの姿勢とそれを焚き付けてる映画に対して批判している。

○元Navy SEALのKevin “Dauber” Laczはアメリカン・スナイパーのテクニカルアドバイザーとして参加、と同時に出演している。出演はブラッドリー・クーパーから勧められたのだ。
クーパーがとある食事中に
「クリントに君を出したらどうかって言うつもりだ」と言われたという。Laczがその後iPhoneでオーディションショットを撮影。脚本家Jason Hallの助けも受け見事に役をもらった。
Laczは二度イラクに派遣されている。Chris Kyleと4年一緒だった。Laczは映画でもLaczを演じた。撮影ではクーパーと一緒のことが多かった。ある撮影でクリント・イーストウッドがクリスは車の中から銃をどう撃ったんだとLaczに聞いた。
「僕は、”はいイーストウッドさん。もしSEALのように素早く撃つならこう撃ちます。そしてもしゆっくり撃つなら・・・・”といってゆっくり銃を握ってDo You feel lucky punk,Do you?(ダーティハリーの有名なセリフ、ただし正確にはDo I feel Lucky?)ってやったんだ。僕は思ったよ、”俺はクリントイーストウッドの目の前でクリントのセリフを言っちまった。一生忘れられないぞ”って。クリントは笑ってたよ。」とLacz。Laczはクーパーと共演しながらアドバイザーとしてたくさんの時間を過ごした。クーパーとの思い出では、クーパーが怒りを見せるシーンで、クーパーに撮影前に何か怒るようなことを言ってくれと頼まれたという。
「最初に頭に浮かんだのはLeo(ディカプリオ)はお前よりいい俳優か?ってことだったんだよね。ブラッドリーは僕を見ながら真面目に、”いいや違う!”って言ってたよ。」とLacz。Laczは余計なこともクーパーに言ってしまった。
「モロッコでの撮影で彼が”なぁ、なんか凄いことだよな”って言うんだ。なんで僕は”いや本当に凄いよ。だって映画ハングオーバーの俳優と一緒なんだ”って言ったんだよ。そしたら彼は”もし今の俺がハングオーバーに出てきた映画のままなら大問題だな”って言って歩いてどっかにいっちゃったんだ。そんときの俺は”ヤベー。彼のことを伝説の俳優って呼ばないといけなかったな”って感じだったよ」とLacz。
映画を見る観客には何を求めるかという問いにLaczは
「簡単だよ。軍務に付く人にありがとうといってもらえればそれでいい。皆には、退役軍人と話をして、彼等を理解してどんな過酷な状況を生き抜いてきたのか理解してほしい。そして彼等が何を犠牲にしたかをね。そして彼等の声に耳を傾けて欲しい」と話している。

2015.1.29②
○イラクの首都、バグダッドでアメリカン・スナイパーが公開された。Baghdad’s Mansour Mallで20代のGaith Mohammedは映画を鑑賞した。上映中の様子をMohammedは
「何人かは画面に集中していた。しかし”ファック!撃っちまえ!やつは爆弾を追ってるんだ。許可なっかいらねぇ!”って叫んでいた人も居たよ。」と話す。クリスカイルが対戦車擲弾を持った子供を撃つかどうか悩んでいるシーンでは
「あのシーンでは皆が”撃て撃て撃て!!!”って叫んでた」とMohammed。
バグダッドの映画館でのアメリカン・スナイパーの人気は高かった。Mohammedによると多くの上映はソールドアウト、多くの人が公開前にチケットを予約していたという。しかし上映から1週間、突然上映中止になった。名前は明かせないという映画館で働く人の話では”イスラム教徒を160人も殺した人の話だから、上が決めた”という。
Mohammedはアメリカからやってくる大作が大好きだという。特にアメリカ兵が暴れまくる戦争映画は大歓迎だと話す。
「ISISの奴らと戦うアメリカ兵の力を感じるからね。大好きだよ」と話す。Mohammedにこの映画はアラブに対する差別とは思わないかと問うとMohammedは
「え?なんで?スナイパーはテロリストを殺しているんだ。唯一不満だったのは主人公が”コーランのことは何も知らない”って言ったことだけだよ」と答えた。しかしアメリカン・スナイパーを歓迎しないものも多い。ゆえにアメリカン・スナイパーのバグダッドの上映は1週間で取りやめられた。
大学生のOmar Jalalは映画館に来て上映中止を知った。
彼はすでに一度映画館で鑑賞していた。しかしJalalは家族にこの映画を見せようとしたのだ。Jalalとその家族は家に帰ってDVDでアメリカン・スナイパーを見ることになる。
アメリカでも公開前にアカデミー会員用に配布されたアメリカン・スナイパーのDVDを元に海賊版が流出、興業にひびくのではと不安視されていた。Jalalは映画館から近いとある店で海賊版DVDを購入し、手にかかげて見せた。彼の友達は皆海賊版ですでに鑑賞済みだという。Jalalも映画がアラビア系への侮辱や差別とは感じなかったという。
「この映画のヒーローは厳しいトレーニングを積んで国のために戦ったんだ。それにさ、これは映画だよ。僕は戦争映画が大好きなんだ。事実であろうと事実でなかろうとね」とJalal。

上記の記事を掲載後2月4日に以下のニュースがシネマトゥデイさんに掲載されました。

全米公開から1か月たたずに、全米累計興行収入約2億4,900万ドル(約298億8,000万円・1ドル120円計算)を稼ぎ出し、戦争映画として全米歴代興収1位の座に就いたクリント・イーストウッド監督の映画『アメリカン・スナイパー』が、イラク政府からの要請によりイラク首都のバグダッドの映画館での上映が中止されたことがわかった。The Washington Postが報じた。

 同作は、4,000人以上のアメリカ人、15万人以上のイラク人が死傷したイラク戦争に参加した、アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズの狙撃手クリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)の半生を追ったドラマ。第87回アカデミー賞で作品賞や主演男優賞をはじめとする6部門にノミネートされている。

 同映画については、ミシェル・オバマ米大統領夫人やジェーン・フォンダなどが絶賛する一方で、セス・ローゲン、マイケル・ムーアなどが酷評するなど、批評家だけではなく多くのセレブリティーからも賛否の声が上がっていた。クリスが戦争に向かうことで心に傷を負っていく描写もあるが、クリスの自叙伝を基にしているため一方的な描かれ方であると問題になっているよう。イーストウッド監督自身は、本作を「反戦映画」だと述べている。

 バグダッドの映画館劇場マネージャーは、上映を続けた場合には罰金や劇場の閉鎖の可能性もありうるという警告の電話を文化庁高官から受け取り、すぐさま上映を中止したとThe Washington Postに告白。「映画はイラク人を侮辱している」といわれたという一方で、「多くの人々がこの映画を観たがっています。われわれが上映していたら、きっと批判の対象になっていたでしょう。しかしわれわれは上映しなかったことで、利益を失いました」と語っている。(編集部・井本早紀)


 

2015.1.29 
○アメリカン・スナイパーがイタリアで2014年公開映画の興行収入1位となりました。以前に公開は今年の1月1日公開と書いた記憶があるのですがBox Office Mojoでは昨年の12月31日公開となっております。イタリアはなんといってもセルジオ・レオーネを生んだ国。レオーネ監督&イーストウッド主演の名無し三部作は世界中を席巻。イタリア人にとってイーストッドは”俺達のレオーネがイーストウッドを世界で有名にした!”という思いがあるのかもしれません。
またイギリスでは公開初週は期待ほどではないと伝えられていたアメリカン・スナイパーですがなんと2週目週末にはまさかの興行成績アップ!公開初週は2位スタートだったのですが2週目の週末興業では1位となり、イギリスでデビュー週より順位を上げたのは昨年3月のThe Grand Budapest Hotel以来だそうです。これもアカデミー賞の注目作品です。来週にはイギリスでイーストウッド監督作品の最高興業だったグラントリノを破る見込みです。なお韓国ではこけたました。

2015.1.28 
○先週序盤にアメリカン・スナイパー批判攻撃の第一陣となったマイケル・ムーア監督。その後、”映画は批判していない、狙撃手が卑怯だといっただけだ”と弁明。その後批判する人が増えてすっかり目立たなくなっていたが、先週末から再びムーア監督はアメリカン・スナイパーバッシングを開始。週明け早々、再びアメリカのメディアに大きく取り上げられている。きっかけはTwitterから始まった。
「日曜学校の問題です。もし人が屋根の上から人を背後から撃つとしたら、神はどうするでしょう。」
「問題2です。もし神が狙撃手で、野蛮人を狙撃することで兵士を救えるとしたら、神はどうするでしょう」
「回答 神は兵士の命を危険な所にさらしません。なぜなら神は兵士をイラクには送らないからです!」とつぶやいた。さらにTwitterで日本兵に狙撃されたという叔父さんのお墓の写真をアップするなど、どうみてもアメリカン・スナイパーへの批判となっている。
また
「兵士を救うために狙撃者を戦場に送る代わりに俺はブッシュを止めることでイラク戦争を回避させ兵士を救おうと努力したんだ」とも書いている。
Facebookでは長文で自分は軍を何年の間も支援していると投稿している。ついでにイーストウッド個人をも攻撃
「イーストウッドはおそらく史上最高の西部劇である「許されざる者」を作った人間だが、しかしその彼が今や(大統領選での共和党応援演説での)空の椅子に話かけたり、ローリングストーン紙に批判されるような映画を作るんだから悲しいね」と言いたい放題。
なおこのローリングストーン紙の記事はMatt Taibbi紙の記事でTaibbi紙はテレビ番組で
「映画で無視している事実に、イラク戦争は間違った国への侵略戦争であることだ。僕はこれは話の中で重要だと思うんだ。僕は軍人に反対はしたくないが、しかし映画はこの歴史的事実を無視している」と話している。
この映画はイラク戦争を肯定しているわけではなく、製作陣は一様に
「映画に政治的背景は何もなく、イラク派遣された一兵士の物語である」と何度も何度も言っている。
ムーア監督の話に戻る。ミシガンにある再建中でムーア監督が支援している映画館でもアメリカン・スナイパーを上映しているが
「映画が好きだから上映しているんじゃない。僕は賢い、良い心を持つ人はを信じているから上映しているんだ」などとも書いている。
しかしワーナー映画はムーアに感謝しなくてはいけないかもしれない。ムーアのコメントは全国紙USA Todayやテレビなど大手メディアに次々取り上げられ、何もしないで大宣伝状態になっている。
ムーア監督はTwitterで
「おいおい報告によると、イラク戦争を扱った映画で興業収入で100ミリオンを超えたのはアメリカンスナイパーと華氏911(ムーア監督作)の2作だけだって。ムムム」とつぶやいている。
なお同じムーア監督とともに、有名人のアメリカンスナイパー批判の最初の人間とされていたセス・ローゲンはその後は謝罪を繰り返した後、Twitterでの批判ととられた書き込みを削除している。

○女優のウーピー・ゴールドバーグはテレビ番組でアメリカン・スナイパーを絶賛。
「これはかつて作られた映画の中でももっとも素晴らしい映画の一つ。私は戦争には行きたくない。だから、自分達の命をかけて戦場に行く決心をした人達を尊敬する。」
見出しにゴールドバーグってあるのみてプロレスラーのゴールドバーグかと思ったらウーピーだった・・・。

○ミシガンのステーキハウスが話題に
マイケルムーアとセスローゲンはお食事お断りのビルボード看板。
オーナーが2人の批判を聞いて頭に来たそうだ。ミシガン州はスイング州で共和、民主と支持層が混在。近年は民主優勢。

 

2015.1.27  
興収が200ミリオンを超えているアメリカン・スナイパーへのリベラルからの批判は止まず。
アメリカン・スナイパーへの左寄りの人の批判はまだまだ続く。民主党で大統領候補にもなったハワード・ディーンが
”アメリカン・スナイパーを見る観客は”怒れる者”、国に怒りをもっている保守党の反オバマのティーパーティー運動の支持者だ”とぶちまけ話題に。
それに対してテレビCSI NYやクリミナル・マインドの新スピンオフで主演と伝えられたゲーリー・シニーズが
「ハワード・ディーンへ
僕はアメリカンスナイパーを見たけど別に何も怒ってないよ。まぁあなたも意見を言う権利はあるんだけど、でもそれっていったい誰かの助けになるのかい?それじゃあ映画を作ったワーナーも怒れる会社で、クリントイーストウッドやブラッドリークーパー、シエナミラーらのキャストやスタッフも映画を作ったんだから怒っているっていいたいのか?クリス・カイルの物語は語られるにふさわしい物語だ。これはたくさんのたくさんの苦しみを背負った軍人の家族を代弁している映画だ。たしかに、たくさんの中の一部の人には怒りを持って居るかもしれないけど。まぁ言葉を返すようで悪いけど、お前はいった何を言ってるんだ?」とコメントをWebで出した。

さらに共和党でイーストウッドの熱狂的ファンであるジョン・マケイン(2008年の大統領選ではイーストウッドを副大統領候補として指名しようとさえした)もアメリカン・スナイパーに関して声明を出した。
「この映画は戦争でアメリカの軍服を着て戦った勇敢な兵士の物語。彼等は戦争で恐怖を経験し帰国しても苦しい人生を送り多くを犠牲にした。外国で戦った高貴なるアメリカの兵士達を取り憑かれたように批判する人には本当の残念だ。
しかし彼等の心の狭さはアメリカン・スナイパーを鑑賞したたくさんのたくさんの観客を止めることは出来ない。そして我々の軍人達と、そしてその家族達に感謝するという気持ちを止めることは出来ない。」

Youtubeに
「町山智浩 アメリカン・スナイパー 「決して戦争賛美映画ではない」 実話に基づいたストーリー」と題された音声がアップされた。ネタバレありで話していますのでご注意を!イーストウッド監督にインタビューをしてからの収録です!


2015.1.26②  
産経Bizさんに以下の記事配信

「2月22日に発表される米アカデミー賞に関する世論調査で、作品賞は、クリント・イーストウッド監督(84)の「アメリカン・スナイパー」が本命視されていることが分かった。25日までに、ロイター通信が伝えた。

 ロイターと調査会社イプソスが16~23日にインターネット上で調査を実施。作品賞では、本作が最高の支持率22%を獲得した。「セルマ」が8%で2位、「6才のボクが、大人になるまで。」が4%で3位に入った。」

補足で半分近くが”わからない”という回答でした。
あくまでも一般的な映画ファンへのアンケートで、アメリカン・スナイパーは200ミリオンを突破した社会現象レベルにまでなっている大ヒット映画。他のアカデミーノミネート作品はThe Grand Budapest Hotelが60ミリオン、The Limitation Gameが42ミリオンと今年はヒット作のノミネートがなく地味なアカデミーといわれます。その中で映画ファンがアメリカン・スナイパーに興味が集中しているのは当然。コアなアカデミー予想ファンの間ではまったくアメリカン・スナイパーは相手にされていません。

2015.1.26 字幕担当はNOT ナッチ!松浦さん  
○アメリカン・スナイパーの公開を前にTwitterでささやかれている一つの大きな不安。
それはなんと!日本の映画ファンはアメリカン・スナイパーの字幕担当が戸田奈津子さんではないのだろうかととても不安らしい。アメリカン・スナイパーの予告編の字幕「間違ってたらコトだぞ」の”コト”の部分が戸田奈津子さんの好む使い方ゆえ不安が広まっているのである。しかしご安心を!アメリカン・スナイパーの字幕担当は松浦美奈さんのようで、日本のマスコミ試写で見た方のブログで「松浦美奈は凄い仕事量だなぁ」との書き込みがあり、さらにMovie Walkerの松浦美奈担当作品にアメリカン・スナイパーがある(このページ)。松浦美奈さんで間違いないようである。

以下ロイターの映画拡大公開後二週目の週末興業に関するニュース。ロイター電
[ニューヨーク 25日 ロイター] - 映画スタジオの推計に基づく1月23─35日の北米映画興行収入ランキングは、クリント・イーストウッド監督がイラク戦争を描いた作品「アメリカン・スナ イパー」(日本公開2月21日)が6440万ドル(約75億7400万円)で前週に続き首位をキープした。

同作は今年のアカデミー賞で、作品賞や主演男優賞(ブラッドリー・クーパー)など6部門にノミネートされている。

2015.1.25  
拡大公開第2週目に突入し興行成績争いではさらに怪物化しているAmerican Sniper。2週目も60ミリオン以上の3日間の週末興業成績が予想されている。
その一方で相変わらず著名人の中でのAmerican Sniperは注目は高い。ノーム・チョムスキーがボストンの講演でアメリカの暴力への許容範囲が広くなっていることに不安を覚えるとして、American Sniperを引用した。メディア王Rupert MurdochはTwitterでAmerican Sniperを批判する人を左翼とののしり批判している。

アメリカに住むアラビア系の住民の間で不安が広がっている。American-Arab Anti-Discrimination Committee(ADC)はClint Eastwood監督と主演&プロデューサーのBradley Cooperに批判と抗議の手紙を送ったという。ADCは映画が右翼的嗜好のアメリカ人による、アメリカに住むアラビア系、イスラム教徒の弾劾につながるとしている。
アラビア系市民が映画館で暴行を受けたという報告もあるという(アメリカンスナイパーの上映館で他の映画を見に来たアラビア系の市民が暴行を受けて映画館の警備に助けを求めたが助けてもらえず、ただ映画館から出たほうがいいとだけ言われたという)。ADCはFBIと警察に協力を求めているという。ADC のSamer Khalaf氏は
「映画のボイコット活動はしない。逆に人々が映画をみたいと思ってしまう」と話している。ADCには100通を超える脅迫状が来ているという。

上記記事を更新した後、日本語のサイトIran Japanese Radio で以下のニュースが配信されていた。

「映画「アメリカン・スナイパー」が、アメリカでの反イスラム感情を煽っています。

プレスTVによりますと、映画「アメリカン・スナイパー」の一般公開が始まったことで、アメリカではイスラム教徒に対する嫌がらせが急増し、反イスラム感情が高まっているということです。
アメリカ・アラブ反差別委員会の報告によりますと、この映画が一般公開されてから、この委員会やイスラム教徒に対する脅迫が3倍に増えたということです。
この委員会はまた、「これらの脅迫の捜査のため、FBI・アメリカ連邦捜査局と協力する」と述べました。
さらに、この映画の監督を務めたクリント・イーストウッド氏と、主役を演じたブラッドリー・クーパー氏に書簡を送り、立場や見解を表明し、イスラム教徒に対するこの映画の悪影響や過敏な反応を緩和するよう求めています。
映画「アメリカン・スナイパー」は、イラク戦争に4度従軍したクリス・カイルが著した自伝『ネイビー・シールズ最強の狙撃手』を原作としています。
クリス・カイルはこの映画において、イスラム教徒を出来る限り殺害したい野蛮な人々としています」

2015.1.24 最後のほうにネタバレがあるメイキング 
アメリカン・スナイパーが出来る迄。主にHollywoodreporter,TIME他合体記事

脚本家のJason HallとChris Kyleとの出会いは芳しい物では無かった。LAに住む俳優あがりの脚本家はテキサス州ダラス近郊に住む元Navy SEALに会うためにTexas州へとんだ。HallはKyleが友達のテキサスのレンジャー部隊との飲み会へ入って行った。Kyleの話を聞き映画にしてみたいと考え、脚本を書きたいと思ったからだ。それは2010年のことだった。
「正直場違いだった。僕は酒も飲まない、彼等みたいに体がシェイプされていないし」とHall。しかしHallには大学時代のレスリングの経験があった。なんとバーの床の上で、腕試しをすることになった。Hallはレンジャー部隊の隊員を床に転がして見せたのだ。HallはKyleとその仲間から歓迎を受けることになった。

注 ほかのメイキング記事ではKyleとの初対面は、KyleとHallの二人だけだったとし、またレスリングに関しては、Kyleの葬儀後、お別れパーティーの会場でKyleの友達のSEALとしたものとしていたサイトもあった。何故違う??

2010年、HallがレスリングでKyleの眼を引いた後、KyleはHallを自宅に招待した。奥さんのTayaと子供達にあった。この時語り合った場でHallはKyleが自伝を書くプランがあると聞いた。しかしHallはその自伝が持つ意味を何も理解していなかった。Hallはロスに戻り映画化を一緒に目指している映画プロデューサーのPeter Morgan、そしてAndrew Lazarと話をしているときに、その本は後で問題になるぞということになった。本とは別に映画化を進めても、内包は違うとしても、本の出版社から訴えられることになりかねない(いや間違いなく訴えられる)。まだスタジオから映画化OKを貰っていない現段階で、どこかのスタジオがKyleの本の映画化権を買ったら自分達のプロジェクトは消えて無くなる。プロデューサーは大慌てで本の映画化権を買うために動いた。しかし動いてみるとスタジオはまったくKyleの伝記に興味をもっていなかった。イラク戦争の映画は金にならないとハリウッドでは定説になっていたからだ。映画化権は誰も買おうとしていなかったので問題なかった。しかしさらなる問題が持ち上がった。本の映画化権をハリウッドのスタジオが買う意志がないのは金にならないからだ。なら自分達の映画のプロジェクトにスタジオは制作費を出してくれるのか?
Hallは友達の俳優に電話をしてみた。Bradley Cooperだ。Cooperは自身の映画製作会社を立ち上げたばかりだった。
「彼には、おい西部劇をやるぞ、って話したんだ」とHall。
「主人公はヒーローから、暴力の中で暗黒面に落ちていくんだ」
Cooperは話に乗った。
「スタイルが好きだったんだ。西部劇のコンセプトというところが気に入ったんだ」とCooper。Cooperが話に乗ると一気に動きが加速した。ワーナースタジオとの交渉が始まった。Kyleの伝記本の映画化権を買う必要や脚本の方向性と話は進んだ。HallはKyleに電話をばばしばし入れて取材を進め、脚本を進めた。電話野回数は1日に数回かけることもあった。テキサスのガンマンはなかなか気むずかしく、しばしHallの電話は無視され、数行のメールが返ってくるだけのこともあった。
2013年になった。1月31日、HallはKyleから受け取ったメールを今でも保存している。Hallのくだらない冗談にKyleが"LOL"(laugh out loudleyの略=爆笑)と返してきたのだ。Hallは
「Kyleを笑わせたんだ。凄いことだと思うんだ」とHall。
2月1日、Hallはできたての脚本をKyleへ送信した。
「脚本のラフが出来たんだ。それで彼にメールをして、彼からは”幸運を、仕事になるといいな”と返信が帰ってきた」とHall。それはKyleが射殺される1日前のことだった。
2月2日、HallはKyleの友達のSEALから連絡を受けた。
「Chrisが退役軍人に殺されちまった・・・」
HallはKyleが死去してから、Kyleのことを多く知ることになった。Kyleが負傷した退役軍人のための器具会社を興していたのを知ったのもKyleの死後だった。PTSD(心的外傷後ストレス障)で苦しむ退役軍人の再就職の手助けや、退役軍人を射撃場で相談に乗る活動もHallは知らなかった。
数日後Hallはテキサスにいた。Kyleの葬儀のためだ。HallはKyleの妻Tayaにもし映画化をすすめてよいのなら電話をしてほしいと伝えた。TayaからHallに電話があったのはそれからわずか五日後だった。
「彼女は”映画を作るなら正しく突くって欲しい。映画が残された子供達に、父親の思い出になるように”と言ったんだ。」とHall。
Hallの脚本の取材相手はTayaになった。HallとTayaはKyleの満足する映画になるよう、HallとKyleとの時間と同じだけの時間を費やし話し合いをした。その時間は200時間にも及んだ。そしてTayaとの話の中で最初の脚本はどんどんと変化していった。
「最初の物語は完全な戦争映画だった。しかしTayaとの話でThe Odysseyと同じテーマを持つ物語へと変化していった。第二稿は戦士達が犠牲にしたもの、彼等がどのようにして故郷へと戻ってきたのかに変わっていった」とHall。
数ヶ月後、出版された本を読んだSteven Spielbergが監督をすることになった。Spielbergは自分のアイデアをたくさん持ってきた。敵対する狙撃者にもっと焦点を当てること。それはKyleの鏡のような存在で、ラストは精神的な狙撃バトルになる構図だった。ドッペルゲンガーの狙撃者同士が戦うというものだった。
Spielbergは他にもたくさんのたくさんのアイデアを脚本の入れるようHallに書き直させた。頁は膨れ上がり160ページになってしまった。しかしワーナーは制作費を60ミリオンしか出してくれない。Spielbergはその額では自分の脚本では映像化出来ないとしプロジェクトを降りた。
ワーナーの社長Greg SilvermanはEastwoodに頼もうと決めた。

注 他のサイトではEastwoodにはSpielbergが連絡を入れたとしていた。二人が作品について話し合ったことは間違いないようで、EastwoodはインタビューでSpielbergがやってきて二人で作品に関してかなりの時間話し合ったと話している。

Eastwoodもその時ベストセラーになっているKyleの伝記を読んでいた。まだ途中だったのでワーナーから受けた電話には”読み終わるまでまってて”と答えた。
Eastwoodは監督することに同意した(Spielbergが降りてEastwoodが参加するまでの間は15日だったという)。ただしスタジオは2015年のクリスマス公開を予定していたが、Eastwoodはそんなちんたらやってられないとし、2014年中に仕上げる予定で仕事を受けた。

注 Spielbergが監督を降りたと報道されたのは2013年の5月、EastwoodがワーナーとAmerican Sniperの監督の交渉をしていると伝えられたのは8月後半だった。

喜んだのはCooperだった。
「僕達はワーナーにこの映画のプロジェクトのプレゼンしたときに、僕はスタジオにイーストウッド監督主演の「許されざる者」の現代版なんだと何度も説明したんだ。」とCooper。CooperはEastwoodの子供の頃からのファンだった。Cooperがグラン・トリノ、J エドガーとイーストウッドに出演したくオーディションをうけたことがあるが採用はされなかった。
またTayaもEaswtoodの監督決定に驚いた。Tayaは自身のFacebookで
映画になるとしたら誰が監督すべきかをChrisと台所で話たことを覚えている。もしクリント・イーストウッドが監督してくれたら私達どれだけ素晴らしいか(badass)って話した。私達、そんなこと起こりようがないって笑って流した。Chrisが亡くなって、映画の製作が棚上げになって、そしたらクリント・イーストウッドが監督をすることになった。その話を聞いたとき、体が凍りついたのを覚えている。そして笑って考えた。”Chrisあなた、裏で手を引いてるの?。偉大なカウボーイ、伝説、心と知恵を持った男クリント・イーストウッド。他にChris Kyleの話を演出できる人はいない。」と書いていた。
さて脚本家のHallはまた忙しくなった。Spielbergが脚本を手直しさせたように、Eastwoodからも直しが入った。ただしSpielbergの場合脚本のページが増える一方だったが、Eastwoodの場合は逆に少なくなっていった。
「話がわかりやすくなっていくと同時に制作費も安くなっていったよ」とHall。戦争映画で制作費がわずか60ミリオン。Eastwoodの弟子のRobert Lorenzは監督デビューしながらもまた今回もプロデュサーでついている。Lorenzは特にHallの描き直しにシビアだった。
「完成フィルムで使用しないカットは最初撮影しない。あとから編集でカットするのではなく最初から脚本の段階でカットしなくちゃ駄目だ」とLorenz。
奥さん役でSienna Millerが決まった。MillerはSKYPEを使って奥さんのTayaと連絡を取り合い、次第に打ち解けていった。互いに子供を紹介し、笑い、そして泣きもした。
Tayaとその子供達(男の子と女の子)の存在は、映画のラストに大きく関係していた。Chris Kyleは退役軍人に頭を撃たれ死亡することになるが、そのシーンは脚本にはない。
HallとEastwoodの結論だった。
「Kyleの6歳の子供と時間を過ごしてみて思ったんだ。この子は父親なしでこれから生きていく。この子供が映画を見たとき、自分の父親の頭を吹き飛ばした映画を作った人間だなんて僕は思われたくなかったんだ。僕はTayaに約束したんだ。僕はこの映画を”正しく作る”って」とHall。映画製作陣はTayaの言葉” ”映画を作るなら正しく作って欲しい。映画が残された子供達に、父親の思い出になるように”の言葉通りの映画を製作することになる。
2014年4月、モロッコにて撮影が開始された。

 

 

2015.1.22 今回はネタです

下のような流れで米のワイドショーみたいな番組でアメリカン・スナイパーが笑われている。

赤ちゃん、なんか頬がテカってるぞ。なんかプラスティックみたいだぞ。おい真面目なシーンなのに赤ちゃんは人形かよ!!それにブラッドリーの右手親指が不自然にあかちゃんの手の下に入っている。
拡大すると、おっ!ブラッドリー、迫真の演技をしながら、親指で赤ちゃん人形の操演まで!

このサイトでは12月31日に伝えていた赤ちゃん人形の話題。
アメリカン・スナイパーの大ヒットとなり、おかげで赤ちゃん人形の話題も大爆発になっている。その記事は

「2014.12.31
アメリカン・スナイパーで話題になっている赤ちゃん人形。
撮影で顔が見えないようなシーンで使われるあかちゃん人形だが、それが丸写しになるシーンがあり、試写会が始まった当初からあのシーンはなんとかならなかったのかと話題になっていたが、見る人が増える度にそのシーンを茶化す書き込みがネット上で増えている。エンターテイメントサイトのhitfixでは大きく取り上げられ、サイト読者のコメントでは
「僕も映画見たけど、赤ちゃんが人形のシーンでは笑いが起こってたよ。動きもおかしいし赤ちゃんロボットはこのつまらない映画の象徴だよ」などというものあった。」

この話題が映画の大ヒットで騒ぎが広がりワイドショーみたいな番組で”どうしてアカデミー最優秀偽赤ちゃん賞にノミネートされていないんだ”などと言われ放題。
が、しかしブラッドリー・クーパーがまさかのアカデミー主演男優賞ノミネートは、この偽赤ちゃん人形のおかげだったのでは??との憶測が(嘘です)。この赤ちゃん、手がピクピク動いているのだが、実は電動式などで動くものではなく、本当の単なるお人形。しかし、ブラッドリー・クーパーが手に抱きあやしているシーンの手元を拡大すると・・・。なんとブラッドリー・クーパーが自分の親指で赤ちゃん人形を動かしているのです!このシリアスな真面目なシーンで、ブラッドリー・クーパーは自分の演技とともに、人形の”操演”まで行う役者魂っぷり!。アカデミー以外ではまったく賞にからまなかったブラッドリー・クーパー。突然アカデミーにノミネートされたのは、映画関係者で占められるアカデミー会員がこのブラッドリー・クーパーの演技+”操演”のけなげな姿勢に心を撃たれからという憶測まで飛び出す始末・・・というのは嘘ですが、これだけ赤ちゃん人形の話題が大きく取り上げられると、さすがのクリント・イーストウッドも84歳にして、ちょっと反省していることでしょう。脚本のJason Hallの昨年のTwitterによると
「あれはリアルあかちゃん1号は風邪で熱、2号は現場に登場せず。そしてクリントが”人形持って来い!”って言うから」と内情を暴露してしまっていましたがこのつぶやきは、現在ではHallはイーストウッド監督に殺されると思ったか削除してしまいました。

2015.1.21②
○アメリカン・スナイパー騒動はハリウッドの枠をこえ政治の舞台へ。
2008年の大統領選の際の共和党の副大統領候補で現在アラスカ州知事のサラ・ペイリンがFacebookで映画アメリカン・スナイパーを批判する人間を批判した。
「ハリウッドの左翼達。プラスティック製のトロフィー(オスカー像への嫌み)をすりすりピカピカに磨く一方であなた達の自由のために戦った戦士の墓に唾を吐いている。あなた達以外のアメリカ人は、あなた達にはクリスカイルが履いていたブーツでさえ輝かすことは出来ないと知っている。映画”アメリカン・スナイパー”は真のアメリカン・ヒーローの妻であるターヤとその子供達へ与える神の賛辞だ。ブラッドリー・クーパーとクリント・イーストウッド、私達の軍に対する敬意に感謝します」と自身のFacebookで語った。
ペイリンは銃規制に反対、オバマ大統領のイスラム国への対応を批判している。テレビ映画「「Game Change」ではジュリアン・ムーアがペイリンを演じていた。

2015.1.21
○アメリカン・スナイパーを批判したと批判されているマイケル・ムーア監督とコメディアンのセスローゲン(昨日までローガンとしていましたが、ローゲンという表記が普通みたいでした。すいません)。二人に批判の集中砲火。

父親が軍人だった俳優ジェームズ・ウッズはマイケル・ムーア監督にぶちぎれ。ウッズは爺さんだけどTwitterで発言をししばしメディアに取り上げられている。
”アメリカン・スナイパーは傑作だ。素晴らしい映画作家と素晴らしい演技だ”
”アメリカの狙撃手が引き金を引く度に、アメリカ兵の安全のためになっているんだ”
”マイケル・ムーアのクリントイーストウッドの映画への批判は広報部の夢精みたいなもんだ”
”マイケルムーアがアメリカン・スナイパーに対して言ったことは、オバマの銃規制案と同じだな”
"アメリカン・スナイパーを見に行くのとオバマの演説を聴くのか。これはハワイで1週間過ごすのと、 三又フォークの上で座るくらいの違いだな” などとつぶやいている。ウッズはイーストウッドとは「トゥルークライム」で共演したことがある。

スポーツサイトのスポーツ記事にまでマイケルムーアのコメント騒動が飛び火。
現役最後をボストンレッドソックスで過ごした豪腕投手カート・シリングがTwitterでマイケルムーアがアメリカンスナイパーを批判という記事にリンクをつけながら
”こんなゴミ溜めを表現出来る適切な言葉は思いうかばないな”
とつぶやいたとスポーツサイトの記事にまでムーア騒動が扱われている。。
シリングはメジャーリーグの殿堂入りになかなか選ばれないが、シリングは
「自分が共和党支持者だから票を集められないんだ。みんな民主党支持者のジョン・スモルツに投票したがるんだろう」という発言をしている。
大リーグ関係では現ボルチモアオリオールズの大砲(薬物もあったけど)クリス・デービスが
”とんでもなく凄い映画だ。自分が同じアメリカ人であることに誇りに思う。そしてさらに誇りに思うことは僕もテキサス人であると言うことだ(アメリカンスナイパーのクリス・カイルはテキサス出身)”とつぶやいている。

米テレビ局のFOXに元Navy SEALのJason Redmanという方がゲストで登場。セス・ローゲンの”アメリカ・スナイパーはナチのプロバガンダと同じ”ともれるコメントに
「セスはカナダで生まれで今はアメリカ市民だ。彼は以前独立記念日に、”父はアメリカ人だし僕も何時だってアメリカ市民だ”というコメントを出したことがある。いいコメントだ。俺の人生を楽にしてくれたよ。セス・ローゲンはカナダ生まれのハーフアメリカだ。俺達生粋のアメリカ人は命をかけてお前の自由のために戦っているんだ。ようこそアメリカへ」と話した。

またカントリー歌手のクレイグ・モーガンもカナダ人であるセス・ローゲンのアメリカの英雄に対するTweetにぶち切れ。
「これはセス・ローゲンのtweetに対する声明だ。普通は人のコメントなんかには関心はないんだけど。でも今回は違う。セス・ローゲン。お前はクリスカイルの何を知っているんだ。俺はお前にアメリカ人の軍の知り合いがいるのかにも興味がある。お前のコメントは映画へのコメントでクリス・カイル本人に対してのものではないのはわかっている。しかしこの映画はカイルの人生を描いたものだ。
お前は幸運にもアメリカで生活をする権利を持ち、言いたいことを言える権利がある(どんな無知な事でもな)。お前のコメントはクリスや彼の家族に対して、無神経すぎやしないか。お前の言葉には嫌気がさしている。お前は何がこの国に自由をもたらしているか知らないんだからな。もしアメリカのやり方に文句があるなら、出て行ってくれ」と自分のサイトで意見を述べた。

歌手のキッド・ロックは自身のサイトで二人に対して
「Fuck youマイケル・ムーア。貴様は糞だ。そしてお前の(第二次大戦で日本の狙撃にあい戦死した)叔父さんはお前を恥じているだろうよ。セス・ローゲン、お前は叔父さんに性的悪戯でもされたんだろう。二人ともどっかで誰かにぶん殴られるぞ。
クリス・カイル 神のご加護を。感謝しています」とメッセージを出した。

○HRバンド、メガデスのギターデイヴ・ムステインがアメリカン・スナイパーを鑑賞。Twitterで
”アメリカン・スナイパーは素晴らしい。クリント・イーストウッドとブラッドリー・クーパーによる素晴らしい仕事ぶりだ。”とつぶやいた。ムステインはたびたびオバマ批判をしている。

 

2015.1.20③ セスローガン”そんなこといってないよ!” フォンダ「軍人さんごめんなさい」
コメディアンのセスローガンが
”アメリカンスナイパーは イングロリアス・バスターズの第三章に出てきた映画を思い起こさせるな”とつぶやき、劇中のドイツのプロバガンダ映画とアメリカンスナイパーを同一視したとして、アメリカンスナイパーをバッシングしていると報道されたローガンがTwitterで”それは誤解だ!”と自身のつぶやきを説明した。
「僕は、”なんとなく思いおこさせる”といったんだ。アメリカン・スナイパーは好きだし、タランティーノの映画のシーンを思い出すといいう意味だ。”似ている、比較される”と”思いおこさせる”じゃ意味が違うよ。りんごはミカンを思い起こさせる、でも二つは比較出来る物では無い。」とTwitterでつぶやいている。

昨日、アメリカンスナイパーを絶賛したジェーンフォンダを 共和党支持者と書いましたが知識不足ですいません。誤りで、レーガン大統領の妻役を演じていたりしたので間違えていました。
フォンダはただいま、ベトナム戦争を戦った退役軍人のグループから、「ふざけんなフォンダ」運動を受けており、退役軍人のグループと大揉めになっており、フォンダ側も退役軍人と話し合いを呼びかけるなどしている真最中。そんなさなかのアメリカンスナイパーへの絶賛発言だっそうです。
フォンダは1972年にベトナムで戦う兵士を批判、それに対して43年の時を経て
「なんとか退役軍人の方々と話し合いをした。大きな間違えをしました。」と突然謝罪、しかし退役軍人のグループは”俺達は一生あの屈辱を忘れない”と逆に火を着けることになってしまったそうです。先週末にはフォンダの講演が予定されているアートセンターにはアメリカの国旗をかかげた抗議者がフォンダを待ち受けていました。

なにはともわれ、アメリカンスナイパーは個人の立ち位置をも判断されることになる、えらい問題作となってしまっております。

 

2015.1.20② ムーア監督”批判してないよ!” 
マイケル・ムーア監督が”狙撃者は卑怯(臆病者としていましたが卑怯者のほうのニュアンスのようです)”とTwitterでつぶやいたことでアメリカン・スナイパーをバッシングしたと騒ぎになったことで、発言の意図をFacebookを通じて説明した。
「僕の父親は大戦で太平洋で戦ったんだ。彼の兄弟、私の叔父は陸軍の空挺部隊にいたんだけど、70年前に日本の狙撃兵に殺されたんだ。私の父親はいつも”狙撃者は卑怯だ。公平な戦いなんて信じていない。後ろから忍び寄ってぶん殴るようなものだ。これは正しい戦いではない。背後から撃ち殺すなんて卑怯者のやることだ”とはなしていたんだ。しかしそれをメディアが僕がクリントイーストウッドのアメリカン・スナイパーを批判したなんて話にした。私のコメントはアメリカン・スナイパーに関して述べた物では無い。ブラッドリー・クーパーの演技は今年ベストの一つだよ。編集も素晴らしいかったし皆素晴らしかったよ。ちょっとクリントのベトナムとイラクをすこしごっちゃにしたようなストーリーテリングは残念だけどね。あとキャラクターがイラクの人間をSavagesと呼ぶことも少しよくないかな。でもこの映画には反戦のメッセージもありラストも感動的だ。あとテレビの宣伝もよかったよ。、あれは最優秀広告賞ものだよ。」とムーア監督。

 

2015.1.20 
映画監督のマイケルムーアがアメリカン・スナイパーに関して、狙撃手は臆病者(もしくは卑怯者)と批判したことが大論争。
共和党の保守派ニュート・ギングリッチは
”マイケルムーアはイスラム国やボコ・ハラムと数週間過ごしてみればいい。そうすればアメリカン・スナイパーに感謝することになるかもしれない。私は私達を守る軍人を誇りに思う”とTwitterでつぶやいた。
また俳優のロブ・ロウは
”マイケル・ムーアがアメリカンスナイパーの英雄を臆病者って批判している。彼は冗談を言っているんだよな?だよな?”とつぶやいている。
また共和党支持者で知られるジェーンフォンダは
”アメリカン・スナイパーを見たわ。パワフルで「帰郷 COMING HOME(フォンダの主演作)」の違った見方だと思う。ブラッドリー・クーパーの演技はセンセーショナル。ブラヴォークリント・イーストウッド”とつぶやいた。


訂正:フォンダがレーガン大統領の妻役を演してたのと読んでいた記事の共和党よりの意見のほうにフォンダが入っていたので共和党支持としてしまいましたが、別の記事みたら、反共和党ながら映画絶賛・・・って書いてありました。すいません。

1月14日にワシントンで行われた上映会では民主党の副大統領のジョー・バイデンが映画のラストで涙を流し上映会後映画を賞賛すると共に退役軍人への敬意を示していた。

 

2015.1.19④ 
映画のCMで戦闘中にイラクから主人公がアメリカの妻に電話してるんだけど、そんなのあるのかと思ったら、本当の話だったそうだ。二人が電話で話ししてたら、戦闘が始まって、奥さんはバカバカ銃声が聞こえるばかりでえらいこっちゃだったらしい。映画では激しい戦闘中にも奥さんと会話をしていたが実際は奥さんはドッカンドッカン、ボッカンボッカンしか聞こえず旦那は戦死したのかと思ったらしい。 米紙TIME電子版より

2015.1.19③
アメリカン・スナイパーの爆発的大ヒットでネット上ではさらに保守派対レベラル派の対立が激しくなってきている。
リベラル派よりの人物のTwitterやサイトでは”Selmaを見ないでAmerican Sniperを見る人間は人種差別者だ””こんなアメリカのプロバガンダ映画がヒットするのは危険だ”などの意見が多く述べられている。また映画を楽しんだ人の差別的なTwitter上のつぶやきも問題だとして紹介するサイトも現れている。
”俺もあいつらの頭を撃ちたい””劇場にアラビックみたいなのがいたけど、何しにきたんだ?”などのつぶやきがさらされている。コメディアンのセス・ローガンは
”アメリカンスナイパーは イングロリアス・バスターズの第三章に出てきた映画を思い起こさせるな”とつぶやいている。おそらく三章ではなく五章に出てきたドイツのプロバガンダ映画のことと思われる。

下は"MURDER!”と落書きされたロスの道路の映画の看板。

2015.1.19②
○アメリカン・スナイパーを気に入らないのか映画監督のマイケル・ムーアがTwitterで
”俺の叔父は第二次世界大戦で狙撃手に殺されたんだ。狙撃手なんて臆病者って俺達は教えられてきた。後ろから撃つんだからな。狙撃手なんて英雄じゃ無い。最悪の侵略者だ”とつぶやいている。もの凄い反撃のつぶやきを受けている。
ムーアは左寄りの民主党支持者。2005年にイーストウッドがミリオンダラーベイビーで、ムーアがボウリング・フォー・コロンバインがヒットした年のナショナル・ボード・オブ・レビューでイーストウッドがムーアに関しての質問を記者から受けた受けた。その際にイーストウッドは冗談で
「この国は自由の国。どんな表現をしてもかまわない。ただし、マイケル、お前がもしうちの門に現れたら殺すからな」と応え笑いを誘っていた。ムーアのその場にいて笑っていた。

2015.1.19 アメリカン・スナイパー Fistfull of Dollarsから始まったキャリアがいまでは・・・・
○アメリカン・スナイパーはウルトラ大ヒット。Forbe紙が伝える。
全ての現実的な予想を吹き飛ばしアメリカン・スナイパーは金曜から日曜の3日間で90.2ミリオン、月曜の祝日を含めると4日で105ミリオンの興業収入が見込まれている(日曜早朝見積もり)。
これまでの1月の週末興業最高は「ライド・アロング〜相棒見習い〜」の3日41ミリオン、4日48ミリオンだった。またR指定映画の公開及び拡大公開初週の記録としては「マトリックス リローデッド」の3日91ミリオンが最高。クリント・イーストウッド作品としては2008年の3日間29.5ミリオンを遙かに上回る。
イーストウッド映画はグラントリノが総興業約148ミリオン、許されざる者が101ミリオン、ミリオンダラー・ベイビーが100ミリオン。すでにイーストウッド映画史上4番目のヒットになっている。ただしキャリアが長すぎるので当時とは貨幣価値がまったく違う。貨幣価値を現在の価値に置き換えたアジャストランクではまだまだ12番目(下表参照)。
300館以上のIMAXシアターでも上映されているが3日間で9.5ミリオンの興業収入。月曜までに11.5ミリオンの売り上げとなる見込み。
また戦争映画でありながら、男女比率が男性57%、女性が43%。ワーナーは女性も鑑賞出来る映画とし、宣伝も妻役のシエナ・ミラーの映像をアクションよりも多く入れ込み、戦う兵士とその妻(家族)の物語であることを強調。大成功することになった。25歳以上の観客は63%。劇場の観客への窓口調査CinemascoreでA+の評価を受けている。リベラルな人間が大批判を繰り返しているが、アメリカン・スナイパーは右よりはもちろん右だろうが左だろうが関係ない、俺達はヒーローが大好きなんだ人間を大量に劇場に呼び込んでいる。

イーストウッド監督版オールタイム貨幣価値アジャストランキング


イーストウッド主演版オールタイム貨幣価値アジャストランキング

2015.1.18 アメリカン・スナイパー どうやら予想を遙かに上回る大ヒット
○現地金曜日に拡大公開されたアメリカン・スナイパー。木曜の先行レイト興業で5.3ミリオンを売り上げR指定映画の木曜先行夜間興業のオールタイムレコードを記録すると、金曜には朝から客が怒濤のように押しかけ、早期見積もり30.5ミリオンの売り上げ。これはクリント・イーストウッド監督映画の最大週末興行収入であるグラン・トリノの拡大初週に記録した3日間29.5ミリオンを金曜日1日で抜き去ったことになる(といっても実際には木曜の先行分も含んでいるんだけど))。
1月の公開(もしくは拡大公開)初日の最大の売り上げは2008年の怪獣映画のクローバーフィールド。また1日の最大興収は2010年1月2日のアバターの25.8ミリオンだったが大きく抜き去ってしまった。
週末3日、もしくは祝日月曜までの4日間の興業見積もりは金曜早朝から上方修正に次ぐ上方修正で、当初は40ミリオンから始まり、それが50ミリオン、70ミリオンと上がり続け、土曜午前の段階で4日間75-80ミリオンと予想されている。しかしもし金曜の期待を遙かに上回る動員を今後も続けるとすると、90-95ミリオンにまで到達の可能性もありえるのではと伝えるメディアも。ただし日曜日はアメリカ人が一番大好きなアメリカンフットボールのプロリーグNFLのAFCおよびNFCのカンファレンス決勝戦のダブルヘッダーがある。鑑賞層がまるかぶりのアメリカン・スナイパーの日曜興業は土曜日興業から30-40%と大きくダウンするのではと予想されている。何にせよ興業が冷え込む1月としては記録的な大ヒットは間違いなく、近年興業がさえなかったイーストウッド監督としては久しぶりのヒットとなる。

2015.1.16
○日本でもアメリカン・スナイパーのIMAXシアターでの上映が発表された。
上映館は
109シネマズ木場
109シネマズグランベリーモール
109シネマズ川崎
109シネマズ湘南
109シネマズ菖蒲
109シネマズ名古屋
109シネマズ箕面

以下 公式リリース。
株式会社東急レクリエーションが運営する109シネマズのIMAX8デジタルシアターは、2015年2月21日(土) から『アメリカンスナイパ一』IMAX版の公開を決定しました。

本作は、米軍史上最強と謳われた伝説のスナイパ一、クリスカイルの真実のドラマを映画化した衝撃と感動の 実話です。『許されざる者』『ミリオンダラ一ベイビー』でアカデミー賞作品賞と監督賞を2度受賞した巨匠クリント-イ一ス卜ウッドが、84 歳にして戦場という極限に置かれた孤高の男の実話に自身初となるIMAX®版で挑んだ渾身 の1作です。過去に『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』など優れた戦争映画を手掛けてきたイーストウッド 監督。手に汗握る戦闘シーンなどこれぞ最高傑作であり全キャリアの到達点と呼ぺる作品が1MAX®デジタルシアタ 一の臨場感溢れる映像と音響でお楽しみ頂けることとなりました。

独自のデジタルリマスタリング技術UMAX DMR®)により、高画質、高品質サウンドを備えた1MAX®フォーマット へ変換された1MAX®版は、同じシーンでも通常版とは格段に違う臨場感が体験可能です。臨場感溢れる1MAX® デジタルシアターで、世界を震わせる真実のドラマをお楽しみください。

2015.1.15
○87回アカデミー賞のノミネーションが発表。アメリカン・スナイパーは
編集賞・録音賞・音響効果賞・脚色賞・主演男優賞・作品賞の6部門でノミネーションを受けました。

○ヴァラエティ紙電子版によると今週16日に拡大公開されるアメリカン・スナイパーの上映館は3555館に及ぶという。44-48ミリオンの4日館興業が見込まれていると伝えている。
制作費は58ミリオンとも伝えている。。
boxoffice.comは超ド級の興業予想を出しておりなんと月曜の祝日含め4日で57ミリオンと1月の歴代週末興業記録を遙かに上回る予想をたてている。

○アメリカン・スナイパーのプロデューサーの一人にピーター・モーガンという人物がいる。えっ、これってヒア・アフターの脚本のイギリス人の人?と思って調べたら、同姓同名のまったく別人だった。

2015.1.14
○アカデミー賞ノミネーション発表を控え(日本時間15日木曜日夜)、アメリカン・スナイパーが監督協会賞でも評価。
以下のニュースが映画.comさんにより伝えられた。

[映画.com ニュース] 全米監督協会(DGA)に所属する映画監督や演出家が選ぶ、第67回米監督組合賞のノミネートが発表された。

選出されたのは、ウェス・アンダーソン監督(「グランド・ブダペスト・ホテル」)、クリント・イーストウッド監督(「アメリカン・スナイパー」)、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督(「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」)、リチャード・リンクレイター監督(「6才のボクが、大人になるまで。」)、モルテン・ティルドゥム監督(「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」)の5人だ。

アンダーソン監督、リンクレイター監督、ティルドゥム監督は、今回が初ノミネートとなる。イニャリトゥ監督は、「バベル」に次いで2度目のノミネート。イーストウッド監督は今回が4度目のノミネートで、過去に「許されざる者」「ミリオンダラー・ベイビー」でDGA賞を受賞、この2作でアカデミー賞監督賞も受賞している。

ちなみに、昨年は「ゼロ・グラビティ」のアルフォンソ・キュアロン監督がDGA賞を受賞し、アカデミー賞でも監督賞を獲得した。

第67回DGA賞授賞式は、2月7日に開催される。

○アメリカでの限定公開以外では、世界初公開開始となっているイタリアでアメリカン・スナイパーが絶好調。1週目は地元イタリアコメディ映画につぐ2位の興行成績だったが2
週目ではトップに躍り出た。10日間で14ミリオン米ドルをたたき出している。
アメリカ本国でも16日から拡大公開。ワーナー映画は先週までにCM広告でおよそ44ミリオンを投じ大CM攻勢を掛けている。直前1週間のCM広告料に投じた額も11ミリオンで、2番目に多くのCM広告料を費やしているユニバーサルのマイケル・マン監督のBlackhatの7ミリオンを大きく上回っている。
Twitterなどネット上での映画ファンによるアメリカン・スナイパーという単語の使用量も他の今週公開の映画を圧倒。興業予想サイトの最新の予想ではアメリカン・スナイパーが興業トップになるのは確実で、興味は興業1位になるか否かではなく、アメリカン・スナイパーが1月の最大の週末興行成績を樹立出来るかになっている。boxoffice.comでは
「1月の週末3日間の興業成績では昨年のライド・アロング〜相棒見習い〜が41.5ミリオンで1月の歴代最大の興行成績(キング牧師デーの祝日の月曜を入れ4日で48.6ミリオン)。日を追う毎にアメリカン・スナイパーがその記録を破る勢いを強めている」と伝えている。Box Office Predictionでは3日間で40ミリオンと予想。toddmthatcher.comでは3日間40.6ミリオンとどれも記録の41.5ミリオンに近い予想を立てている。
先週には「96時間 レクイエム」が週末3日間40.4ミリオンを売り上げ話題となった。

 

2015.1.11
○米では1月16日から4館→3200館(現地木曜時点推定館数)に拡大公開されるアメリカン・スナイパー。まさかのIMAXシアターでの上映もワーナーより発表された。まさかイーストウッド映画がIMAX上映なんて・・・・びっくり。
16日公開の映画でメインどころは見積もり3000館上映のPaddington。これはCGIアニメ。
2800館のThe Wedding Ringerはラブコメディ、2400館のマイケル・マン監督のBlackhatはアメリカン・スナイパーと観客層がかぶっている。
興業予想サイトをのぞいてみると16日の金曜から祝日19日月曜の興行争いではThe Wedding Ringerとアメリカン・スナイパーが首位争いをすると予想されている。具体的な数字は例えばBoxoffice.comでは4日間32ミリオン対31ミリオンという僅差でThe Wedding Ringerがトップと予想している(ただしアメリカン・スナイパーのほうがロングランになり最終興業はアメリカン・スナイパーが上に行くと予想)。以下CGIアニメのPsddingtonが25ミリオン、Blackhatの15ミリオン程度の予想となっている。

○週刊文春で小林信彦氏がアメリカン・スナイパーに関して、自身がアメリカのイラク軍事介入に反対なので、あまり映画に入っていけなかったというようなことを書いていた。
小林氏と同じ意見を持っているアメリカの人はもっと激しく映画を批判している。New York MagazineのDavid Elelsonはリベラルで民主党支持者。アメリカン・スナイパーの映画評ではイーストウッド監督の個人攻撃となり、共和党大会でイーストウッドが行ったEmpty Chair演説をも持ち出して批判している。Elelsonはアメリカのイラク軍事介入をイラク侵攻とし、Elelsonはこの映画を”共和党支持者のプラットフォーム映画”であり、”盲目的な愛国者用の映画”としている。
リベラルな作家Max Blumenthalはアメリカン・スナイパーの主人公Chris Kyleを大量殺戮者として批判した。
またKyle氏をヒーローとすることを批判する者も。The GurdianのLindy Westは”アメリカンヒーローは悪意に満ちた殺人者だった。なぜ単純な愛国者は彼を英雄として扱うのだ”と題した記事で
「原作の中でKyle氏は人を殺すことを"Loved"とし"Fun"と表現している。またKyle氏は自身が殺してきた相手のイラク兵をすべて悪ととらえ野蛮な人間と表現している。彼はハリケーンカトリーナの際に人を殺したと自慢もしている(ハリケーンカトリーナの際に海兵隊が投入されスーパードームの屋根からハリケーンの避難で無人となった店舗を狙う強盗を射殺したと自伝で書いている)」と書いている。行き過ぎた愛国精神を批判し、Chris Kyleを危機的状況で殺人を楽しんでいた人間でそのような人間を英雄に描くのはおかしいとしている。LAのライターAmy Nicholsonはアメリカン・スナイパーを2014年の映画で最も嘘で固められた映画であり2014年の最も最悪の映画と批判している。West氏と同じようにKyleを英雄視していることの疑問を持っている。
「Chris Kyleは嘘つきだ。自伝で彼は”故郷テキサスでカージャック犯二人を射殺、ハリケーンカトリーナでは強盗を射殺し、元ミネソタ知事のジェシー・ベンチュラを殴り倒した(これはヴェンチュラ氏が裁判を起こした)”と書いている。すべてが嘘だ。イーストウッドも馬鹿だ。彼はKyleの嘘を真実として繰り返すのか、それとも彼を嘘つきと描くのか。イーストウッドは全くそうせず、代わりにイーストッドは彼がそんなことは言ってはいないというふうにまったく描かなかった。しかし映画で彼の嘘を描かなかったのは、それこそが彼の話したことは嘘だと証明している。問題は観客がChris Kyleがロールモデルであると誤解することだ。私はKyleの描き方に問題があると感じた退役軍人からもメールを貰っている。彼等は私以上にKyleに憤慨していた。この映画は観客にKyleは英雄と思わせようとしている。私自身はKyleがシルベスタースタローンを模しているのかジョンウェインなのか、ダーティハリーを模しているのかいつも不思議に思っている」とボロクソ批判している。小林氏は文春紙面では多くを語らなかったが、日本でも公開が近くなると同じような評論が出てくるのだろうか。

2015.1.8
○現地1月8日はアカデミー会員のアカデミー賞投票の締め切り日。
ほんの数日前までと違い、「アメリカン・スナイパー」が本当にアカデミー賞にノミネートされそうな勢いになってきた。11月に上映されアカデミー候補へ名乗りとメディアが伝えたが、年内の賞レースではナショナル・ボード・オブ・レビューの監督賞のみ。以降ゴールデングローブでも無ノミネートで評論家から受ける賞ではほぼ全滅状態。
2015年の年明けとなり、各映画組合による賞のノミネーションが発表が開始。なんと「アメリカン・スナイパー」がことごとくノミネーションを受けるという驚きの展開に。批評家から絶対的な支持を集めない限り、民主党が多いハリウッドでは、共和党万歳の本作は苦戦すると見られていた。
まず3日に編集組合でノミネート、6日に美術組合、そして製作者組合でもノミネート。この時点では、「アメリカン・スナイパー」のアカデミーノミネートは絶対にない!と11月の段階から断言していた映画ライターAnne Thompson女史は
「信じられないがアメリカン・スナイパーが年明けから重要な組合賞にことごとくノミネートされている。しかしアカデミーまで到達出来るか?それはない。ここまで終わり。That'it!」などと記事を書いていたが8日の脚本組合の脚色賞部門でもノミネートされると
「まさか脚本組合からも支持をされるとは思わなかった。どうやらアメリカン・スナイパーはアカデミーノミネート戦線の真っ只中にいるようだ」とついに11月からの意見を取り下げることになった。
予想サイトの作品賞最新ノミネート予想でもアメリカン・スナイパーは上昇中で
goldderby.comが11番手
indiewire.comが8番手
awardscircuit.comが7番手
ropeofsilicon.comが8番手
vox.comが10番手
とノミネート最多10作品内に入る予想が多くなっている(アカデミー会員の投票数5%以上を得た最低5作品最大10作品がノミネートされる)。

○日本では「エレンの部屋」が放送されているエレン・デジェネレスがTwitterで
”アメリカン・スナイパーは見た?とってもパワフルな映画”とつぶやいた。

○テレビドラマ「グレイズ・アナトミー」でクリスティーナ・やン先生の恋人の心臓外科医バーク医師を演じていたイザイア・ワシントンがTwitterで
”もう3回も並んでてやっとチケットが買えたよ”
”クリントイーストウッドのアメリカンスナイパーは2014年のベスト映画の一つだ。クリント、あなだはフィルムメーカーの中の野獣だ。あんただに敬礼を”とつぶやいた。
ワシントンは1999年にイーストウッド監督の「トゥルークライム」に出演している。

○ブラッドリー・クーパーがインタビューで
「イーストウッド監督はこの映画を西部劇としてとらえていることはありましたか?」との質問に
「西部劇だよ。僕はいつも許されざる者を引き合いに出している。あの映画ではクリント扮するマニーは友達のネットの亡骸を横に嵐の中去って行く。この映画でも同じだ。主人公のクリスは砂漠の嵐を去って行く。暴力のテーマも同じだ。2人の主人公のキャラクターも似ている」と応えている。

○以下の記事をぴあ映画生活さんが伝えている。
クリント・イーストウッド監督の最新作『アメリカン・スナイパー』が昨年末から限定公開され、歴代最高の興行記録を樹立するほどの人気を博している。これまで数々の傑作を発表してきたイーストウッド監督の新作だけに注目度は圧倒的に高く、本年度の主要な映画賞で候補入りが期待されている。

本作は、13週に渡ってニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得したクリス・カイルの自伝を映画化した作品で、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに所属するカイルがイラク戦争におもむき、仲間を守りながら、壮絶な戦いを繰り広げる様と、戦争で命をかけながら同時に故郷に想いをはせ、良き夫、良き父でありたいと葛藤する姿を描いた問題作。ブラッドリー・クーパーが主演と製作を務め、徹底的に役作りをして主人公カイルを演じている。

本作は16日の全米公開に先がけ、昨年の12月25日から4館だけで限定公開されたが、劇場にはイーストウッドの新作をいち早く鑑賞したい観客が殺到。公開5日間で104万ドルの興行収入をたたき出し、限定公開(10館以下)で歴代最高の興行記録を樹立した。さらに米ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞(米国映画批評会議賞)でイーストウッドが監督賞を受賞。アメリカン・フィルム・インスティチュート(AFI)の2014年ベスト映画にも選出されている。

ちなみにイーストウッド監督は「アカデミー賞のことは、あまり考えないようにしている。ただ映画つくりをしていることが楽しいし、私くらいの年になると仕事を続けられることだけで光栄だ」とコメントしており、これまで通り、自身の撮りたい、観客に見せたい作品をじっくりと作り上げたようで「このストーリーは、クリスの戦闘上の功績と、彼の人生の個人的な側面がどう交わるかを描いているので、私はとても面白いと思ったし、個人的な面を掘り下げることで彼がより興味深い人物になった。戦争がひとりの人物に与えるダメージが明らかになるが、家族全体に与えるプレッシャーも描かれている。戦場へ送り込まれるときに、どれだけの危険があるのかを思い出し、そして、彼らが払う犠牲を再認識することは大切だ。だからこそ私は、このストーリーを語ることがとくに意味深いものだと思ったんだ」と語っている。

とは言え、多くの映画ファンや批評家、映画賞の関係者がイーストウッド監督の新作を放っておくわけがない。『アメリカン・スナイパー』は今後、全米ボックスオフィスランキングや、映画賞で繰り返し名前があがることになるだろう。

『アメリカン・スナイパー』
2月21日(土) 全国公開

2015.1.7
○アメリカン・スナイパーがイタリアで封切され同国イーストウッド映画最大のヒット。公開初週の興行成績ランキングではイタリア本国のコメディ映画に次ぐ6.7ミリオン米ドルを上げ2位初登場。1館あたりの平均興業収入では1位。イーストウッド映画でこれまでのイタリアでの最高のオープニング興行成績1位はJ.エドガーだった。ヒットの理由は配給のワーナーの大きな宣伝活動によるものという。いつもはイーストウッド映画はあまりワーナーは宣伝ラッシュをしないにに、今回はかなり強い宣伝活動に出ている。

○アメリカ本国でもヒットが見込まれている。1月16日から拡大公開となるアメリカン・スパイパー。19日月曜がキング牧師記念日で休日のため4日間の大量動員が見込まれる。ただし18日はアメリカ人男性が最も大好きなスポーツ・アメリカンフットボールのプロリーグNFLのAFCおよびNFC両カンファレス選手権が開催されるためやや男性の動員に響くかも知れない。去年2014年度のアメリカのテレビ年間視聴率トップ4と5が各カンファレンス選手権だった。
アメリカンスナイパーの興業予想はBoxofficeprophets.comでは4日間の興行成績を35ミリオン、最終トータル98ミリオン。boxoffice.comでは4日間29ミリオン、最終81ミリオン。the-numbers.comでは4日間の数字はまだ予想していないが最終75ミリオンと予想している。
1月公開(もしくは拡大公開)初週の週末興業(3日間)歴代トップは2014年に公開された「ライド・アロング〜相棒見習い〜」の約41ミリオンがトップ。2位が08年の怪獣映画「クローバーフィールド」の約40ミリオン。3位はこの映画と同じタイプの映画として比較される14年の「ローン・サバイバー(13年12月限定公開、1月拡大公開)」が37ミリオン。これは最終125ミリオンを稼いでいる。クリントイーストウッド作品としては09年の「グラントリノ(08年12月限定公開、翌1月拡大公開)」が約29ミリオン、最終148ミリオンをたたき出している。元々1月はそれほど映画の興行が振るう時期ではないが、アメリカン・スナイパーには大ヒットの目安100ミリオンを超えて久々のイーストウッド映画のヒット作になってもらいたいところ。前作ジャージーボーイズが壮大にずっこけ、またアメリカン・スナイパーは制作費はまだ明らかになっていがいが噂では50ミリオン強は確実、70ミリオン近くかかっているのではとも伝えられている。低予算が多いイーストウッド映画ではかなりの額。おまけに配給のワーナーもヴァラエティ誌によるとCM料だけですでに推定で30ミリオン強も費やしているという。これだけ金をかけると150ミリオンくらいの最終興業収入にならないと黒字にならない気がするのだが気のせいだろうか。
アカデミー賞にもひっかからず、興業でも赤字を出すとなると、2014年はイーストウッド監督、2作品も作りながら全部残念、84歳可哀想になってしまう。次回作も元気で映画を作って貰うために、ヒット祈願!。

 

2015.1.6
アカデミー賞へ向けて、思ったほど賞レースに絡まずノミネートは厳しいかとみられていたアメリカンスナイパーが巻き返し。
以下のニュースがぴあ映画生活さんで伝えられた。

プロデューサー組合賞(PGA)の候補作が発表になった。PGAの結果は、オスカーの作品賞部門と一致することが多いため、業界では非常に注目されている。

候補に上がった10作品は、『アメリカン・スナイパー』『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』『6才のボクが、大人になるまで。』『フォックスキャッチャー』『ゴーン・ガール』『グランド・ブダペスト・ホテル』『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』『Nightcrawler(原題)』『博士と彼女のセオリー』『ウィプラッシュ(原題)』。
一番のサプライズは、オスカー有力作と思われている『Selma(原題)』が入らなかったこと。また、クリストファー・ノーラン監督の『インターステラー』、アンジェリーナ・ジョリー監督の『Unbroken(原題)』も候補入りを逃した。

授賞式は今月26日(現地時間)。

 

2015.1.4 ネタバレネタバレ

しばらく空欄で記事は下の方にあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アメリカン・スナイパーの物語の主役Chris Kyleを射撃場で射殺した犯人Eddie Ray Routh。2月から裁判が始まる。父親がインタビューに答えている。
「Kyle一家に申しけないことをした。私達夫婦は一家に手紙も出してみた。彼等は正義を求めている。私は息子のためにも正義がほしいと説明出来るのだろうか?息子の事件は彼等一家に大きな損失をもたらした。私達夫婦にとって同じだ。三人の人を亡くしたと同じだ。裁判はどうあれ我々は息子を失ったんだ」と父親。息子の殺人により父親と母親も普通の人生を送れなくなっている。父親は息子には死刑判決がふさわしいと話している。そしてもし息子も父親に”終身刑よりも死刑を望む”と話しているという。

 

2015.1.1
現地31日、NFLのプレイオフ進出を決めているNE Patriotsがチームでアメリカン・スナイパーを鑑賞。ヘッドコーチBill Belichickは2011年にもボクサーMicky Wardを描いた映画Fighterの、2013シーズンには海兵隊の活躍を描いたLone Survivorの鑑賞会を行っている。BolstnHelaldによるとクリント・イーストウッドがBelichickに電話をしてきて、このイベントになったという。BelichickヘッドはNFLきっての名将。2人は面識があるのだろうか。選手はチームバスに乗り、上映劇場へ向かった。

2014.12.31
アメリカン・スナイパーで話題になっている赤ちゃん人形。
撮影で顔が見えないようなシーンで使われるあかちゃん人形だが、それが丸写しになるシーンがあり、試写会が始まった当初からあのシーンはなんとかならなかったのかと話題になっていたが、見る人が増える度にそのシーンを茶化す書き込みがネット上で増えている。エンターテイメントサイトのhitfixでは大きく取り上げられ、サイト読者のコメントでは
「僕も映画見たけど、赤ちゃんが人形のシーンでは笑いが起こってたよ。動きもおかしいし赤ちゃんロボットはこのつまらない映画の象徴だよ」などというものあった。
映画の予告編でもその赤ちゃん人形は見ることが出来る。
まぁクリントイーストウッド監督は早撮りで、わりと音声ブームが映ってたり、へんなシーンあるんだけど・・・・

子デブで可愛い俳優ジョナ・ヒルが作品をみたようで
”アメリカン・スナイパーを今見終えたよ。ブラッドリー・クーパーの演技をみるべきだ。彼の演技は次のレベルに突入している。”とつぶやいた。
またロブ・ロウも
”ブラッドリー・クーパーの演技は素晴らしい。ノミネートされるべきだ”とつぶやいている。
その一方でアメリカン・スナイパーを”アメリカのプロバガンダの宣伝映画”であり主役のChrys Kyle氏を殺人鬼と見なし批判したライターが話題に。
アメリカ大手テレビ局FOXは
「リベラルな作家がアメリカンスナイパーをワシントンDCの銃乱射事件の犯人と同一視している」と伝えた。この作家とはマックス・ブルーメンソール(Max Blumenthal)氏のことでブルーメンソール氏はChris Kyle氏を殺人者と見なし、
「同じような大量殺人鬼Lee Boyd Malvoがテレビに出ることなてないのにな」などとつぶやき他にも
「アメリカン・スナイパーなんて見てないがどうせ侵略者が顔が映らないイラク人を殺す映画なんだろ」などとつぶやいている。
Lee Boyd Malvoはワシントン界隈で3週間で10人に人を狙撃、2009年に死刑が執行された。
ブルーメンソール氏のコメントにChris Kyle氏の伝記を共同執筆した著者が反撃、ほか多くの愛国者達が怒りを見せ、ブルーメンソール氏がその批判にさらに反撃するなどちよっとした騒ぎになっている。

 

2014.12.29
限定公開でとんでもない興業収入を挙げたアメリカンスナイパー。
4日間で1館平均21万ドルを売り上げた。これは今年二番目の高い売り上げ。また劇場で上映後にとられるCinema Scoreの出口アンケート調査では稀なA+評価を鑑賞者から受けた。
アカデミー賞の投票を間近にして後押しになるとも見られている。アメリカンスナイパーはここまでゴールデングローブや全米映画俳優組合賞では完全にシャットアウトされ、アカデミーノミネートぎりぎりのラインにいると見られている。
しかしLA TimesのGlenn Whippはそれには大きな障害があると伝えている。共和党支持者のイーストウッドの2年前の大統領選でのロムニー候補の応援スピーチ。イーストウッドは、そこに民主党候補だったオバマ現大統領が座っていると設定し、無人の椅子に話しかけるいわゆる"empty chair"と呼ばれる応援演説を行った。この行動に未だ民主党支持者が多いハリウッドが拒絶反応を持って居るのだという。Whipp氏の知り合いはメールで
「あの爺は許せない。たとえ”市民ケーン”を彼が監督していたとしても、絶対に他の人間に投票する」と語っていたという。またジャージーボーイズの大失敗も影響するのではとしている。あるアカデミーメンバーはWhippに
「ジャージーボーイズの出来がよかったら(合わせ技的に)スナイパーでノミネートされたかもしれないけどなぁ」と話していたという。
現在アメリカの映画採点サイトのRotten TomatosやMataCritcなどではアメリカン・スナイパーはアンジェリーナ・ジョリー監督の日本軍に拷問されるイギリス兵を描いたUnbrokenに比べると点数はかなり高い。しかしアカデミー予想を行って居るgoldderby.comでは作品賞部門ではノミネート予想のオッズがスナイパーが100/1 、Unbrokenが16/1。
Unbrokenののほうがオッズが低くアメリカン・スナイパーに大穴のオッズがつけられている謎もそこにある。

ターミネーター2のT-1000、Xファイル末期の主役などでお馴染みのロバート・パトリックがアメリカン・スナイパーに関して
”素晴らしいフィルムだ。見ることを推奨する。この映画の関係者のみんな、おめでとう”とつぶやいた。なおパトリックはイーストウッド主演の「人生の特等席」で共演している。
アメリカンスナイパーは25日、限定4館で公開され記録的な興行を記録している。
今週公開の映画ではUnbrokenに継ぐ大量CMを投入しながらも、わずか全米4館の公開で、Twitterでは鑑賞出来ない映画ファンが恨めしのつぶやきをしている。
拡大公開はアカデミーノミネート発表の翌日16日からとなっている。

2014.12.26
現地木曜25日に全米4館で公開されたアメリカン・スナイパー。
公開初日は1館平均6万53ドルで合計およそ24万ドルの興業収入で今後の興業に大きな期待がもてる好スタートとなった。

2014.12.25
アメリカン・スナイパーは現地25日限定公開。配給のワーナーは週間CMチャート最新週の統計によると7.4ミリオンの額をつぎこんで大量CM投入。この額は今週の映画のテレビスポットではアンジェリーナ・ジョリーのUnbrokenの11ミリオンに次ぐ2番目の高額CM投入金額となっている。ところが限定公開で全米わずか4館のみの公開。Twitterでは”あれ?うちのそばの映画館ではどこもやってない?””うちの州は公開なしだって””クリスマスにどこでやってんだよ”など嘆きのつぶやきが飛び回っている。アメリカン・スナイパーはこれまで推定で10ミリオンのTVCM料を投入している。
UnbrokenはこれまでにTVCM料として推定36ミリオンをつぎ込んでいる。
かわいそうなのはソニーピクチャーズ。北朝鮮からのサイバーテロで公開中止→200館という小規模での公開となってしまったThe Interviewはこれまで21ミリオンものCM放映料を費やしていたという。

アメリカン・スナイパーはまるで西部劇。イラク派遣の話なのに政治的な見解ゼロ、派遣を決めたブッシュ大統領のブの字も出てこない,テキサス生まれの子供の頃から銃が好きだったガンマンの物語で、もやは外見は戦争映画だが中身は西部劇そのものという意見がわりと多い。それゆえなんだこの映画?とまったく評価していない評論家も多い。
最後のクレジットの音楽もエンニオ・モリコーネの曲だし・・。
イーストウッド監督も主演のブラッドリー・クーパーもこの映画には政治的なものは一切ない。アメリカのために戦った英雄の物語と発言している。

2014.12.24
アメリカンスナイパーは現地12月25日から限定公開。実際には24日の夜から上映される。しかし上映館は・・・Box Office Mojoによるとわずか4館のみ。チケットオフィスでチケット全米アメリカンスナイパーで確認してみても4館だけだった。
比較として2008年の12月12日限定公開のグラントリノの時の限定公開から拡大公開の流れは、
限定公開初週は全米6館、2週目19館、3週目&4週目84館で5週目で拡大公開2800館だった。その時は一館平均興収は$45,287、$24,643、$27,652、$34,957、拡大公開で$10,500だった。大ヒットの目安となる1億ドル突破は第8週だった。
また2004年の12月17日限定公開のミリオンダラーベイビーの時は
限定公開初週は全米8館、2週目&3週目9館、4週目109館、5週目&6週目122館、7週目147館、8週目で拡大公開2010館。
一館平均は$22,494、$21,066、$30,163、$17,61、$14,867、$18,730、$11,238、拡大公開で$6,102だった。興業1億ドル突破は22週目でやたら息の長い興業だった。

2014.12.23
グレイズアナトミーでお馴染みのエレン・ポンピオ45歳がTwitterで”アメリカンスナイパー鑑賞、私達の兵士や退役軍人そして彼等の家族を思うと本当に素晴らしい映画、彼等の犠牲にはどんな言葉でも言い尽くせない”とつぶやいた。
また日本の芸能人(?)の半井小絵さんという人がブログで「大沢悠里のゆうゆうワイド」の パーソナリティを29年間担当 されている大沢悠里さんと一緒にアメリカンスナイパーを試写で鑑賞、戦場の市街戦のシーンでは、何度か画面を直視できないほどかなり動揺しました。でもこれが現実。みなさんご存知のとおり、正義の戦争という名目でも
国民は誰も幸せにはなれないのですが…映画の後はフグをいただきました」というような書き込みを。ほか映画秘宝などで記事を書いている青井邦夫さんは「今日は「アメリカンスナイパー」見てきました。ズッシリ重い映画でした。」とつぶやいている。

2014.12.22
クリントイーストウッドのダーティハリーに憧れて俳優を目指したアーノルドシュワルツェネッガーがTwitterでアメリカンスナイパーのエンドクレジットで涙したとつぶやいた。

2014.12.20
日本の映画ライター宇野維正という方がTwitterで内覧試写でアメリカンスナイパーを見たとつぶやいた。日本でももうメディア向け試写が開始されている模様。

2014.12.19
アメリカンスナイパー予告編第二弾

2014.12.18 アメリカ第三弾新ポスター

2014.12.17
アメリカン・スナイパーのNYプレミア上映の記事が17日、日本のたくさんのサイトで伝えられた。
例えばPia 映画生活さんでは

「クリント・イーストウッド監督の最新作『アメリカン・スナイパー』のNYプレミアが現地時間15日に行われ、イーストウッド監督、主演と製作を務めたブラッドリー・クーパーとシエナ・ミラーが登場した。

本作は、13週に渡ってニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得したクリス・カイルの自伝を映画化した作品で、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに所属するカイルがイラク戦争におもむき、仲間を守りながら、壮絶な戦いを繰り広げる様と、戦争で命をかけながら同時に故郷に想いをはせ、良き夫、良き父でありたいと葛藤する姿を描いている。

「クリス・カイルという人間のキャラクターに惹かれた。とても興味深い人物で、彼のご家族にも会い、彼があきらめなければいけなかったことや、戦地で達成したようなことなどを伺った」というイーストウッド監督は「すべての戦争映画は同じような気持ちをつづったものだと思う。『父親たちの星条旗』、『硫黄島からの手紙』、いずれも戦争の難しさと人々の難しさ、そしてたとえ乗り越えられたとしても、乗り越えることの大変さを描いている」と言い、ナショナルボードオブレビューなど多くの映画賞でタイトルがあがっていることについては「ただ映画つくりをしていることが楽しいし、私くらいの年になると仕事を続けられることだけで光栄です」とコメントした。

また自らプロデューサーも務めて主人公クリスを演じたクーパーは「クリス・カイルという人間はすごいカリスマ性をもっている力強い人で、彼の達成したこともそうだし、彼が自分を犠牲にして自国にささげたものも多大だと思う。私たちがきっちり仕事出来ていれば、この映画は世に出て、いろんな人に影響を与えると思う。実際戦争にいった元兵士たちにひとりではないという気持ちを与えることもできるし、戦争に行っていない一般の方々、男性であっても女性であっても、どういう気持ちだったか伝わると思う」と真摯に語り、「集中を要したし、大変だったけど、こういった犠牲が私にとってはクリス・カイルに近づく、準備の期間になりました」と役作りのために18キロもの増量や激しいトレーングを行った日々を振り返った。

イーストウッド監督は数多くの傑作をおくりだした巨匠だけに、俳優たちも監督との仕事に興奮ぎみで、クーパーは「一生に一度の夢が叶った気分だよ! 監督の作品を何本も観ている。そのうえで監督と今回コラボレーションしてクリス・カイルのストーリーを伝えることができたことも、光栄でした」と語った。」

映画生活さんは

「[映画.com ニュース] 名匠クリント・イーストウッド監督の最新作「アメリカン・スナイパー」が12月15日(現地時間)、米ニューヨークのジャズ・アット・リンカーン・センターでプレミア上映され、イーストウッド監督をはじめ主演のブラッドリー・クーパー、シエナ・ミラーがレッドカーペットに登場した。

 米アカデミー賞の前しょう戦といわれる米ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞で監督賞に輝いた本作。84歳のイーストウッド監督は、アカデミー賞への意気込みを聞かれたものの「あまり考えないようにしている」と謙虚に語り、「ただ映画作りをしていることが楽しいし、私くらいの年になると仕事を続けられることだけで光栄です」と明かした。

 米軍史上最強の狙撃手クリス・カイルのベストセラー自伝を映画化。イーストウッド監督は、製作にあたり「(カイルは)とても興味深い人物で、彼のご家族にも会い、彼があきらめなければいけなかったことや、戦地で達成したようなことなどをうかがった」そうで、「『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』、いずれも戦争の難しさと人々の難しさ、そしてたとえ乗り越えられたとしても、乗り越えることの大変さを描いている」と語った。

 プロデューサーと主演を兼ねたクーパーは、イーストウッド監督との初タッグに「素晴らしい! 一生に一度の夢がかなった気分だよ!」と大興奮。さらに役作りのため18キロの増量を敢行したといい、「大変だったけど、こういった犠牲が私にとってはクリス・カイルに近づく、準備の期間になりました」と振り返り、「クリス・カイルという人間はすごいカリスマ性をもっている力強い人で、彼の達成したこともそうだし、彼が自分を犠牲にして自国にささげたものも多大だと思う。私たちがきっちり仕事出来ていれば、この映画は世に出て、いろんな人に影響を与える」と話した。」
と伝えている。


上映会後の豪華なパーティー会場。すごーーー。

2014.12.16
ニューヨークプレミアが開催されたアメリカンスナイパー。いよいよ限定公開間近。
撮影ビハインドシーン。背景を知っている人にはネタバレになるシーンの出てくるのでご注意を。

2014.12.09
Twitterでやたらアメリカンフットボールの選手がアメリカンスナイパーのつぶやきをしていたのでなんでやと思ったら、カレッジフットボール中継の合間にアメリカンスナイパーのテレビスポットが放送されていたからだった。

大人気ホラーシリーズの「スクリーム」などの監督で知られるウェス・クレイヴンがアメリカンスナイパーを鑑賞。Twitterで
”クリントイーストウッド監督の演出には感嘆したよ。Hallの脚本とキャストも素晴らしい。特にクーパーだな”とつぶやいていた。

クリント・イーストウッド監督がビバリーヒルズの劇場で行われたアメリカン・スナイパーの試写で
「私は軍の海外派遣には前から反対だった。アフガニスタンへの派遣の時もそう感じていた。」と発言した。イーストウッドは共和党支持者ではあるが、自身は”そうであっても共和党がするすべてのことに賛成しているわけではない”と発言している。
本作はイラク派遣のアメリカ軍の英雄の物語。共和党の元大統領ジョージブッシュを擁護していると感じている人間も多い。イーストウッドは
「皆の意見とは違い、僕は暴力は好きではない」と話している。


2014.12.08
Bradley CooperがChris Kyleを知ったのはCooperとKyleの共通の知人Jason Hallからだった。Hallは俳優からライターに転進。まだKyleの自伝が書かれる前に、Kyleの物語を書き始めていた。書かれた物語はワーナースタジオに持ち込まれたが映画化は断られていた。Cooperと酔っ払いコメディー映画の監督Todd Phillipsは制作会社を設立しており、HallはCooperにアイデアを持ち込んだ。
「とても話やアイデアに気に入ったんだ。僕は西部劇の要素があると感じた。まるで(イーストウッド監督・主演の)許されざる者だった。この物語の男は人を殺すという特技な技術を持っているんだって。」とCooper。
Cooperはワーナースタジオの協力を得て、出版されたChris Kyleの自伝の映画化の交渉を始めた。交渉は難航。プロデューサーの肩書きで動いていたCooperはKyle本人と会話しようと試みる。
「彼と直接話したかったんだ。それで”やぁこちらハリウッド。多分かなりこちら側には疑惑をもっていると思うし、君も僕を知らないのはわかってる。でも誓ってもいい。本気で僕たちは映画を製作するし、君と本当に仕事をしたいと思っているんだ”って話したんだ」とCooper。CooperがKyle側と交渉がまとまったのは、交渉開始から20ヵ月が経っていた。
「そして知ったんだ。彼が殺されたことを」
Steven Spielbergが監督として加わったが予算に不安があると降板した。制作陣はClint Eastwoodにアプローチした。Kyleが映画化になったときに監督をしてもらいたいと思っていたのはEastwoodだった。
EastwoodとCooperは撮影開始前にテキサス州のMidlothianを訪問した。Kyleの家族に会うため、Kyleの生活を学ぶためでもあった。
「僕たちは3日間奥さんのTaya、2人の子供達、彼の両親、兄弟と過ごしたんだ。この旅は我々の映画製作を大きく変えた。僕たちは自分達が製作する映画にどれだけ責任があるかを知ったんだ。また僕たちは家族からたくさんのものを預かった。何時間ものビデオもあった。」とCooper。
ロスに戻るとCooperはKyleにトランスフォームすべく激しいトレーニングとテキサス訛りの特訓を始めた。Cooperは三ヶ月で30パウンド、本物の肉体を作りたいと薬に頼ること無く体を作り上げた。
「平日は毎日朝6-8時はジムでワーク。10-12時はテキサス訛りの特訓。2-4時半まではまたジムでワーク。6-8時はまたテキサス訛りの特訓。5日間こんな感じで週末はとにかく寝て食べて、武器の使い方のレッスン。ChrisのトレーナーだったRick Wallace、元SEALでChrisの仲間のスナイパーで映画にも本人役で出ているKevin Laczの強力は映画に不可欠な要素になった」
大きな仕事を終えたCooper
「Chris Kyleという偉大な人物の足跡をたどれたのは光栄なこと。そして彼の家族に信頼をしてもらえ、彼の父親が僕の目を見て信じてくれた。そしてClint Eastwoodと仕事が出来たこと。僕が俳優になったの理由の一つは彼であり、彼と仕事がしたかったからなんだ。そしてSienna Millerとも良い友達になれた。どの出来事もみな僕にとって光栄なことだった」とCooper。

なぜか凄いマイナーな俳優のインタビューがあった。
神父father役のAyman Hasan。顔はネットで検索してみてください。
映画の俳優になると思ったのは?
「子供の頃だよ。祖父がいつも話を聞かせてくれて素晴らしいストーリーテラーだったんだ。僕のエンターテイメント業界での夢を追うという勇気をくれたんだ。」
子供の頃好きな、影響を受けた映画人は?
「僕はマカロニウエスタンが大好きだったんだ。だからClint Eastwoodは僕の人生に影響を与えたトップリストになるね。僕は第三世界からやってきたチビでやせっぽちの子供だったんだ。彼の映画でタフという言葉を学んだんだ。アメリカンバッドアスのタフをね。他にはAl Pacinoと彼の作るキャラクターももの凄い尊敬している」
(Hasanはシカゴ育ちで俳優を目指してハリウッドへ来た)
どうやって役を得たのか
「14年の一月に代理人から電話をもらってオーディションがあるって聞いたんだ。役の候補になっていたんだ。凄い興奮したよ。1週間準備期間があったんで妻も強力してくれてキャラクターを勉強したよ。二つのシーンをオーディションでやったんだ。とても楽しかったしいい気分だった。それから月が過ぎて代理人から連絡が来たんだ。役をもらったぞって。叫んでジャンプしてハグしたりしたよ。」
イーストウッドとの初対面は?
「彼はオーディションにはいなくてどれだけ配役にかかわっていたかわからないんだ。初めて会ったの僕の最初の撮影日だったよ。屋外で僕は外面では落ち着いてプロとしてのふるまいをしていたんだけど心ではもう感情の制御が出来なくて、もう彼の有名なセリフを言っちまえっていう衝動にかられちゃったよ。”Go ahead make my day”とか”Are you feeling lucky punk?" (正確には”Do I Feel Lucky?)とかね。Mr Eastwoodはとてもナイスで僕を、”そこにいる必要があるからいるんだ”っていう気分にさせてくれたんだ。今はそんな夢のような世界にいたことが事実だったんだろうかって思う時があるよ」

Hasanは俳優以外にスタンドアップコメディをコメディクラブで行っている。エジプト系でエジプト学者としてのキャリアも。ほか現在はコメディホラーの脚本も執筆しているとう。

 

2014.12.05
今日のニュース1発目
クリント・イーストウッド監督の「ジャージー・ボーイズ」でBob Gaudioを演じたErich Bergenがイーストウッド監督の最新作「アメリカン・スナイパー」を鑑賞したらしい。Twitterで
”クリント・イーストウッド及び映画版ジャージーボーイズの製作チーム、最新作のアメリカン・スナイパーおめでとう。ハートブレイクで感動的で本当にインスパイアされたよ。”とつぶやいた。イーストウッド監督はイーストウッド組を組んでおり、大抵に於いてメインスタッフは同じ。ジャージーボーイズのスタッフがそのままアメリカンスナイパーで仕事をしている。アメリカン・スナイパーはアメリカではクリスマスデイの限定公開、来年1月に全米拡大公開。日本では2月21日公開。
BergenはCBS局で9月から放送を開始しているドラマ「Madam Secretary」に出演している。主役はティア・レオー二。

今日のニュース2発目
84歳のクリント・イーストウッドは未だに引退を考えることはない。LA Timesのインタビュー。

インタビュアー:ブラッドリークーパーによると相変わらずのすばやい仕事振りとのことですが。撮影テイクも少ない。
イーストウッド:僕の仕事はその瞬間に判断すること。あとで編集室で同じシーンを20カットも見る必要がないようにね。時折違った方法もやるけどね。でも自分は自分が俳優であったらこうやってほしいという方法でやっているんだ。僕はかつての偉大な監督のビリーワイルダーやジョンフォード、ハワードホークスらと仕事をして監督法を学ぶという経験がないんだ。
インタビュアー:彼等はあなたが俳優として成功する前に引退していましたしね。
イーストウッド:彼等とは知り合いではあったんだよ。フランクキュプラも。僕はいつも彼等がどうして60とか65歳で監督を引退するのか不思議だったんだよ。
インタビュアー:タランティーも近い将来の引退を宣言し歳をとって監督してももういい映画は作れないと発言しました。
イーストウッド:今言うのは簡単だ。でも彼が60歳になったらきっと考えを変えると思うな。”ちょっとまて、まだまだやりたいことがあるな”ってね。彼には同意しないな。僕は84歳だがまだこの仕事を楽しんでいる。まだ引退なんて準備も出来ていない。
インタビュアー:今何歳くらいの感じなんですか?
イーストウッド:18歳くらいかな(笑)。50歳?まぁ肉体的には50歳くらいだと思うよ。僕が50歳の頃は30歳くらいに感じていた。この業界は自分より若い世代の感覚も必要だ。僕の祖父が84歳の頃よりもっともっと若い84歳でないといけないんだ。

2014.12.03
オスカー戦線もついにスタート。序盤の大きな賞の一つ、米ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞が12月2日に発表。作品賞にはJ・C・チャンダー監督の「A Most Violent Year」が選出。監督賞にアメリカン・スナイパーのクリント・イーストウッド監督が選ばれた。また2014年度トップ10映画の中にアメリカン・スナイパーが入った(順位はなく10本の選出のみ)。
ナショナル・ボード・オブ・レビューは賞レース序盤ということもあり、アカデミーの前哨戦と言われるほどにはあまりアカデミー賞と結果が一致していない。ここ数年でも作品賞が一致したのは2008年のスラムドッグ$ミリオネアが最後。

2014.11.29
新ポスター登場で「キャッチフレーズが気になる人続出?! オスカー大本命の話題作『アメリカン・スナイパー』ポスター解禁!!」などあちらこちらの日本のサイトでこの作品がオスカー大本命などと宣伝されています。だけどざっと海外の予想サイトみると実際の所、大本命ではなく、候補入り候補の2番手グループ予想です。
本作品は近年のイーストウッド映画の中では最高の部類と言われていますが、しかし多くは,ミリオンダラーベイビーや許されざる者のようなアカデミー賞受賞作品に比べれば落ちるという評価です。この作品がアカデミーにノミネートされるには、興行的な後押しが必要であり、民主党寄りのハリウッドの投票者にも気に入って貰わなければいけません。一番近いのはブラッドリー・クーパーの主演男優賞のようですが、男優賞は今年は混戦なのでこれも今後の盛り上がり次第かもしれません。

興行開始は先ですが、ロングレンジ興業予想をしているサイトがありました。
pro.boxoffice.comで来年の拡大興業初週の週末好業成績を30ミリオン、最終興行成績85ミリオンと予想。

11月26日に伝えられた裁判のこと
ジェシーベンチュラといえば元プロレスラー、元ミネソタ州知事、そして元SEAL。アメリカンスナイパーの原作本でこのベンチュラ氏に触れている部分があり、それによると2006年にベンチュラ氏がSEALsを馬鹿にしたために、クリスカイルがベンチュラをぶっ飛ばしたというもの。これに対してベンチュラ氏が事実でなく名誉毀損と裁判を起こし、訴えが認められ1.8ミリオンの賠償金を得ることになりました。クリスカイルが亡くなったため奥さんのターヤが被告側として裁判で争っていました。ターヤは判決が不服と再審を求める訴えを行いましたが裁判所が訴えを却下しました。

2014.11.28 ディカプリオとキスした可能性もありました。
クリント・イーストウッド監督と初仕事のブラッドリー・クーパー。USA Todayに今までイーストウッド映画のオーディションに何度も落ちていたことを明らかにした。
まずはまだ無名に近かった頃、2006年の「父親たちの星条旗」で落ちた。次に2008年の「グラントリノ」。この時はヤノヴィッチ神父役のオーディションを受けた。
「グラントリノのオーディションはアイリッシュの聖職者の役でノックされたドアを開ける演技をやったんだよ」とクーパー。この役はChristoper Carleyが演じた。
さらに2011年の「J.エドガー」ではFBI副長官役のクライド・トルソン役のオーディションを。この役はアーミー・ハマ-が演じた。ホモのフーバー役のディカプリオとキスシーンが話題になった。
「僕はいつも2人の映画人と働きたいという夢をずっと持っていたんだ。ロバート・デニーロとクリント・イーストウッドだったんだ。2人と仕事が出来たんでもう頭が吹っ飛びそうなくらい嬉しいよ」とCooper。デニーロとは2011年の「リミットレス」で共演した。


日本のポスター。右上三行の文句が陳腐すぎていらんやん。

 

2014.11.26
Deadline.comのJeremy Gerardのブラッドリークーパーのインタビュー。現在舞台のエレファントマンに出演中ゆえそちらの話題もあるが、映画のみ抜粋。

Jeremy Gerard(以下JG):映画に最初から出演するつもりだった?

Bradley Cooper〔以下BC):いや最初はプロデュースだけのつもりだった。

JG:最初は?

BC:でも映画を作るとはどういうことか知ってるでしょ?僕も映画が製作されるには出演しなくてはいけなかったんだ。ワーナー映画との製作契約だったけど、彼等は僕に出演して欲しかったんだ。僕自身は僕が彼の役を出来るとは思わなかった。彼の写真を見たり彼の本を読んでみたんだけど、僕と彼は全然違った人種なんだ。僕はガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのクリス・プラットが最適だと思っていた。
役に合わせるために増量しなくちゃいけなかったし、話し方も彼のテキサス風にしないといけなかった。銃器の使い方も学んだ。もの凄い時間をかけたよ。
クリス・カイル側とは6ヵ月か7ヵ月か映画の交渉を続けていた。彼とも一度電話で話をしたよ。世界にひとつのプレイブックの試写会の時に僕は連絡を受けたんだ。
「信じられないかもしれないけど、クリス・カイルが殺された」って連絡が来た。すべてがかわってしまった。

JG:2013年2月のことだね。まだ映画製作の前の段階だった。

BC:脚本は出来ていた。準備が出来ていた。でも監督がまだ決まっていなかった。Steven Spielbergがやりたいということになって一気に話は前に進んだんだ。彼とは何度も何度もあって話をした。そしたら理由はなんであれ、彼が突然降りたんだ。僕は彼の判断を尊重しているし、紳士的な降板だったよ。降板しても彼とは話を続けていた。そして彼はClint(Eastwood)とも話をしていたんだ。

JG:自分の政治的な意見は映画に影響を?

BC:面白い意見だね。そんなこと考えたことこともない。Stevenだってそんなこと考えていなかったと思う。Ckintもそうだよ。この映画はノンポリティクスだよ。Chrisだってノンポリだったと思う。彼のイラクに関するインタビューを読めばわかる。彼は「仕事だからだ。僕は海兵隊やSEALsを守るために雇われ任命されたんだ。それだけだ。僕がしたことはそれだけだ」って言っていることがわかる。この映画でも彼をそのように描いている。
テキサス男のウエスタン的な考えは大好きだよ。彼のリサーチをしていて彼に恋してしまったよ。彼の奥さんのTayaは彼が派遣から戻るかわからないからたくさんのビデオを撮影していたんだ。ビデオをみながら何度も泣いてしまった。彼は2013年の2月に亡くなったんだ。2012年11月のビデオみながら、彼はあと3ヵ月で亡くなるんだってことを知って見ているんだから。

JG:Clint Eastwoodとの仕事は?

BC:ClintはChrisが一番監督してもらいたかった人なんだ。彼がベストだ。Stevenも同じ事をいうけどね。Chrisの感性ってClintに似ているんだ。Clintはおしゃべりでないし、Chrisもそう。Clintはジャズが大好きでストイックで面白い人で、物事をあまり真剣に受け取らない。俳優としてとても嬉しいことだった。

 

下の写真の右側の男性は映画の原作となったChris Kyleの伝記本の共同著作者スコット・マクイーウェン。映画セットでイーストウッド監督、ブラッドリー・クーパーとの記念写真。

 

2014.11.23 まさかのマカロニファン歓喜! 続・荒野の1ドル銀貨の登場だ!
注意 少しネタバレあり
アメリカン・スナイパーの音楽担当は近年のイーストウッド映画と同じでクリント・イーストウッド監督。加えてJoseph S. DeBeasiが作曲が参加しているようでIMDBにはcomposer: additional musicとして名が出ている。またエンニオ・モリコーネの「続・荒野の1ドル銀貨」のテーマがラストで使用されているという。モリコーネはセルジオ・レオーネ監督の学友でイーストウッド主演のレオーネ三部作の音楽を担当し知られている。映画音楽の巨匠で誰もが知っている名曲を大連発している大御所だ。
イーストウッド映画でモリコーネが最期に音楽担当したのは、ウォルフガング・ペーターゼン監督の1993年の「ザ・シークレット・サービス」。
ラスベガスの評論家Tony Macklin はアメリカンスナイパーの映画評で
「いつものようにイーストウッドのスコアはあまり多く流れてはいない。素晴らしい音楽といえば最期の○○○(一応伏せ字にしました)のシーンで流れるモリコーネの音楽だ。最期までこの曲を聴いて欲しい。心が揺さぶられる。素晴らしい音楽の使用法だ。
なにが”特別(extra)なスペシャルというとイーストウッド監督が使ったこの音楽がマカロニウエスタンの「続・荒野の1ドル銀貨」の音楽なんだ。この映画はレオーネ監督ではなくドゥッチョ・テッサリ監督だけど、イーストウッド&モリコーネはマカロニがルーツだからね。」と書いている。
続・荒野の1ドル銀貨のサントラから「Funeral」という曲が使用されているそうだ。
続・荒野の1ドル銀貨の主演は日本でも大人気だったジュリアーノ・ジェンマだ。
Macklinのアメリカンスナイパーの全体評は
「老人が帰ってきた。アメリカンスナイパーは奇跡の大復活だ。近年のイーストウッドはまったくさえなかった。ジャージーボーイズはダンスを忘れた爺さんのダンスだった。アメリカンスナイパーは過去のずっこけぶりをすべて吹き飛ばした。ここにイーストウッドの神髄がある」と文章では絶賛していた。でも星取りは5段間で4だった。なんでやねん。

 

 

 

2014.11.21 アカデミーを狙うイーストウッド 成功の可能性は?


アメリカンスナイパーはアカデミー戦線で成功するのだろうか。現在の批評では肯定的意見が多いが否定的意見も出ている。話が愛国心をあおるもので、またもアメリカ万歳を叫ぶ映画と嫌う向きも出ている。
プレミア試写会のAFIでの試写も思わぬ不利があった。ワーナー映画は元々は単独試写と見ていた。アカデミー候補になると見られている伝記映画「Selma」が当初30分のフッテージ公開だったのが土壇場でフル試写に変更。アカデミーを狙う2作の連続試写会となってしまった。当日集まった評論家は「Selma」を鑑賞し、終了後20分-ロビーで休憩して即「アメリカンスナイパー」の試写に臨むという形になってしまった。2つの重厚なドラマの連続は2番目に上映された「アメリカンスナイパー」に不利となったと見る向きは多く、この2作の連続上映では「Selma」のほうが追い評価を受けることになってしまった。
また宣伝戦戦でも主役のブラッドリー・クーパーがNYのブロードウェーでエレファントマンに出演しており、主役が宣伝活動に参加出来ていない。ワーナーは公開が近づけばNYから宣伝活動を行うと話しているが、しかし2月中旬までスケジュールぎっしりのクーパーの宣伝活動はインタビューセッションやテレビのゲスト出演程度。一般向けの興業への宣伝活動は出来ても、ハリウッドで投票するアカデミー会員はクーパーをテレビや新聞でしか見られないので、アカデミーの投票を促すプロモーションにはならない。現在は助演のChris Kyleの妻役を演じたシエナミラーが各地の試写会に参加して宣伝活動を行っている。
最大の難点はハリウッドのリベラルとの対決だ。アカデミー候補作となる見込みのライバル映画の関係者は
「彼等は戦略を変えなくてはいけなかったと思う。共和党向けの映画をLAやNYでアピールしても厳しいからね。人を殺した狙撃者の映画は左よりの思想の人を集めることは出来ない」と話している。ハリウッドはリベラルが一般的で共和党支持者は厳しいといわれている(イーストウッドは共和党支持者として有名・・どころの話では無くキャンペーンにも登場する)。
Hollywood ReporterのStephen Gallowayはそんな状況でもアメリカンスナイパーがアカデミーを獲得する可能性はあるという。その条件を
1 ワーナーはまず84歳のイーストウッドのラストチャンスと大きく煽る宣伝活動をすること。
2 この映画を現在のアメリカのイラクの軍事派遣の論争に巻き込む。そして英雄の死はもうたくさんというイメージを作る。
3 Chris Kyleの死を無駄にせず今後の教訓にしたいという人のサポートを強く得る。
そして最期にはやっぱりクリントイーストウッド。リベラルはハリウッドに投票者にイーストウッドはやはり否定出来ないと思わせること、としている。

2014.11.15
現地11月18日、学術の街Bostonでアメリカン・スナイパーの試写が開催される。Chris Kyleの奥さん役のシエナ・ミラーも来場し観客の質問に答えるというイベントも行われるそうです。Bostonは作家デニス・ルヘインの出身地。ルヘインの作品はほとんどがボストン界隈を舞台にしたもの。ルヘインはイーストウッドの大ファンで自作ミスティックリバーがイーストウッド監督で映画化されたときも大歓喜。自宅に奥さんと居るときにイーストウッド本人から電話をもらい、映画化したいと伝えられたが、電話で代理人を通さずイーストウッドが連絡してくるとは思わず、悪戯だと思って信じることが出来なかったそうだ。

来週はアカデミー候補になると見られている映画のマスコミ試写が多く、Twitterで”忙しくなるなぁ。一気に集中しすぎだよぉ・・・。”とつぶやいている方がいた。この方が鑑賞する予定の中にもアメリカン・スナイパーが入っていた。来週もまたさらに映画評が出てきそう。

アメリカン・スナイパーを見るに当たって、イラク戦争の是非,政治的な背景、戦略的なことはまったく期待してはいけないそうです。
この映画はChris KyleはなぜChris Kyleになったのか、なぜChris Kyleが存在するのか、Chris Kyleが国を愛し、家族を愛し、どう生きているかのみを延々と描き続けます。途中まではわりと物語に入ってきていた奥さんも後半に入るとまったく存在を消し、映画はさらにChris Kyle一点集中となるそうです。

2014.11.14
アメリカン・スナイパーの海兵隊の役作りのためにブラッドリークーパーは40パウンドも増量した。
「彼は55分ごとに食事を師、だいたい日に8000キロカロリーほど摂っていた」と脚本家・プロデューサーのJason Hall。数ヶ月の間、日に4時間、体を作るワークアウト、Navy SEALのスナイパーから役作りのトレーニングを受けた。

アメリカンスナイパーの北米の興業予想はまだあまり出ていないがBoxoffice Mojoでは初期予想として以下のように書いている。
「イーストウッドの自身が出演していない最近7作品はすべて50ミリオン程度。しかしアメリカンスナイパーはその傾向にストップをかけることになりそう。ブラッドリークーパーに人気は現在最高。そして最初に出た映画の予告編も強烈。近年の戦争映画ではゼロ・ダーク・サーティが95ミリオン、ローン・サバイバーが125ミリオンを稼いでいる。アメリカンスナイパーはそれら近く稼ぐとみられる」としている。

2014.11.12 アメリカン・スナイパーアカデミー賞に名乗り!
アメリカン・スナイパーの試写会初上映が行われた。アメリカンフィルムインスティチュート開催のAFIフェスティバルで11月11日のヴェテランズデー(復員軍人の日)にEgyptian Theatreで開催。元々この日にシークレッド試写が開催されると伝えられていたが前日に「クリントイーストウッドはアメリカの偶像。彼の作品はずっと語り継がれる物。彼の新しい傑作を上映出来ることを嬉しく思う」とAFI社長&CEOのBob Gazzaleが発表。アカデミー賞狙いの作品と影で囁かれ続けながら情報がまったく流出しなかったことで、上映館にはとんでもない長蛇の列。ネットの映画ブロガーはTwitterで
「だー、とんでもな長蛇の列、見られないかもしれない」
「あんなに並んだのに・・・入れなかった・・・」などのつぶやきが連発されていた。
大手メディアにはすでに評価用DVDの配布もしくは専門家試写会が行われていたようで、上映際中の時間に、多くの専門サイトが早々に映画のレビューを発表。
評によると、徹底的に狙撃者Chris Kyleに焦点を当て、他の登場人物は、Kyleを描くためにそこにいるだけという、100%Chris Kyle映画になっている模様。
評価に関しては
DedlinecomのPete Hammondは
「オスカー戦線に名乗り上げ。84歳のイーストウッドは私の意見では2004年のミリオンダラーベイビー以来の仕事ぶり。今日の試写の具合からワーナースタジオもオスカーへの手応えを感じただろう。作品賞、監督賞、脚色賞、編集賞、撮影賞は可能性がある。クーパーも3度目の演技賞ノミネートの可能性が有ると思う。」と絶賛。

ハリッドリポーターは
「近年のイーストウッド映画で最もパワフルでブラッドリー・クーパーの演技も大爆発。少し残念な所はKyleとその他の兵士との違いについてはなにも描かれなかったこと。
イーストッドは悲劇的な結末を皮肉をもって描いている。
技術的には映画の質感は一級品。これまでのイーストウッド映画の中では最も明るいトーンで構成。撮影技師のTom Sternも素晴らしく、手持ちカメラ、急なフォーカスの転換も素晴らしい効果。James J MurakamiとCharisse Cardenasの舞台デザインも素晴らしい。編集と音響も素晴らしく、銃のサウンド効果は観客が戦場にいることを想像させる」とほぼ絶賛。

ヴァラエティ紙Justin Changも評価と興業でも年末から来年にかけて爆発しそうと絶賛。」2006年の硫黄島映画以来のイーストウッド映画の傑作としている。

同じくヴァラエティのTim Grayは
「数ヶ月前にはAmerican Sniperは14年のオスカーレースにからんでくるとは誰も想像していなかった。AFIのプレミア試写会でAmerican Sniperは映画賞レースに大乱入。主役のBradley Cooperyは3年連続で主演賞ノミネートされるだろう。妻役のSienna Millerは助演という形で最大限の結果を見せている。主演男優賞は大激戦だがCooperの演技は素晴らしい。彼が候補5つの席の一つを奪うことは可能だ。
作品はアドレナリン全開で他の作品がうらやむほどのエネルギーを持っている。
編集のJoel Cox、Gary Roach、撮影監督のTom Stern、キャスティングディレクターGeorfrey Miclatや音響部門らイーストウッド組の技術部門はノミネートの可能性がある。
本作は元々は2015年公開になっていたが、イーストウッドの素早い仕事ぶりで、早い公開となったのは大成功。映画は「ハートロッカー」に表面上は似ているが実際はまったく違うもの。しかし今後「ハートロッカー」と本作の比較が評論家から多くされるだろう。
イーストウッドは過去2回監督賞を受賞している。許されざる者、ミリオンダラーベイビー。本作もその2作に劣らない素晴らしい作品。三度彼が我々を驚かすことになるかも知れない。」と賞レース用記事で書いている。

The Warpは少し評価を下げている
「イーストウッド監督はKyle一点に焦点をしぼり4回のイラク派遣を描いている。上映時間の多くは戦場でのアクションシーン。政治的や戦争の背景などはほとんど描かれていない。ゆえに長く見ているとまるでビデオゲームの戦闘シーンを見せられているような気分だ。出てくるイラク兵士もみな同じ顔に見えるとしている。イーストウッドは近代の知られた戦争の聖人を作り出そうとしている映画」と芳しくない評価。

2014.11.11 アメリカン・スナイパー初上映間もなく!
アメリカンフィルムインスティチュート開催のAFIフェスト(AFI Fest)で11月11日にアメリカン・スナイパーが上映される。シークレット上映が開催されることは伝えられていたが現地月曜日AFIがアメリカン・スナイパーの上映を発表した。

「クリントイーストウッドはアメリカの偶像。彼の作品はずっと語り継がれる物。彼の新しい傑作を上映出来ることを嬉しく思う」とAFI社長&CEOのBob Gazzale

2014.11.07 日本語の予告編が公開されたので各映画サイトに記事がでる
内容は同じような物なので一つ紹介、シネマトゥデイさんの記事

名匠クリント・イーストウッドが、実在したアメリカ軍スナイパーの真実を描き出す映画『アメリカン・スナイパー』の特報が公開された。映画『世界にひとつのプレイブック』『アメリカン・ハッスル』で2度のアカデミー賞ノミネートを果たしたブラッドリー・クーパーが、米軍史上最強と謳われた伝説の狙撃手を熱演。来年のアカデミー賞最有力との呼び声も高い話題作だ。

 原作は米海軍特殊部隊ネイビー・シールズの元隊員クリス・カイルの自伝「ネイビー・シールズ最強の狙撃手」(原書房)。クリスは米軍のイラク活動において、その腕前で多くの同胞を救った、まさにアメリカの“ヒーロー”とも言うべき人物だが、本作が描くのは彼の栄光の日々ではない。

 特報で映し出されるのは、イラクにおいて、ブラッドリーふんするカイルがライフルに銃弾を装填する姿。一級のミリタリーアクションを期待させるリアリティーに満ちた映像だが、彼が銃口を向けるのは、母親に手渡された爆弾とおぼしき荷物を抱えて、米軍に歩み寄る少年だ。

 引き金をたくされた彼の脳裏によぎるのは、自国の愛する妻と生まれたばかりの子供の姿。良き父になることを願いながら、子供の命を奪おうとしている自分……過酷な現実を前に、アメリカ国内で英雄とたたえられたスナイパーの心に去来する感情とは。俳優として、そして監督として、常に「本当の正義」を問い掛けてきたイーストウッド監督の集大成ともいえる一本になることを予感させる。

 自ら映画化権を獲得し、プロデューサーも兼任するブラッドリーは、撮影に当たって、カイルの同僚であったシールズのもとで過酷なトレーニングを敢行。アカデミー賞監督賞に輝くイーストウッドとのタッグとあって、受賞に期待がかかるが、本人は「僕には、クリス・カイルと彼の家族をきちんと描く義務があった。それは絶対的なことだ。彼の遺族がこの映画を気に入ってくれるか、彼と同じような体験をした人々が共感できるか、一般の観客が人間性というものに胸を動かされるかどうか。僕にとって大事なのはそれだけだ」と語っている。(編集部・入倉功一)

映画『アメリカン・スナイパー』は2015年2月21日より全国公開

2014.11.02
2013年に射撃場で退役軍人に射殺されてしまった本作の主人公Chris Kyle。ブラッドリー・クーパーのインタビューによるとChris Kyleとは電話でしか話が出来なかったという。彼にはハリウッドの恐怖を忘れて自分を信頼して欲しいと話したという。
クーパーは軍人の体格を得るために激しいトレーニングと一日5000キロカロリーの食事をとったとう。ただし撮影が終わり、体はかなり元に戻っているとクーパー。

2014.11.01
Chris Kyleの奥さんを演じたSienna Miller。イラクへ四回派遣、160人もの人間を狙撃した元Navy Seals。Kyleは2013年、後遺症に悩む退役軍人に射殺された。
MillerはKyleの悲劇的な死を問われ
「彼の死に関しては何もかたろうとは思わない。この映画は彼の死ではなく彼の生きた人生を描いたもの。それが私が言えること」と話した。映画は戦場でのKyleを描くと共に、戦場から英雄として帰還することも描かれる。
「突き詰めると戦争映画ということになると思う。でも同時にロマンスも描かれている。ラブストーリーによる人間的な本質も。祖国に戻るジレンマもある。燃え上がるアドレナリンの中で平和の中で父として、夫として努力する姿も。彼にとって神が第一で国、家族という優先順位になっていた。」とMiller。

アメリカン・スナイパー日本版公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/americansniper/

2014.10.31
American Sniperは狙撃手Chris Kyleの物語であると同時に、奥さんの物語でもある。
以下奥さんがFacebookで書き込んだ映画のこと。敬意を表し前文訳そうとしたら、あまりの長さに、要約になりました。

「多くの人が私に映画に関して質問をしてきた。映画製作は恐怖であり、美しくあり、心が挫け・・・そして最期はとても平和的な気持ちなった。製作の過程で私は気づいたことがある。この映画にかかわる人たちは、普通の映画人とは違う、とても親切な人たちだと。彼等は私達家族に映画製作とは別に、個人的に私や家族、そしてすべての軍の家族に接してくれていた。

American Sniperは多く人が経験した物語。私とChrisの経験してきた物語はそれぞれ違う。しかしこの映画の物語の中にある私たちの物語のエッセンスは過去、現在、すべての時代で戦った兵士たとち同じものだ。原作本が出版されたとき、Chrisと私は国中の退役軍人から感謝の言葉をもらった。それらが私たちの心を落ち着けてくれた。そういった話が私やChrisが経験した経験を本や映画で話す機会となった。

FaceBookでの私のすべて投稿は、皆私が経験し感じたことを皆に伝えようとしてきたものだ。映画の予告編が公開されたとき、私の気持ちは感謝で一杯だった。

映画の脚本家はJason Hall。Jasonと私は、何百時間もChrisの死について電話で話をした。彼は私の話をずっと聞いてくれて、泣いて、笑ってChrisとの人生を聞いてくれた。Jason、あなたの寛容、心、助言に感謝しています。その一方で彼は映画の、私たちの物語のエッセンスを掴んでくれました。たったの2時間という映画で描ききるあなたの苦心に感謝します。本当に素晴らしい人。そしてあなだの奥さんにも。あなたたち夫妻はこれからも私の心に中にいることになる。

ブラッドリー·クーパー。彼は我々の物語を映画化するのに先頭を切って努力してくれた。言葉もないほどです。ブラッドリーは最初から戦場で戦う兵士たちの心を理解してくれていた。彼はとてもユーモアがあって、2013年の2月の前(Chris死去)に会ったときもChrisとたくさんの笑いをくれた。彼ほど熱心だった人は知らない。
彼はChrisのように寝て食べて私たちの子供と遊び私達の犬と寝てChrisがどうやってChrisになったかを知ろうとした。ブラッドリー、あなたを愛し尊敬し、賞賛しています。あなだの能力、技術、心。あなたは素晴らしい。Chrisを演じるあなたをスクリーンで見て私はChrisなのかあなたなのかわらかなくなるほどでした。あなたは素晴らしかった!。

クリント・イーストウッド。映画になるとしたら誰が監督すべきかをChrisと台所で話たことを覚えている。もしクリント・イーストウッドが監督してくれたら私達どれだけ素晴らしいか(badass)って話した。私達、そんなこと起こりようがないって笑って流した。Chrisが亡くなって、映画の製作が棚上げになって、そしたらクリント・イーストウッドが監督をすることになった。その話を聞いたとき、体が凍りついたのを覚えている。そして笑って考えた。”Chrisあなた、裏で手を引いてるの?”。偉大なカウボーイ、伝説、心と知恵を持った男クリント・イーストウッド。他にChris Kyleの話を演出できる人はいない。そして私はクリントと話をした。クリント本当にありがとう。クリントは優しい声で”Taya、君の物語は、僕の心を捕らえたよ”といった。本当に私もそう思う。あなたの仕事振りからも、本当にそうだったんだと思う。感謝のことばでは感謝しきれない。果てしなき感謝を。

それとシエナ・ミラー。彼女が私、Taya役だった。シエナが役のオーディションを受けたことにみんな喜んでいた。彼女との最初の会話で理由がわかった。私のリクエストは、生きた女性に演じて欲しいということだった。痛みと愛を知り、出来れば子供を持って居る女性がよかった。最初の会話で、彼女がそれを持っているとわかった。軍人の奥さんも彼女の心や強さを理解してくれると思う。あなたはシンプルに素晴らしかった。

私達の物語は愛の物語。Chrisと私と子供達の。そして神の、そして我が国の。軍務についた兄弟の物語であり男の物語、女の物語。この映画は、赤と白と青(軍服)色の服を過去に来ていた、今着ているアメリカの家族、軍人の物語。神のご加護を。United We Stand」

2014.10.30
11月21日より賞レースにむけアメリカ各地で試写会が開催。製作スタジオのワーナーが「FOR YOUR CONSIDERATION 2014」の文字をつけて映画賞へ向けた試写会スケジュールをリリース。
LAでは21-25日まで連日、さらに29日、12月に入っても15日間に試写会開催、NYでも21日から映画公開のクリスマスまで14回開催。他San Fransisco、英国のロンドンでも予定されている。
またワーナーでは以下のスタッフキャストをFOR YOUR CONSIDERATIONとして挙げている。

BEST PICTURE
CLINT EASTWOOD, p.g.a.
ROBERT LORENZ, p.g.a..
ANDREW LAZAR, p.g.a.
BRADLEY COOPER, p.g.a.
PETER MORGAN, p.g.a.

BEST DIRECTOR
CLINT EASTWOOD

BEST ADAPTED SCREENPLAY
JASON HALL
Based on the book by
CHRIS KYLE with SCOTT McEWEN and JIM DeFELICE

BEST ACTOR
BRADLEY COOPER

BEST SUPPORTING ACTRESS
SIENNA MILLER

BEST CINEMATOGRAPHY
TOM STERN, AFC, ASC

BEST PRODUCTION DESIGN
Production Designers
JAMES J. MURAKAMI
CHARISSE CARDENAS
Set Decorator
GARY FETTIS

BEST FILM EDITING
JOEL COX, ACE
GARY ROACH, ACE

BEST COSTUME DESIGN
DEBORAH HOPPER

BEST VISUAL EFFECTS
Visual Effects Supervisor
MICHAEL OWENS

BEST SOUND MIXING
Sound Mixer
WALT MARTIN
Re-Recording Mixers
JOHN REITZ
GREGG RUDLOFF

BEST SOUND EDITING
ALAN ROBERT MURRAY
BUB ASMAN

BEST MAKEUP AND HAIRSTYLING
LUISA ABEL (Makeup Department Head)
PATRICIA DEHANEY (Hair Department Head)


2014.10.20 以下の記事が16日付けでぴあ映画生活さんに掲載されていた
現在、日本でも監督作『ジャージー・ボーイズ』が好評を博しているクリント・イーストウッド監督の最新作『アメリカン・スナイパー(原題)』が来年2月に 日本公開になることが決定した。ブラッドリー・クーパーを主演に迎えて、米軍史上最強といわれた狙撃手クリス・カイルのドラマを描くという。


圧倒的な評価を獲得しながら、休むことなく精力的に新作を発表し続けるイーストウッド監督が早くも新作を手がけている。『アメリカン・スナイパー(原題)』 は、13週に渡ってニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位を獲得したクリス・カイルの自伝を映画化した作品で、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに 所属するカイルがイラク戦争におもむき、仲間を守りながら、壮絶な戦いを繰り広げる様と、戦争で命をかけながら同時に故郷に想いをはせ、良き夫、良き父で ありたいと葛藤する姿を描いている。

戦争によって生じた傷や家族との距離、戦い続けることの葛藤を描いた本作は、今年12月25日に北米で限定公開され、2015年1月16日に全米公開を予定しており、その完成度しだいではオスカーの有力候補になりそうだ

NEW!! 2014.10.14
ひっそりと、アメリカンスナイパーの公式英語サイトがオープンしていた。まだ予告編とあらすじしかない。こちら

NEW!! 2014.10.06
アメリカでは2014年のクリスマスに限定公開、翌年1月16日全米公開。その他続々と各国で公開日が決定している。本国以外で最速はドイツ、オランダ、ポルトガルが1月15日でこれはアメリカの全米公開より早い。16日がイギリス、その次の週はベルギー、フィリピンが21日、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールが22日、ルーマニア23日、デンマーク29日、スペインは2月20日。日本?日本は相変わらず公開日が決まるのも遅ければ、公開日もきっと遅くなんだろうなぁ・・・・。

2014.10.03
American Sniperの予告編&ポスター第一段がリリースされた。
http://youtu.be/cRbAXWfthtA
クリスマスに北米限定公開。アカデミーに絡むのではとの予想も出ているが実際の所、12月公開の映画は近年アカデミーでは苦戦している。今年はノミネート投票が12月29日、投票が締め切り1月8日と、時間ぎりぎりのリリース。無論アカデミー会員は公開前に鑑賞することになるが、批評家などの支持があっても、大きな後押しとなるには期間が短い。
イーストウッド映画の例ではグラントリノは12月公開でまったくオスカーにからまなかった。
ただし2004年のミリオンダラーベイビーは12月限定公開でオスカーを受賞、この時は公開する前から、とんでもない傑作になっているとの情報が広まっており投票への後押しになった。果たして今回の12月公開は吉とでるのか。

 

 

他の映画のニュース
イーストウッドの息子がブラッド・ピットとシャイア・ラブーフとあわや乱闘?以下Elle.co,jpのニュース
「ブラッド・ピットが最近のインタビューで明らかにしたところによると、事件が起きたのは映画『フューリー』でブラッドがシャイア・ラブーフ、スコット・ イーストウッドと共に戦車に乗っているシーンを撮影しているとき。後部座席に乗っているスコットが戦車の中でツバを吐いたそう。ブラッドはこれを見て激 怒! 「戦車は僕たちにとって家のようなもの。その家を辱めているのと同じ行為だからスコットに“これを片付けろ”って言ったんだ」。これを見たシャイア がブラッドに加勢! ブラッド曰く「彼も僕と同じように感じたみたいだった」とか。トラブルを起こすことにかけては定評のあるシャイア。スコットと口論に なっているのを見たブラッドは慌てて2人を仲裁、大ごとにならずに済んだとか!

ブラッドってばグッジョブ! と思いきや、この事件にはとんでもない結末が。ブラッド曰く「その日の夜、脚本を読み直してみたらスコットの役の 部分に“噛みタバコを噛み、ツバを戦車に吐く”って書いてあったんだ」。つまりスコットは脚本に忠実に演じていただけ。グッジョブどころか大きな勘違い!  それにしてもブラッドもシャイアも他の人のセリフ部分に目を通さずに一体どうやって演じているんだろう……。」

2014.9.07
Deadline.comが米ワーナー映画の広報部トップのSue Krollにインタビュー。イーストウッド最新作「アメリカンスパイパー」の年内限定公開の理由を聞いた。
Kroll女史は
「フィルムを見てとても素晴らしい作品だった。だからアカデミーの資格を得る年内中の公開、その後来年の拡大公開は当然のことだ」と話した。またBradley Cooperの演技もとてもパワフルとKroll。

2014.8.17
以下のニュースが映画.comにアップされた。

「アメリカン・スナイパー(原題)」撮影中の模様 「アメリカン・スナイパー(原題)」

[映画.com ニュース] 米ワーナー・ブラザースは、クリント・イーストウッド監督、ブラッドリー・クーパー主演でアメリカ最強の狙撃手の実話を映画化する「アメリカン・スナイパー(原題)」の全米公開日を、オスカーシーズン真っただ中の12月25日に設定した。

同作は、米海軍特殊部隊(ネイビー・シールズ)の元隊員クリス・カイルの自伝「ネイビー・シールズ 最強の狙撃手」(原題:American Sniper: The Autobiography of the Most Lethal Sniper in U.S. Military History)を映画化するもの。クーパーがカイル、その妻役をシエナ・ミラーが演じる。

クーパーが自ら原作の映画化権を獲得し、プロデュースも手がけている。なお、12月25日は一部の映画館での限定公開となり、翌年1月16日から拡大公開されることになっている。

カイルは、1999年から2009年の約10年のあいだに255人の敵兵を射殺(うち米海軍が公認したのは160人)。米軍史上最強のスナイパーと謳われたが、 13年2月、米テキサス州の射撃場で、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を患う元海軍兵に射殺され38歳で死去した。カイルは、ボランティア活動の一環としてPTSDの元兵士たちの支援を行っていたという。
(映画.com速報 2014年8月15日 11:45)

2014.8.13
アメリカン・スナイパーの北米公開はクリスマスデイに限定公開、翌年1月16日に拡大全米公開。スタジオ側の情報ゆえ決定間違いなしと見られる。クリスマス限定公開はアカデミー賞の候補を得るための公開と思われる。アカデミー候補になるには7日間の公開が必要。25日から31日まででちょうと7日間で、2014年度のアカデミー賞の候補資格を得ることが出来る。

2014.6.20
全米公開前日の19日、LA映画祭のクロージング上映されたJersey Boys。
ワーナー映画のDan Fellmanが、コメディ映画Think Like A Man Tooに勝てるとは思わないけど、しかしJersey Boysは数週間におよぶヒットになると期待していると話した。Deadline.comのPeter HammondはLAプレミアの上映での観客の反応は良かったとし、批評家の評は上がっていないが、この映画に関しては見る者の人生経験により大きくかわってくると話している。
全米公開前日の19日、LA映画祭のクロージング上映されたJersey Boys。
その際にワーナー映画のマーケティングを行っているSue Kroll女史がAmerican Sniperに情報を提供してくれた。Kroll女史によるとAmerican Sniperは2015年公開となる見込みだが、しかし今年終盤のオスカーレースに間に合うよう公開されることがあっても驚きではないという。
「公開日時は現在はまだ決まっていない」とKroll女史。

2014.6.14
・以下のニュースが日刊スポーツWebに

俳優・監督のクリント・イーストウッドに、新恋人ができたと噂されている。
クリントは昨年8月に元ニュースキャスターのディナ・イーストウッドと17年間連れ添った末に離婚することが明らかになった。2人はすでに2012年に破局していたという。そして、そんなクリントが現地時間1日にロサンゼルスにあるスーパー「ホール・フーズ」でクリスティーナ・サンデラさんという女性と一緒にいるところを写真に収められた。クリスティーナさんはカリフォルニア州カーメル・バイ・ザ・シーにあるクリントが所有するホテル「Mission Ranch Hotel」で働いているそうだ。

 関係者はゴシップ誌「Usウィークリー」に、「彼女は彼が以前ディナと一緒に暮らしていた家で彼と一緒に住んでいます」「彼女は数か月前に引っ越してきました」「クリントの子供たちは全員クリスティーナと会っていて、彼女のことが好きですよ」「子供たちはみんな彼女が“普通”だと言っています」と明かしている。

 クリントはディナと破局後にディナの恋人のスコット・フィッシャーさんの元妻エリカさんと交際をしていると伝えられ、かなり複雑な関係だと言われていた。しかし、現在クリントはクリスティーナさんと一緒にいることで幸せだという。

 84歳のクリントであるが、恋に年齢制限はないのだろう。【ハリウッドニュース編集部】

 [2014年6月13日12時11分]

2014.6.11
Jersey Boysの北米公開目前。米ヴァラエティ誌にJersey Boysの記事が掲載されたがそのついでにAmerican Sniperに関しての情報が。Jersey Boysは北米6月20日公開だがそれまでには撮影中のAmerican Sniperの撮影も終了。公開時期は未発表だが、年内のオスカーレースに合わせ公開されると思われるとヴァラエティ誌。American Sniperはスティーブンスピルバーグが監督する予定だったが降板。主演のブラッドリー・クーパーとワーナー映画はイーストウッドに後釜のオファー連絡を入れてきた。イーストウッドとスピルバーグは仲が良く、これまでマディソン郡の橋、父親たちの星条旗でスピルバーグ降板後イーストウッドが監督している。
「スティーブンに連絡してこう言ったんだ。"スティーブン、僕はいつも君が残していったプロジェクトをやることになってる。今回もどうだろうな?”って。そしたら彼がやってきて僕たちは何時間も話し合いをしたんだ」とイーストウッド。

2014.5.22
Dalymotion.comが撮影風景の様子を伝えています。

2014.5.9
ただいま撮影絶好調。下の写真はロスで行われているイラクの町並みのロケセットでのイーストウッド監督。撮影監督のトム・ムーアのインタビューみたら汗だらだらになってた。エクストラのかたがたもみんなドリンク片手にえらい気温が高そうだ。モロッコでイラクに見立てたロケセットで撮影、ロスでイラクに見立てたロケセットで撮影。大変だなぁ・・・。

2014.4.22
「アメリカンスナイパー」のモロッコでの撮影は終わり、すでに帰国、アメリカ国内での撮影に移っている。
Eonline.comが現地21日付けのニュースとして配信したもので月曜日からカリフォルニア州サンタクララのBlue Cloud Movie Ranchで撮影が開始。Blue Cloud Movie Ranchは、下の写真にあるように砂漠地帯で、中東のフリして本当はカリフォルニア、ラスベガスの砂漠地帯のフリして実はカリフォルニア、というように映画、テレビ、CMで重宝されている撮影地帯だ。
なお先週末はモロッコでの撮影の帰りのオフか、主演のBradley Cooperは22歳の恋人とフランスのパリでのデート風景をあちこちで目撃されている。

2014.4.14
THE WRAPによると先月のサンダンス映画祭で上映され話題となった“Dear White People”に出演しているKyle Gallner(カイル・ガルナー)が本作に出演している。
本人もTwitterで3月27日に
”あと数時間でモロッコへ出発だ。アメリカンスナイパーで海兵隊の役を演じるので頭を剃らないと”とつぶやいていた。アーカンソー出身のWilson役を演じる。Wilsonはイラクで間違ってヤギを撃ってしまったことで"Goat”というニックネームがついている。

2014.4.11
Moroco Tribuneの4月11日のニュースによるとクリントイーストウッドが現在モロッコのラバト、カサブランカなどで新作アメリカンスナイパーの撮影中。
モロッコで初めてのハリウッドメジャー俳優の撮影だという。

Showbizspy.comによるとイーストウッド監督は映画アメリカンスナイパーのキャスティングオーディション中で涙を見せたという。
情報筋は
「クリントは本当に戦争の体験のある人を探していて、彼はオーディションに参加し退役軍人らに、この作品と彼らの体験との関連性を全員に聞いていた。
40分の間、戦争での体験、彼らが戦争で受けた心の傷。アフガニスタン、朝鮮戦争でのことを聞いて涙を流していた。彼は椅子から立つと、円を作って座っていた全員を一人一人抱きしめていた。冗談も飛び交っていてオーディションはちょっとしたセラピーセッションになっていた」と情報筋。本当か東京スポ的な記事なのか・・・

2014.3.26
3月16日に最終更新してから情報収集さぼっていたら続々とニュースが入っていた。
Deadline.comによると、Cory Hardrictがキャスティングされた。Hardrictはクリントイーストウッド監督作には二回目の出演。イーストウッドが主演をつとめたグラントリノでイーストウッド扮する主人公に街中で絡むチンピラ役で出演している。
TheWrapはTVスターJake McDormanのキャスティングされる可能性があると伝えている。McDormanはBradley Cooper演じる主人公のNavy SEALsの仲間の故Ryan Job役と見られているという。Jobは"Biggles"というニックネームで知られる。緊張する映画の中でややコミカルな”コミックリリーフ”的な役だという。
McDormanはABCの"Greek"のEvan Chambers役で知られている。またTheWrapはNavy SEALsのメンバーが映画に出演することになっていると伝えている。Cooper演じるスナイパーChris Kyleの友人だったKevin ‘Dauber” Laczもそのメンバーに入っているという。
ほかSammy Sheik、Navid Negahban、Luke Grimes、Sam Jaegerらが出演交渉中もしくは出演すると伝えられている。
映画の撮影は4月モロッコで開始ともThe Warpは伝えている。

2014.3.16
今月(2月)初め、Clint EastwoodとBradley Cooperが本作品の主役となるスナイパーChris Kyleの亡くなった際にすんでいたテキサス州Midlothianを訪問した。かなり静かな行動でまったく周囲に騒がれること無く隠密行動だった。
また3月14日現地報道によるとSienna MillerがCooper演じる主人公の妻役で交渉段階。報道によるとワーナースタジオやMiller側からコメントからは得られていない。http://www.thewrap.comによるとEastwood監督はは妻役をJaimie AlexanderとMillerの間でここ数週間どちらが適しているか悩んでいたという。Kate Maraももっと早い段階で候補に挙がっていたが“Fantastic Four”への出演が決まり出演はなくなっていた。Steven Spielbergが監督と伝えられていた時にはEvangeline Lilllyが妻役ではと噂されていた。
Sienna Miller(シエナ・ミラー)はWikiでは
「俳優として間もない頃にニューヨークで舞台『The Striker, Independence』やアンソニー・ミンゲラが監督した『Cigarettes & Chocolate』に出演。2001年に『South Kensington』で映画デビューを果たす。2003年にはアメリカのテレビシリーズ『Keen Eddie』のレギュラーとして出演。  2004年公開の映画『アルフィー』で共演したジュード・ロウとの交際で有名になる。翌年には『お気に召すまま』でヒロインのロザリンドを演じてウエスト・エンドの舞台に立った。同年公開の映画『カサノバ』では、ヒース・レジャーの相手役を演じた。2006年公開の『ファクトリー・ガール』では1960年代のポップ・アイコンイーディ・セジウィックを演じ、映画初主演を果たした。  2007年公開のスティーヴ・ブシェミ監督作品『Interview』でインディペンデント・スピリット賞主演女優賞や英国アカデミー賞ライジング・スター賞にノミネートされた。  2009年公開の『G.I.ジョー』はシエナ自身、最も興行収入の高い作品となったが、ゴールデンラズベリー賞最低助演女優賞を受賞。同年9月から『After Miss Julie』でブロードウェイの舞台に立った。2010年公開の『ロビン・フッド』で恋人マリアンを演じる予定だったが、降板(ケイト・ブランシェットがマリアンを演じた)。」と書かれている。
また候補となっていた
Jaimie Alexander(ジェイミー・アレキサンダー)はテレビドラマ「カイルXY」や「マイティ・ソー」シリーズの出演で知られている。

2014.1.14
Deadline.comによるとアメリカンスナイパーの撮影は4月1日からが予定。主演のブラッドリー・クーパーは海軍のスナイパー役の役作りのためトレーニングを14年年明け早々から行っている。かなり激しいトレーニングで軍人になりきるつもりだ。
「もし、来年の賞シーズンになって僕の見た目が映画と違い、デブで赤毛になってたりしても驚かないでね」とクーパー。

2013.12.4
クリント・イーストウッドがアメリカンスナイパーの監督をするのは本決まりのようだ。イーストウッド映画の常連撮影監督トム・スターンインタビューで話したもの。

2013.12.4
クリント・イーストウッドがアメリカンスナイパーの監督をするのは本決まりのようだ。イーストウッド映画の常連撮影監督トム・スターンインタビューで話したもの。

 

NEW!! 2013.8.21
All cinema.netより
ネイビー・シールズの狙撃手としてイラク戦線で活躍したクリス・カイルの回顧録『ネイビー・シールズ 最強の狙撃手』をブラッドリー・クーパー主演で映画化するワーナー製作戦争アクション「American Sniper」で、降板したスティーヴン・スピルバーグに代わる監督候補としてクリント・イーストウッドの名前が挙がっていることが明らかとなった模様。イーストウッド監督は現在、大ヒット・ブロードウェイ・ミュージカルの映画版「Jersey Boys」の製作準備中で、「American Sniper」のスケジュールに関しては今のところ不明。」
という。クーパーはイーストウッドが以前準備していたビヨンセ主演の「スター誕生」に出演か?と伝えられたこともあった。
原作の本は日本でも今年4月に発売されている。

2013.8.22
どうやらイーストウッドがスピルバーグに代わりAmerican Sniperの監督を受けることは噂話ではなさそう。米映画サイトの多くがイーストウッドはAmerican Sniperの監督を受けると伝えている。Deadline.comによると現在イーストウッドはワーナースタジオと交渉中で2014年の初頭から製作スタートと予定されているという。
Navy SealesのChris Kyleの原作を元にした作品。
米国でもっとも多くの狙撃による殺人を行った人物。
ブラッドリー・クーパーのプロダクションで準備が進められていた。5月にスティーブン・スピルバーグが監督することが伝えられていたが創造上の相違という理由でスピルバーグは監督を降板。
イーストウッドとスピルバーグは何度も一緒に仕事をしている。2000年以降でもヒアアフター、硫黄島二部作などかかわりを持っている。

下記太文字は本作の原作を書いた米国最強の狙撃主といわれたクリスカイルさん(米軍史上最高の255人射殺記録保持者)死去のニュース

「米海軍特殊部隊SEALS(シールズ)の元隊員で、イラクでの実戦体験を描いた「ネイビー・
シールズ最強の狙撃手」の著者、クリス・カイルさん(38)が2日、テキサス州内で射殺された。
同書は米国内でベストセラーになっていた。

警察は同日、州内の男(25)を殺人容疑で逮捕。米メディアによると、イラクやアフガニスタン
に従軍経験のある元兵士という。男は2日午後、同州グレンローズの射撃場で、カイルさんと、
カイルさんの知人男性(35)の2人を射殺した。

動機は不明だが、2人が、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を患っていた男を射撃場に招いて
いたとの情報もある。

カイルさんは著書で、1999~2009年にかけイラクにたびたび派遣され、武装勢力など
計150人以上を殺害した経験を公表。最近は射撃のインストラクターを務めたり、PTSDに
苦しむ兵士らの支援を行ったりしていた。

米紙ニューヨーク・タイムズは、イラクの武装勢力がカイルさん殺害に懸賞金を掛け、カイルさん
を「(イラク中部の都市)ラマディの悪魔」と呼んでいたとのエピソードを伝えた。(共同) 」

 

 

 

 

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